公爵令嬢は嫁き遅れていらっしゃる

 十七歳の時、生涯初めての恋をした。
 燃え上がるような想いに胸を焦がされ、彼だけを見つめて、彼だけを追った。
 しかし意中の相手は、別の女を選びわたしに振り向く事は無かった。

 あれから六回目の夜会シーズンが始まろうとしている。
 気になる男性も居ないまま、気づけば、崖っぷち。

 コンコン。

 今日もお父様がお見合い写真を手にやってくる。
 さてと、どうしようかしら?

※姉妹作品の『攻略対象ですがルートに入ってきませんでした』の別の話になります。
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