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とろける *
しおりを挟むやっぱり恥ずかしいから電気を消して貰って暗闇の中。緊張しながらベッドの上にいるんだけど、シャツのボタンを外すのも、そっとズボンを下げるのも、キスも、頭をなでなでするのも的確で。
あ、あれ?見えてる?もしかして見えてる?あれ、鳥目って見えないんじゃなかった…?フクロウとかは別にしてさ、カラスさんは見えるんですかね…?
「…ジズ。」
「はい、ここにいますよ。どうしました?」
暗がりではあまり役に立たない僕の視力を知っているジズは、仰向けでかちんこちんに固まる僕の頭に右手、ほっぺに左手を添えて、鼻先が触れるようにして返事をしてくれる。
「ねぇ、見えてる?」
「……見えてませんよ。」
なんだその間は。
「僕は嘘がすきじゃないですけど。」
「緊張して強張る綺麗でしなやかな体も、庇護欲を掻き立てる表情もしっかりと見えています。」
「なんで?」
「カラスなのでとしか言いようがないのですが…すみません。とても綺麗です。」
ううう、恥ずかしい。こんなの…恥ずかしい。
そっかあ、カラスは見えるのか…そっかそっか…え、本当に?こんなに真っ暗なのに?
「んあッ、」
信じられずにうむむ、と考え込んでいると、鼻先が触れていたジズの唇が一度僕の唇に重なって、離れて、舌が首筋を這う。それがどんどん下がって…
「んんっ、やあ、」
「リューの胸の飾り…可愛い。リューと一緒で恥ずかしがり屋ですね?」
カリカリと優しく引っかけてくる…やだ、もう。
「や、言わないで…」
「種族的なものですか?」
「ち…がう。」
「出しても良いですか?」
でない…でないもん。ぼくのちくびさん、引っ込んでて出ないもん。陥没乳首ものは敢えて避けてたから読んでない。コンプレックスです、はい。
「…出ない。」
「自分では?」
「…しないよぉ。やだ、こわい。でないよ…っあぁッ!」
乳輪ごときゅって。きゅってされた。
「んんんッ、やあっ、」
僕の筋肉のないふにゃふにゃおっぱいをマッサージするようにもみもみ。乳輪をきゅっきゅっ。なにこれ。何て言う同人誌?壁で…壁側希望です…切実に!
「うーん、出そうですよ?」
「やぁぁ、やだよぉ。」
真っ暗で見えないから、ジズが何するかもわからない。やっぱり明かりをつけてもらおうか…でも、僕のおっぱいもみもみしてるジズを見るのは恥ずかし過ぎる…目が合ったら奇声を発しそうなほど、心臓はばっくばく。
「ひゃあぁぁッ!」
片方をきゅうってするのと、もう片方をジュッて吸うのは同時たった。
「あぁ、吸った方は出ましたね。とっても可愛いです。」
うそだ…や、うそだ。ぴくんぴくんと腰が跳ねて、胸の先がジクジクとする。その、ジクジクするところを更にきゅってして、くりくり…
「んあッ、ふ、ふえぇ、やだって言ったのに…」
僕はべそべそ。
「…すみません。可愛すぎて調子に乗りました。」
「ばか。ジズのばかばか。うぅ、」
「ふふ、ごめんなさい。……射精するほど気持ち良かったですか?」
あーもうっ!ばか!言わないでよぉ…何なの…ほんと、何なの…ううう、もう、だめ。だめだよ…
「おっぱいジクジクするよぉ…」
だっていつも出ないもの。だってだって、普段出てこないから敏感なんだもの。
ジズの顔は良くみえないけど、何だかその漆黒の瞳がぎらぎらしている…気がする…
「やぁぁぁッ…、」
今度は出てきた方をきゅってされて、もう片方を思い切り吸い出された。
ハッハッ、と犬のように呼吸して、先ほど射精したにも関わらずにぴょこんと勃ち上がってぷるぷると健気に涙を流すそこに触れる。
「…ふあ、やだ…びしゃびしゃ…」
「あぁ、もう、リューは私をどうしたいのですか?そんなところを触って、誘うようにして…」
「やだあ…やさしくしてよぉ。おはなししながらちくびくりくりしないでよぉ…」
外に出ているだけでも敏感過ぎて辛いのに、ジズはここぞとばかりに両手でくりくり。
「恥ずかしがり屋だから、また戻ってしまったら困ります。」
「んあっ、ぜんぜん、こまらないです…」
「私が困ります。リューの体は隅々まで可愛がりたいです。」
「やだ…やさしくして…?」
くりくりしているジズの手を取って、自分のほっぺに。ほっぺならいくらでも触ってても良いよ。むにむにして良いよ。そんな気持ちが伝わったのか、ジズは深呼吸。
「可愛過ぎるのですが。…少し、苛めすぎましたね。この可愛い胸の先は少しずつ開発していきましょう?これだけ敏感なのだから、今後が楽しみです。」
「んんっ、」
最後にちゅって。乳首にちゅって…もう、やぁ。僕だけ、こんな…恥ずかしい。
恥ずかしいから、僕に跨がるように膝立ちになっているジズのおちんちんへとそっと手を伸ばした。
「…かた…い。」
「ここで固くならなかったら大問題ですよ。」
服の上からさすさす。
「リュー…」
「…ジズだけずるいもん。ね、ジズも脱いで?」
僕だけはだかんぼ。それはずるいと思います。
バサリと服を脱ぎ捨てるその音が、いつもの物腰柔らかなジズとは当てはまらなくてドキドキする。
「…ジズ、見えないの、やっぱりすこし、こわい。」
「少しだけ、明かりを灯しても良いですか?」
「ん。おねがいします。」
ぽわりとオレンジ色の明かりが灯る。優しく微笑むジズがみえる。
「リューが怖がらずに見ようとしてくれるのが嬉しいです。」
脱いだらすごい。その言葉通り、ジズは麗しい王子様なのに、脱いだらすごい。腹筋はバッキバキだし、胸筋もある。かたい。どこもかしこも、かたい。
「抱き締めても良いですか?」
「うん。して欲しい。」
お互いはだかんぼだけど、腕を取られて起き上がって。ジズの膝の上に乗せられて、ぎゅう。その上から翼ハグ。なにこれ幸せ。
ドクドクと、ジズの心臓の音も速い。
「…ジズだいすき。」
肌が触れ合ったところが熱くて、翼ハグの中でのキスは気持ち良くて、とろりと思考がとけた。
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