純情令嬢は執事の大きすぎる愛に包まれる。

本編

お誘い

マイラside

今日の私はひと味違くてよ。

｢今日はとっても色気があるわね｣
｢そういうテイストも似合うわね｣

オシャレな令嬢達にも褒められて、まんざらでもない。

今までよりもビシビシと感じる男性の目線にちょっとたじろぎつつも、パーティを楽しんだ。

｢お久しぶりです、マイラ嬢｣
｢あら、ガルシア卿。こんばんは｣
｢今日のマイラ様は一段とお美しい…｣

久しぶりにお会いしたガルシア卿はやっぱりハンサムで。

だけど、別に前ほど胸がときめかない。
だって、やっぱりルイの方が…

『この期に及んで私ったらルイの事…』

ルイは他の子とキスしていたのよ…!
怒りを思い出させる。

｢ガルシア卿、良かったら少しお散歩でも｣
｢ぜひ｣

私は思い切って、ガルシア卿を散歩に誘った。

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しばらく、2人で話していた。
とってもいい方だけれど、そこまで楽しくはない。

｢マイラ嬢？気分が悪いですか？｣
｢あ、いいえ…｣
｢どこか上の空のようでしたから｣
｢ごめんなさい、私ったら｣

ふむ。とガルシア卿が考え込む。

｢今日は私の宅へご招待しましょう｣
｢え？貴方の？｣
｢ここから近いですから。今夜は貴方の時間を頂戴したい｣

｢えっと…｣
お泊まりだなんて。ルイに相談しなきゃ…。

いえ、いいのよ。別にルイには関係ないわ。

｢ええ、行きましょう｣

ルイには報告しないでおこう。

それから、私はガルシア卿の邸宅へ向かった。