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ある日のりひしい(夏目理人×椎葉亮太)

Perfume chain 最終話 (※)

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理人side

「ね、俺が匂い付けてるのなんでやなの?」
「ふぁっ?んっ、あっ!あっ、!」

パン!パン!パン!パン!と腰を打ち付けながら問いかける。

「っはぁ…本当の理由…教えてよ」

グリグリと弱いとこを刺激するとたまらなそうに身体が仰け反り、震える声で言葉を発するしーくん。

「あっ…!♡な、っ…なつ…ん、が、他の…んっ、あっ、人に…あっ…ふぁあっ、」
「俺が、ほかの人に、なに?」

「他の人にッ……とられ…ちゃった…みたいで…ッぁっ!や、や…だっ…たぁ…っん!♡んぁ!♡」

下がりきった眉で、唾液を垂らしながら俺を見る。

やっとさらけ出してくれたしーくんの素直な嫉妬。


「俺は…しーくんしか見てないから…心配しないでっ…」
「あっ、ん、!ほん…と…?やっ、そこ…い、ぐっ…だめ、や、また、いく、いぐぅっ…あぁんあぁッ!♡」

ギュゥゥッ…っと俺のを搾り取るように締まる中。

本当だよ。

そう言うと、イッたばかりの涙でぐちゃぐちゃで蕩けた顔がにっこりと笑う。

「しーくんっ…!」

愛しくて、たまらなくて、ガバッと抱きしめた。

「ふぁ、っ…、あつ…いので…てるっ、ん…」

ヌポッ…と抜くと同時に脱力するしーくん。

どこもかしこも俺の精液まみれなのに、幸せそうな顔して呼吸を整えてる。

しーくんにメッセージを送ってくる女の子達がこの姿を見たらどう思うかな…。

こんなに、俺にオンナノコにされてるしーくん。

彼女たちの知らない俺だけのしーくん。

「可愛い…大好き…」

チュッと口付けを交わした。




俺の計画は少し前から始まっていた。

バラエティで活躍するしーくんを見るのは楽しい。
必ず毎回録画してチェックしていた。

見ていると、毎回思う。
『他の共演者と距離近いな…』

自然と行われる軽いボディタッチ。アイコンタクト。

見るだけでイライラした。

ある時チラッと見えたスマホ画面。

ずらりと並ぶ知らない女からのメッセージは、俺の心をさらにざわつかせて。

『て、いうかなんで誰にでも連絡先教えるかなぁ…』

教えなきゃいいのに。
そして、向こうが誘ってくるってことはさ、しーくん誘えば来てくれるかもって思われてるんだよ?

人にすぐ好意を持たれるような振る舞いが多いしーくん。
本人は意図してないから余計にタチ悪い。

見る度に送り主の違うメッセージを見ていると、初めは小さな芽だった独占欲がメキメキと成長し始めた。

だけど、恋愛にことさら慣れていないしーくん。
あまり急にガチガチに束縛すると、戸惑うだろう。

だから俺はまず、俺だけの特徴を覚え込ませようと思った。

今回選んだのは、“匂い”。

別にどんな匂いでも良かった。

案の定、すぐに気づいたしーくん。

毎日嗅がせてるとあっという間に、この匂い=俺の認識がついたようだった。

準備は整った。
だから、俺はこれを君にプレゼントする。

「しーくん、良かったらこれ…」
「なにこれ?」

ガサゴソ…

「香水?」
「うん。俺と同じ匂いの」
「なっつんと?」

毎日、付けて欲しいな。…必ず。

そう言うと、「分かった」と微笑むしーくん。


ねぇ。しーくん。俺がなんで香水を贈るのか分かる?

毎日、その匂いを嗅ぐ度に俺を思い出して。

「他の人に連絡先教えないで」なんて、俺はそんなストレートな言葉で君を束縛したくないんだ。


“匂い“という見えない鎖で縛り付けるだけ。

そんなささやかな束縛。

とりあえず、これで我慢してあげる。今はまだ。

だから早く気づいて?
俺のこの独占欲が暴走してしまう前に。
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