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番外編
兄嫁ちゃんからの手紙
しおりを挟む「ジジジジジジジジジズぅ…!」
「そんなに慌ててどうしました?まぁ、慌てていても可愛いでしかないのですが…とりあえず落ち着くまでどうぞ。」
どうぞと翼をばさりと広げてくれるから、ジズの胸に飛び込んで翼ハグ。いや、落ち着く…ここ落ち着く…なんなら今すぐ眠れる。
「っじゃなくて…!」
「はい、落ち着いて?どうしました?またカップル見てきたんですか?」
「いやー、噴水広場あるじゃん?異世界ぽい出店沢山の。あそこの噴水でさ、イケメンがきんちょが可愛い男の子にちょっかいかけててさぁ、あれ絶対好きなんだろうけど、いじめっ子認定した受けとのすれ違い求むよね…17歳前後で関係変わってくの求むよね…大切にしたいのに、受けちゃんはびくびくしてさぁ…超絶後悔する攻めが見たいぃぃ…っじゃなくて!」
「ふふふ。妄想してるリューは可愛いです。ですが本当にどうしたのですか?」
「てがみ!」
「手紙?今日は何処に出してきたんです?」
「きました!」
「え?」
「向こうから手紙来ました…!兄嫁ちゃんの字です…!」
「本当ですか!?良かった…本当に良かったです。返事は何と?」
「まだ読んでないよ!ジズと読もうと思って走って帰ってきた。噴水の縁のところにあったんだよ?」
「早く読みたいだろうに…ありがとうございます。」
ぎゅうぎゅうと翼と腕のダブルハグ。そしてハッとして、早く読んでみましょうと促してくれる。
「んっとね、読むね!竜斗へ お元気ですか?こちらは2023年7月、とても暑い日が続いています。竜斗がいなくなってとてもさみしいよ。でも、つがいが出来て外へ出られていると手紙にあって嬉しい。外の空気はどうですか?相変わらずBLウォッチングしていますか?ごはんは…沢山食べれていると書いてあったね。つがいはどんな方ですか?優しくしてもらっていますか?聞きたいことが沢山あって困っちゃうね。
時折届く竜斗からの手紙からは幸せなのが伝わってくるから、家族皆安心しています。
ジズさん、竜斗をよろしくお願いします。少々ぶっとんだ性格をしていますが、大切な可愛い子です。
もう近くでは見守れませんから、ジズさんに託します。
信じていますが、泣かせたら異世界から殴り込みに行きますからね!
最後に…竜斗。うちのお隣さんにつがいが出来ました。
なんと、レアな寄生種の獣性で…何でもしてあげたいお隣さん×何もしない受けちゃんです。めっっっちゃくちゃ可愛いんだよ。
本当に最後になりますが、毎日お手紙ありがとう。俺も毎日書いてみようと思います。
みんな、みーんな竜斗の事を愛しているからね。その事を忘れないで。
結婚おめでとう。また、来世で会おうね。 夏樹」
ばさりと翼ハグ。
「うぅぅぅ…」
ぼたぼたと溢れる涙をジズが翼の中で拭ってくれる。
「ヒック…兄嫁ちゃん…すき。」
「私も好きです。」
「知ってる…僕もすきぃ…」
落ち着くまで背中を撫でてくれるジズ。
「ジズ…」
「どうしました?」
「何もしない受けちゃんだって…寄生種…すごい。妄想…滾る…どんな子だろう…かんわいいんだろうなあ。」
「リュー以上に可愛い人なんて存在しないでしょうが…手紙で聞いてみたらどうでしょう。」
「そっか…!そうだよね…!お手紙書こう。ジズと結婚したことも伝わってたし、嬉しい!」
「今日は翼ハグしていましょうか。」
「うん。やっぱりさみしいぃ。ハグしてください…」
この日は何をするにも翼ハグをして貰いました。
心のままにはしゃいだり、落ち込んだり。閉じ込めておきたいのに、いつも気がつくと囲いを飛び出ているリュー。可愛いから仕方がない。その飛び出たところに見えない囲いをしておけば良いのだと最近気がついた。
王都に住まいを構えて幾年が過ぎた。
近衛や兄の護衛など、休みが少なく危険が多い仕事ではリューの事を最優先には出来なくなってしまう。やはり文官か…と考えていたところに舞い込んだのは王立騎士養成学園での副理事長の任であった。
理事長は叔父であるし、身体が鈍ったら生徒に稽古をつける事が出来る。週休2日は自分次第で確保出来るし、昼休憩時には愛しのつがいのところへ一時帰宅も出来る。こんな時に翼のある烏獣人である事を両親へと感謝する日々。
少々困ったことは、リューが王都に馴染んだ事である。喜ばしい事ではあるが、とても馴染んだ彼は買い物へ出かければ沢山のおやつを貰い、頭を撫でられ、共にBLウォッチングという男同士の恋愛を見守る仲間たちがわらわらと増えた。その中には王都でレストランを開店した大蝙蝠のつがいであるシャルがいる。シャルは太陽に当たる事がどうしても出来ないので、晴れの日が続くとリューが新作の本を持ち、その日見たカップルの話をしにレストランへと足を運ぶ。
そんなリューが瞳をキラキラさせて走って帰宅した時は驚いた。まさか本当に、リューの祖国から手紙が届くなんて。聖女や神子という役割もなく異世界からやってきたリュー。近頃は私がつがいを呼んでしまったのでは…愛しいリューを無意識に求めてしまったのではないか…と考えてしまう。
腕の中で手紙を握り締めて涙を流すリューへそっと口づければ、涙を堪えてふわりと笑みを溢す。
「ジズぅ…」
「はい、なんですか?」
「僕ね、家族と離れてさみしいし、悲しいけどね、もう一度人生をやり直せてこっちに来るか選べるってなったら…絶対にジズに出逢うためにまた、来るよ。」
「リュー…」
「僕はね、ジズと出逢うために異世界転移したって、思うので…また、来ます。だいすき。」
恥ずかしくなったのか胸に顔をぐりぐりと押し付けて丸くなる。
「竜斗、ありがとう。愛しています。」
顔が見たい。口づけがしたい。
「ちょっと、竜斗って呼ばれると…あの、男なので…もぅ、ちょっとだけ……おちんちんなめさせて?」
「……ほんっとうに、竜斗は私の理性を焼き切る天才ですね…」
「結局もう何年もたつのに超絶テクでめろめろにさせるどころか少しも舐めさせてくれないんだもん!」
「はぁ……困ったつがいですね。」
じゃあ、未だに恥ずかしがり屋な竜斗の胸の飾りを1日ずっと顔を出しておけたら良いですよと微笑めば、ビキリと固まる可愛い子。
「っあれは!とても…!辛いので…しんじゃうので…!やっぱりなしで!」
「挑戦はしてみましょうね。」
明日が休みで良かった。
最近、陥没乳首ものの漫画を描き始めたのはもう知っている。
「愛しています。」
「それは僕もだけどおっ…!」
明日は腰が立たないだろうから、明後日の休みは木の上で翼ハグして陽向ぼっこしよう。あぁ、竜斗に出逢ってからこんなに明日が来るのが…未来が楽しみになるなんて。
次の手紙には私も一筆したためよう。
「竜斗を愛しています。共に幸せになります。」
竜斗の国の言葉で、疎い言葉にはなるだろうけれど。
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承認不要です。お返事ありがとうございます😊
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