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末永く一緒に
しおりを挟むヒビヤの住み込みでの仕事もだいぶ慣れてきて、俺の生活の大半はヒビヤに支えられている。そして最近の俺というと、ヒビヤへの好意を隠さずにオープンに。いやぁ、好意って恥ずかしいね!好意ってね!
真面目で完璧に仕事をするヒビヤのちょっと恥ずかしがったりちょっと照れる顔がね…ツボです。
元ご主人サマの事はヒビヤの心に大きな傷を残しただろうけど、毎月会社から支払われるお給料を嬉しそうに報告してくれるから、まだ自分での買い物とかには慣れてないだろうけど、きっと乗り越えられると思っている。
「そんなこんなでヒビヤに大事なお話があります。」
「…なんでしょうか。」
緊張した面持ち。わかる。俺も緊張してる。何て言おうか…毎朝味噌汁を作ってください…?割と作って貰ってる。俺のパンツを洗ってください?最近は洗濯は俺の仕事だ。ヒビヤの負担が多いからね。一緒の墓に入ろう…?一緒に映画鑑賞して気がついたけど、ヒビヤの星では墓を持たない。だからこの言葉は死ねと言われているようらしい。うーん…どうしようか。
「…あの。」
「ん?」
「何か言いづらい事でしょうか?」
「うーん。言いづらいってか、言葉が決まらないっていうか…」
「私が邪魔なんですよね。大丈夫です。いなくなります。」
っはあ!?
「ちょちょちょ、何でそうなるの!?」
「だって…最近は私の仕事である家事も自分でしてしまう事がありますし、もう、あの、私はいらないのだと…また、捨てられるのだと、最近はずっと考えてしまっていて…捨てる以前に住み込みで働かせて頂いているだけなのはわかっているのですが…申し訳ありません。」
「ヒビヤを捨てる!?出来るわけないじゃない!こんなに可愛いのに!家事をやろうとしたのは家政婦の仕事はブラックだってテレビで見たからだし、そもそも俺はヒビヤを雇用したいんじゃなくてそんなの関係なく一緒にいたいんだけど!申し訳ないけどそんな邪な心ですけど!」
…何か凄く格好悪い告白をした気がする。
「んんっ、」
緊張のあまり咳ばらい。
「あの、ヒビヤさん。」
「…はい。」
何か悲しそうにぷるぷるしてるんだけど。ダイニングテーブルに座っていたけど、立ち上がってヒビヤの足元へ、正座。律儀にこちらへ体を向けて俺を立たせようとしてくれるから、両手を繋ぐ。
「家事全般苦手な俺ですが、結婚を前提に恋人になってくれませんか?それが嫌なら結婚しなくて良いのでずっと傍にいてくれませんか?それももし嫌ならいつまでも俺の家の家事代行を…お願いします。」
振られることを想像したら辛すぎて…食い下がる下手くそな告白に。いやだってとりあえず近くにいてくれたらチャンスはあるよね!
「…え。」
「ヒビヤのところのプロポーズは指輪じゃなくて服飾品て聞いたから…用意してみた。もしも受け入れて貰えるなら…受け取ってもらえる…?」
「いや、あの、わたしではそんな大役は…」
「ふは。なぁに、大役って。生活は今までと変わらないよ?ただ、結婚を前提に恋人ってのを受け入れてくれるなら、甘々な恋人扱いはするし、もちろんヒビヤが嫌でなければ体の関係も持ちたい。ちなみに何でいきなり結婚かっていうと、そっちの方が安心出来るかなって思ったから。…だめ?」
ヒビヤも俺のこと嫌いではないと思うんだよなー。ぎゅってして寝ても怒らないし、最近は無意識に擦り寄ってくるし…うん。へなへなぷるぷると床に座り込む俺の目の前に着地。
「ヒービヤ。」
顔がまっかっか。元がミルク色だからほんのり混ざっていちごみるく色。美味そう。涙はやっぱり甘い。流石にいちごみるく味ではないけど、甘い。
「俺と結婚するのはいや?」
「そんな…嫌なんかじゃ…」
「お!じゃあ良いって事で良い?良いよね!」
こういうのは押しが大事って…じいちゃんも言ってた。
「えと…あの…私の事が、好きという事ですか?」
「え、うん。めちゃくちゃ好き。いつの間にかだけど、すげぇ好き。」
あぁ、もう、涙がぼろぼろ。キスして拭っても追いつかない。
「ねぇ、唇にキスしても良い?」
戸惑った瞳で俺をみて、その可愛さに軽くヤられる。
そっと目をつぶってくれたから、触れるだけのキス。
「わわ!涙がぽろぽろからぼろぼろになって、滝みたいだよ?ねぇ、これ、着せても良い?」
ヒビヤにプロポーズするのに、ヒビヤの星を調べた。頭にパンツを被るのはやっぱり元ご主人サマの趣味でビビヤの国は関係なかったけど、下着やネグリジェを贈ると聞いた。これは、貴方にしか見せないという誓いだそうで…うん、良い文化!
