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blue.48
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「和泉の潔白、絶対証明してやるから」
永遠に続く深い闇を明るく照らす。
奏くんが私に希望をくれる。
「もう、…泣くな」
奏くんがあんまり優しい顔をして私を見るから、なんだか胸がいっぱいになる。
奏くんが腕を伸ばして、私の頰に長い指の背で微かに触れた。
どんな涙も受け止めてくれる優しい指。
「部屋入れ、ここで見ててやるから」
奏くんが一歩退いて、間に出来た空間がなんだか寂しくて、思わず奏くんのシャツをつかんでしまった。
「…どうした?」
奏くんは驚いたみたいだったけど、実は私の方がもっと驚いていた。
何やってんだ、私。
「あ、…えーっと、…」
自分の行動に本気で焦る。
「あ、…あ、そうだ、奏くん」
奏くんのシャツを離して、何とか自分を立て直す。
「これ、ハンカチ、なんだけど」
再会した日に派手に鼻血を付けて奏くんのハンカチをダメにしてしまったので、返そうと思って買ったんだった。
奏くんらしい王冠をモチーフにしたブルーのハンカチ。
「…ああ」
奏くんはふっと息を吐いて口元を緩めた。
「じゃあ、…大事にする」
奏くんの甘く震える声が心をつかむ。
少しかすれた低音が深く沁みて、なんでか涙が出そうになった。
どうしても離れがたくて、何か言おうと口を開いたけど、何も出てこなかった。
そんな私を仕方ないなって顔で見て、奏くんが一歩距離を詰めた。
奏くんの長い指が私の頭の後ろに伸びて、優しく引き寄せると、
斜めに屈んだ奏くんのきれいな顔が一瞬近づいて、
柔らかくて甘い
艶やかに濡れた
滑らかな桜色の
奏くんの唇がほんの一瞬唇に優しく触れた。
「バカ、…」
動けなくて声も出なくて瞬きも出来ない私の頭を奏くんがこつんと叩く。
「そんな物欲しそうな顔してると帰ってやらねえよ?」
星空みたいにきれいな琥珀色の瞳が、少しだけからかいの色を含んで私を見つめた。
わーっ、うわーっ、うわあああ―――っ
急に現実が襲ってきて弾かれたように後ろ足で飛び退いた。
「おお、おやすみっ、奏くん!」
奏くんの顔が見れなくて超特急でマンションに入りかけて、入口で思い立って足を止めた。
「明日、気をつけてね」
振り向くと奏くんが片手を上げて、
「おやすみ」
心までとろけるような甘い声で応えてくれた。
永遠に続く深い闇を明るく照らす。
奏くんが私に希望をくれる。
「もう、…泣くな」
奏くんがあんまり優しい顔をして私を見るから、なんだか胸がいっぱいになる。
奏くんが腕を伸ばして、私の頰に長い指の背で微かに触れた。
どんな涙も受け止めてくれる優しい指。
「部屋入れ、ここで見ててやるから」
奏くんが一歩退いて、間に出来た空間がなんだか寂しくて、思わず奏くんのシャツをつかんでしまった。
「…どうした?」
奏くんは驚いたみたいだったけど、実は私の方がもっと驚いていた。
何やってんだ、私。
「あ、…えーっと、…」
自分の行動に本気で焦る。
「あ、…あ、そうだ、奏くん」
奏くんのシャツを離して、何とか自分を立て直す。
「これ、ハンカチ、なんだけど」
再会した日に派手に鼻血を付けて奏くんのハンカチをダメにしてしまったので、返そうと思って買ったんだった。
奏くんらしい王冠をモチーフにしたブルーのハンカチ。
「…ああ」
奏くんはふっと息を吐いて口元を緩めた。
「じゃあ、…大事にする」
奏くんの甘く震える声が心をつかむ。
少しかすれた低音が深く沁みて、なんでか涙が出そうになった。
どうしても離れがたくて、何か言おうと口を開いたけど、何も出てこなかった。
そんな私を仕方ないなって顔で見て、奏くんが一歩距離を詰めた。
奏くんの長い指が私の頭の後ろに伸びて、優しく引き寄せると、
斜めに屈んだ奏くんのきれいな顔が一瞬近づいて、
柔らかくて甘い
艶やかに濡れた
滑らかな桜色の
奏くんの唇がほんの一瞬唇に優しく触れた。
「バカ、…」
動けなくて声も出なくて瞬きも出来ない私の頭を奏くんがこつんと叩く。
「そんな物欲しそうな顔してると帰ってやらねえよ?」
星空みたいにきれいな琥珀色の瞳が、少しだけからかいの色を含んで私を見つめた。
わーっ、うわーっ、うわあああ―――っ
急に現実が襲ってきて弾かれたように後ろ足で飛び退いた。
「おお、おやすみっ、奏くん!」
奏くんの顔が見れなくて超特急でマンションに入りかけて、入口で思い立って足を止めた。
「明日、気をつけてね」
振り向くと奏くんが片手を上げて、
「おやすみ」
心までとろけるような甘い声で応えてくれた。
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