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Ⅲユイの章【錯覚】
02.
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「や、…んん、…ぁ、……っ」
ロウに口内をまさぐられ、巧みに翻弄されて、漏れ出す声を押さえられない。ロウは平然としているのに、自分だけこんなに感じてしまうのは、ロウのことが好きだから。
ロウが好きで、ロウに触られて嬉しくて、強力な喜びに満たされてしまうから。
治療なのに。
「や、…ロウ、……っ」
喉奥まで差し込まれた長い舌がもたらす快感の刺激に揺らされながら、身体を辿られ、柔らかく揉みしだかれ、指先で摘ままれ、爪先で弾かれて、ユイはあっけなく昇り詰めてしまう。
「やだ、…もう」
泣けてくる。
治療なのに。
こんなに簡単に気持ち良くなって、あられもない声をあげて、しとどに濡らして、期待して、待ちわびている。恥ずかしすぎて無理。もうロウを見れない。
「泣くな、って」
歓喜に震えながら涙を零すユイを、ロウは優しく抱きしめ、涙を舐め取る。ロウの腕も舌もユイに触れる全てが優しくて、涙が止まらなくなる。
「や、だぁ……っ」
「なんで? 気持ちいいだろ?」
聞き分けのない子どもみたいなユイを、ロウは抱きしめて、優しく優しく撫でる。
だから、無理なのに。
治療なのに、ロウが優しくて、恍惚に昇り詰めてしまって、まるで恋人同士が愛を交わしているかのように、身体が勘違いして喜んでいる。白き人狼であるロウにしか癒せないから、ロウは仕方なくやっているだけなのに。
そもそもロウにとってまぐわいは責務に近い。
次期リーダーたる白き人狼を残さなければならないから。
そのために選び抜かれた番候補たちと何度も交わっている。
ロウにとっては、治療で、責務で、だから躊躇なく何度も出来るのかもしれないけど。ユイにとっては、…
一瞬一瞬が奇跡みたいに嬉しくて、重要で、ロウに触れられたすべての個所が一生消えない幸福な記憶となって刻み込まれる。心にも。身体にも。
「だからやだ、…」
「わがままなやつ」
ただでさえ、ロウと離れるのがつらかったのに。
こんな風にロウを知ってしまったら。
「ユイ、足開け」
「や、…や、…っ、ん、…―――」
強引なのに、この上なく優しく、ユイの身体の中心にロウが舌を這わせる。焦らすようになぞられて、つま先まで張り詰める。一番恥ずかしいところも、敏感なところも、余すところなくロウに晒して。ユイの緩やかな曲線もささやかな凹凸も、指先の爪一つ一つまで。ロウは慈しむように丁寧に辿る。
こんな風にロウを知ってしまったら、もう隠せない。離れられない。
「や、…ん、…ロウ、……っ」
ロウの肌と、長い手足と指先と舌で探られて。耐え切れずにユイは何度も歓喜に弾ける。嬉しいのに切なくて。気持ちいいのに足りなくて。どうしようもなくロウに溺れてしまう。
「そんな泣くな。全部お前にやるから」
ユイを優しく撫でながら、ロウを待って溢れ返っているユイに、ロウは固くそそり立ったものを容赦なくねじ込んだ。一突きで、奥まで満たされる。それだけで、至上の快感に全身を持っていかれて、ロウを強く締め付けながらユイは凄まじい歓喜に弾け飛んだ。
…無理。
こんなにロウでいっぱいにされたら、どうやって忘れたらいいのか分からない。
ロウに口内をまさぐられ、巧みに翻弄されて、漏れ出す声を押さえられない。ロウは平然としているのに、自分だけこんなに感じてしまうのは、ロウのことが好きだから。
ロウが好きで、ロウに触られて嬉しくて、強力な喜びに満たされてしまうから。
治療なのに。
「や、…ロウ、……っ」
喉奥まで差し込まれた長い舌がもたらす快感の刺激に揺らされながら、身体を辿られ、柔らかく揉みしだかれ、指先で摘ままれ、爪先で弾かれて、ユイはあっけなく昇り詰めてしまう。
「やだ、…もう」
泣けてくる。
治療なのに。
こんなに簡単に気持ち良くなって、あられもない声をあげて、しとどに濡らして、期待して、待ちわびている。恥ずかしすぎて無理。もうロウを見れない。
「泣くな、って」
歓喜に震えながら涙を零すユイを、ロウは優しく抱きしめ、涙を舐め取る。ロウの腕も舌もユイに触れる全てが優しくて、涙が止まらなくなる。
「や、だぁ……っ」
「なんで? 気持ちいいだろ?」
聞き分けのない子どもみたいなユイを、ロウは抱きしめて、優しく優しく撫でる。
だから、無理なのに。
治療なのに、ロウが優しくて、恍惚に昇り詰めてしまって、まるで恋人同士が愛を交わしているかのように、身体が勘違いして喜んでいる。白き人狼であるロウにしか癒せないから、ロウは仕方なくやっているだけなのに。
そもそもロウにとってまぐわいは責務に近い。
次期リーダーたる白き人狼を残さなければならないから。
そのために選び抜かれた番候補たちと何度も交わっている。
ロウにとっては、治療で、責務で、だから躊躇なく何度も出来るのかもしれないけど。ユイにとっては、…
一瞬一瞬が奇跡みたいに嬉しくて、重要で、ロウに触れられたすべての個所が一生消えない幸福な記憶となって刻み込まれる。心にも。身体にも。
「だからやだ、…」
「わがままなやつ」
ただでさえ、ロウと離れるのがつらかったのに。
こんな風にロウを知ってしまったら。
「ユイ、足開け」
「や、…や、…っ、ん、…―――」
強引なのに、この上なく優しく、ユイの身体の中心にロウが舌を這わせる。焦らすようになぞられて、つま先まで張り詰める。一番恥ずかしいところも、敏感なところも、余すところなくロウに晒して。ユイの緩やかな曲線もささやかな凹凸も、指先の爪一つ一つまで。ロウは慈しむように丁寧に辿る。
こんな風にロウを知ってしまったら、もう隠せない。離れられない。
「や、…ん、…ロウ、……っ」
ロウの肌と、長い手足と指先と舌で探られて。耐え切れずにユイは何度も歓喜に弾ける。嬉しいのに切なくて。気持ちいいのに足りなくて。どうしようもなくロウに溺れてしまう。
「そんな泣くな。全部お前にやるから」
ユイを優しく撫でながら、ロウを待って溢れ返っているユイに、ロウは固くそそり立ったものを容赦なくねじ込んだ。一突きで、奥まで満たされる。それだけで、至上の快感に全身を持っていかれて、ロウを強く締め付けながらユイは凄まじい歓喜に弾け飛んだ。
…無理。
こんなにロウでいっぱいにされたら、どうやって忘れたらいいのか分からない。
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