俺が選んだのは男性用の白の総レースのちょっとセクシーなやつ。ミルク色のヒビヤと白レース。ほんのりいちごみるく色だから全体的に可愛い。
ベッドへ移動して、服を脱がせれば住み込み始めたばかりのドラッグストアのトランクス。……こういうのも良い。
そっと脱がせれば僅かな抵抗。
「…だめ?」
「あの、シャワーを…」
「さっき入ったの知ってるよ。入りたいなら入らせてあげたいけど…ごめん、我慢出来ない。」
好きと自覚してからずっと一緒に抱きしめて眠っていたのだ。色々拗らせているに決まっている。
パジャマもトランクスも脱がせれば、生まれたばかりの姿のぷるぷるいちごミルク色の体。
「ふふ、ヒビヤも少し興奮した?」
ぴょこりとささやかサイズの性器が存在を主張している。
「…や、あの、みないで、ください…」
更に色づく体がいやらしい。
「ヒビヤ、このパンツ受け取ってくれる?」
「…良いのですか?」
「受け取って欲しい。」
「私も、貴方と一緒にいたいです…申し訳、ありませ、ん。」
「もー、何で謝るの。嬉しい。穿かせても良い?」
そっと片足ずつゆっくりと通しつつ、可愛い足に何度もキスする。
「うわぁ、凄く似合う。可愛い。」
いちごみるく色の中で少し濃く色づく胸の飾りと下着越しの性器。
「あああ、可愛い。」
「きもちわるいのまちがいでは?」
「このぷるもちな体も、みるく色なのも俺に取ったら唯一のヒビヤの体だよ。」
「でも…」
「好き。ヒビヤが好き。大好き。」
だから、結婚しよ。
「んっ、んあ、」
触れるだけのキスでは収まらなくて、可愛い頬に手を添えて、舌を捩じ込む。かわいい、あまい、舌を絡めて、吸って、何度も何度も唇を合わせる。
「あっつい。」
着ていたTシャツをバサリと脱いで、ベッド下へと落とせば体を捻じるヒビヤ。
「ん、あの、御奉仕…します。」
俺のパジャマにしているスウェットのズボンのゴムのところへ指をかけてくるから、阻止。
「だぁめ。今日は俺が御奉仕するの。」
不満そうなヒビヤにとって御奉仕は当たり前の事であったのだろう。そんなヒビヤの腕を纏めて後ろへと倒す。首から鎖骨まで舌を沿わせればぴくりと反応する色濃い乳首。
「あ…んッ、!」
きゅっと摘めばあがる声に気を良くして、もう片方にしゃぶりついた。
「んんんッ、やぁ、」
やけに感度が良いんだけど、元ご主人サマに開発され済…?イヤイヤイヤイヤ、うざい。俺うざいし女々しい。過去は変えられないのに一々嫉妬してうざいやつだ。
「あの…?」
あぁ、しかもヒビヤを不安にさせている。
「ごめん、なんでもない。」
あ…やらかした。不安そうな顔から傷付いた顔。
「ごめんね、超絶女々しいんだけど、元、ご主人サマに開発されたのかなってほんと…ちっさい男で、ごめん。ヒビヤがあまりにも可愛く啼くから、ちょっと不安に…いや、ごめん。」
そして元、と元を強調する女々しい男です。
「あの方には、愛撫というものをされた事はありません…先程、御奉仕しようとわたしがしたからですよね…すみません…」
「だからヒビヤが謝る事ではないよ。」
「…後ろの穴での御奉仕と、口での御奉仕、それはしました。……それ以外はあなたが初めてです。」
「うん…気を使わせてごめんね、話してくれてありがとう。きちんと上塗りするからね。」
ぎゅってして、キスをして、またぎゅっとする。
