純情令嬢は執事の大きすぎる愛に包まれる。

本編

告白

マイラside

朝日が眩しい。

｢ん～ッ……｣

顔を洗って、ドレッサーの前に座る。

髪をとかし、メイドの持ってきてくれた服に着替えてもまだ頭はボーッとしていた。

なんだか夢心地だわ…だって、………えっと…ほら……

｢おはようございますマイラ様｣
｢ルイ…！！！｣

いつの間にか背後に立っていたルイ。

はっ！思い出したわ、全部思い出した！
私ルイと……！キ、キ、キスもしたし、そのうえ…！

顔がカーッと熱くなる。

｢マイラ様…｣
｢きゃっ！｣

肩に触れられてビクン！と体が跳ねた。

ガタッと席を立つ。

｢申し訳ありません、驚かせてしまいましたね｣
｢ル、ル、ルイっ！貴方…昨日…ッ｣
｢……｣
｢私のことっ、襲ったわねっ…？？｣
｢…………｣

黙って私を見つめるルイ。

｢どうして、あんな｢嫌でしたか？｣

｢えっ！？｣

真剣な眼差しのルイ。

｢嫌でしたか？マイラ様｣
｢嫌でしたかって貴方…｣

嫌っていうか、びっくりしたのよ！
そう言おうと思ったけど少し考える。

あれ？なんで嫌じゃないんだろう、襲われたのよ？体触られたのよ？ 普通ならもっと嫌なはずよね？

｢マイラ様…｣

考えていると目と鼻の先にルイが立っていた。

｢な、なに？｣
｢僕は…もう遠慮しません。貴方が好きです。｣

ドキッ！！！！
心臓が大きく飛び跳ねる。

｢す、好きって……｣
｢もし嫌になったなら…いつでも僕を屋敷から追い出してください。でも、ここに居る限り…僕はマイラ様への思いをお伝えします｣
｢そんな、追い出すなんて出来っ子ないじゃない！｣

思わずそう言うと、イタズラっぽく笑うルイ。

｢でしたら…こういう事には慣れていってくださいね｣

チュッ…とおでこにキスをされた。

｢～～～～～～ッ！｣

クスリと笑うルイ。

ルイがもう執事じゃなく、男にしか見えない。
こんな…こんなの、心臓がもたないわ……。