戦国男子高校生に言い寄られてます!?【完結】

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「まあ、あんたがダメなのは今に始まったことじゃないけど」

放課後の保健室で養護教諭の真木鈴華にバッサリ切られる。

「マキちゃん、ちょっとはフォローしようよ。私ったら、真面目なだけが取り柄の高校教師だよね??」

私の親友は今日もクールに過ぎる。

「あんたが見ず知らずの年下イケメンと同居できるようなタイプじゃないのは知ってるよ。手に負えなくなる前に、解消した方がいいんじゃない?」

マキちゃんは憐れむような目を向けた。

…仰る通りです。

所詮、何の面白みもない人生を歩んできたアラサー女は、キラキラの年下イケメン侍に振り回されて、よれよれです。もう精も根も尽きたっていうか、八方塞がりっていうか、…

「ははうえ、いけめんとはなんですか?」

今日も大人しく保健室で絵を描いたり石を並べたりして遊んでいたらしい卯月がこっちに向き直った。

「ん? あんたの父さんみたいな人だよ」

マキちゃんがざっくり簡潔にまとめる。

「なるほど。ちちうえのことですか」

納得したらしい卯月がにっこり頷く。可愛いが渋滞しているっっ

…でも。

でもさ、卯月みたいな賢くて可愛い子どもから母上とか慕われてさ、出来ることならなんか、何でもしてあげたくなっちゃうじゃん。この子が寂しい思いをするのは嫌っていうか、これはもう母性っていうか。それに穂月は、…穂月みたいな人には、…

多分もう、この先一生出会えない。

「ただでさえ、年頃の男女が一緒に住んでたら面白おかしく想像されるからね。変なボロが出ないうちに、…」

「マキちゃんせんせー、三年の男子が屋上で果たし合いしてる―――っ」

マキちゃんに最もなお説教をされていると、唐突に保健室のドアが開いて、坂下さん以下何名かの女子生徒が顔をのぞかせた。

「果たし合い―――?? なんだそれ、穏やかじゃないな?」

やれやれと言った感じで、マキちゃんが救急セットを手に立ち上がる。

うちの生徒たちは基本いい子ばかりなんだけど、たまに力技に出て殴り合いのけんかに発展したりすることがある。三年生徒ってうちのクラスじゃ、…

「あ、なえちゃんセンセ―いたんだ。なんか鷹峰が木刀持ってなえちゃんの隠し子呼び出したみたいだよ?」

全っ然、うちのクラスじゃん!!
てか、鷹峰くん。さっきの今で、何してくれちゃってんの―――っ??
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