普段はひんやりなのに触れるところが全部熱く感じて、このままヒビヤが溶けてしまうのではないかと怖くなってまた抱きしめる。
そっと触れた後ろの穴にびくりと驚くヒビヤ。
「すけべぱんつ~」
後ろにスリットが入っているから手が入るのだ。
「穿いたまましよ?凄く似合ってる。」
パンツの上から性器をさすさす。ちゃんと男性用だし、大きくなってもそこまで窮屈にはなっていない。
この日の為に用意したローションを両手で温めて、パンツ越しに性器のさきっぽをくりくり。腰を揺らすのがまた可愛い。
「んあ、やあっ、」
「うん可愛い可愛い。」
ローションを纏わせた指を一本ゆっくりと奥へと押し進める。うわ、やばい。ここまでぷにもちかぁ。絶対やばい。
「あッ、あぁっ、ゆび、んあっ、」
「中は地球人と一緒かな。ちょっと我慢ね。痛くはない?」
「んっ、は、だいじょ、ぶです…」
指を2本にしても痛がらないから、ぐるりと動かしながら確認する。ローションが溢れてぐちゅぐちゅと音がして、なんかもう、これだけでイキそうだよね!
「ふぁぁぁッ、!」
「あ、前立腺もあるっぽい。痛くない?」
「あああっ、だめぇッ、やぁ、つよ、いぃッ」
待って待って、えっちの時こんなに乱れるの?可愛過ぎない?
「や、ほし…もう、欲しい、ですっ」
「…うん。俺も限界。」
ゴムつけて、仰向けのヒビヤの腰を引き寄せればびしゃびしゃなレースのパンツが目に入る。指で射精したの?ちょっと引き下げれば元気に勃ちあがって…かーわい。
「痛かったらちゃんと言うんだよ。」
変態プレイ強要鬼畜ニート浮気糞野郎よりも大きいかもしれないからね。小さいとか言われたら死ぬけど。
「んう、や…」
「痛い?」
「ふぁ、おっき、……やぁっ、」
ただでさえヒビヤの中は気持ちが良くて搾り取られそうなのに、大きいとか言われたらそりゃ更に大きくなるよね?
負担にならないように、少しずつ少しずつ動く。
「あー、やばい。ヒビヤ、わかる?全部入ったよ。ありがとう。」
ありがとうと何度伝えたらこの気持ちが伝わるだろうか。
「…わたしこそっ、ですっ」
キツく抱きしめて、キスをした。
みるく色の涙はやっぱり今日もあまい。
「おはようございます。」
「おはよー。朝ごはん出来たよ!」
あれから何度、ヒビヤと一緒に朝を迎えただろうか。こうして、体を繋げた次の日の朝食は俺が作るようになった。相変わらず焦げ気味なのにべちゃっとしてるけど。少しは上達していると思いたい。
「貴方のフレンチトーストはこの世で一番美味しいです。」
「うっそだー。ヒビヤのごはんの方が一億倍美味いよ。」
好きな人と向かい合って食事をするのも、美味しくなる魔法かもね?なんて薄いコーヒーを啜る。
「あの、これ、プレゼントです。」
「え!ヒビヤがお買い物なんて珍しいね?なになに?」
焦る気持ちを抑えて包装を開けば…
「パンツ?」
「私の星では下着を贈るので…」
プロポーズ…の返事?わ!今になって…?という事は?
「恋人期間終了でオッケーって事?」
「…はい。末永くよろしくお願い致します。」
「…結婚!うわぁ、嬉しい!今日は婚姻届貰いに行こうね!」
ふわりと微笑んだヒビヤの体がぷるりと揺れた。
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