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ある日のりひしい(夏目理人×椎葉亮太)

Perfume chain 3 (※)

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理人side

「ねぇ、なっつん。今日なっつんの家行ってもいい?」

練習終わりにしーくんからのお誘い。

「いいよ」

ここ最近、俺がなんで香水を付けてるのか。
詳しい理由をすごく聞きたそうなのに聞いてこない。

自分の事はオープンに話すくせに、人の事にはあまり関与しないのはしーくんのいいところ…だと思う。

でも、そしたら俺の意図がいつまで経っても伝わらないからちょっと困りものだな…なんて。

毎回匂いを嗅ぐたびに、ほんの少し曇る表情。

その顔を見る度に、ゾクゾクと興奮が沸き起こる。

気になってるのに、聞いてこないいじらしさ。
大方、どこぞの誰かのために付けてるとでも思っているんだろうな。

俺と付き合い始めてしばらく経つのに恋愛に関して、どことなくまだ自分に自信のないしーくん。

もう少し、俺に踏み込んでくれてもいいのに…。

まぁ、恋愛慣れしてないウブウブなしーくんを育てていくのも至高の愉しみではあるけど、ね。


俺たちは、俺の家に向かった。






ガチャ。

「おじゃましまーす」

部屋いっぱいに漂うこの匂い。

しーくんは、どう思うかな…?

ソファに腰掛け、しーくんの顔を観察する。

「部屋もこの匂いなんだ…」
「うん」

はい。としーくんのお気に入りの炭酸水を渡す。
レモンフレーバーの炭酸水。

ありがと。と受け取り、一口飲んで俺を見る。

「あ、のさ、そういえば…さ、なんで香水つけ始めたんだっけ…?」
「この匂い、人気らしくてさ。オススメされたんだよね」

あえて、多くは教えない。

「へ~、え、と…誰に?」
「スタイリストさん」

「へぇ、」
「俺にこの匂いピッタリなんじゃない?って言われてさ」

しーくんの顔が曇る。

「俺…は、前の柔軟剤の匂いが好きだったな…」

そう言って、俺の胸に顔を埋めた。

「しーくん、いい匂いって言ってくれたじゃん」
「そうだけど…なんかヤダ…」

可愛い、可愛い、可愛い。

拗ねてる。
他の人から勧められた匂いを付けてるから。

でも、可愛い言動はこれで終わりじゃなかった。

「なっつんが匂い付けてると、なんか落ち着かない…」
「そう?だいぶ慣れてきたと思ったけど」

ギュッと抱きしめる腕に力が入るしーくん。

「俺、匂いに敏感で…この匂い嗅ぐとなっつんってすぐ分かるようになっちゃって…」
「うん」
「なんか…その匂いでドキドキするようになっちゃって…」

「…じゃあ今もドキドキしてるの?」

そう問いかけると、真っ赤になってコクンと頷いた。

「匂いで興奮するなんて…本当に犬、みたいだね?」

そう言って、しーくんの反応しているソレを撫でるとすぐにスイッチは入った。


しいside

嫌だった。

好きな人が、他の人に勧められた匂いを付けてるなんて。

なんだか、なっつんが他の人のモノになっちゃった気がして。

俺だけの、なっつんなのに…。

おいで。と服を脱がされると急になっつんに触りたくて仕方がなくなった。

「あっ、しーくん…」

なっつんのパンツを下げて、モノを口に含む。

「どしたの、そんな急に…」
「なっつんのっ…舐めたいっ…」

グポッ…ジュプッ…ジュプッ…

散々教えこまれたフェラ。
頭を撫でるその手が、更に俺の欲望を奮い立たせる。

この麻薬みたいな匂いの充満する部屋、なっつんが欲しくて欲しくて頭がどうにかなりそうだ。

この匂いを付けたきっかけは嫌だけど。
もうこの匂いはなっつんの匂いになった。

この部屋ごと抱きしめられているような、そんな感覚。

「は、ぁっ…気持ちいいよ…しーくん」

眉をひそめるなっつんを見ると嬉しくなる。

もっと…もっと…。

「しーくん、こっち向いて?」
「あっ…」

くるっと体制を変え、なっつんの顔の前におしりを向けさせられた。

「あ、恥ずかしい……」
「可愛いよ、…こっちも解すね?」

グヂュ…とヌルヌルの指が挿入ってくる。

「んっ…ふ、ぁ、」
「ちょっと時間が空いたから…ゆっくり慣らすよ」

なっつんの長い指で、中を刺激されると気持ちよくて口が疎かになる。

2本の指が、なんの抵抗もなく出し入れされるようになった頃にはもう我慢は限界だった。

「しーくんの中に挿れたい…」
「俺も…なっつんの欲しい…っ」

グイッと俺に覆いかぶさろうとしたなっつんを止めた。

「今日は…俺が挿れるから…」
「えっ、しーくん?」

驚くなっつんの上に跨る。

ゆっくり穴に当て、腰を落とす。

「んんッ……」
「しーくんの中、あったかい…」

燃えるように熱いなっつんのモノ。

入れた瞬間、穴が溶けそうだ。

「んッ…あ、はぁ…」
強い刺激が怖くて、ゆっくりとしか動けない。

「しーくん…焦らしてる?」
まだまだ余裕そうな顔のなっつん。

「あっ…ごめ…きもちくって…」
「やっぱり…しーくんは俺にされるがままになってる方が似合うよ♡」

そう言って乳首をコリッとつままれると
「ふぁっ!♡……あっ、あんんんっ!!」

ストンと腰が落ち、なっつんの全部を咥えこんだ。

ビリビリッと身体中に駆け巡る電流。

「おあずけはもう限界♡」
グッと腰を持たれ、なっつんの腰が激しく動き始めた。

バチュ!バチュ!バチュ!バチュ!

「んっ!ぁっ!ん、ん、ぁ、あっ!」
「どうっ?しーくん…気持ちい…?」

「気持ち…ぃ、きもち…♡そこっ…!あぁ!やっ…やら…も、い、く…いくぅッ!♡」

なっつんのお腹に精液が飛び出る。

「メスイキ可愛い…いっぱい出たね…♡」

イッた身体の震えが止まって、抜こうとするとそのままベッドに転がされた。

「んぇっ…?」
「俺、まだイッてないから♡」

ちろりと舌なめずりするなっつんに心の中で合掌した。
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