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hage.67
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「アイっ!おめでと~~~~っっ!」
「いやぁ、ついにアイもオンナになったのね!」
「どうだった?リツキ、優しかった?」
「初めての朝帰りとか照れるぅ~~~~~」
…なに、この母娘。
オレが自宅の玄関を開けると、満面笑顔の母親とハナクソに拍手で迎えられた。
しかも二人して腰をくねらせてたりしてキモさ爆発。
「ねえ、婚約?結納?本日はお日柄もよく?」
「あらやだ、そう?早速、本多さんと相談しなきゃかしら」
「そりゃそうだよ。善は急げよ!いつ、リツキが心変わりするかわかんないよ」
「それは大変!リツキくんを逃したら、アイに後はないわっ!ちょっと今から、…」
「いーかげんにしろっ!オレら、何もしてねーよ!!」
親クソとハナクソを押しのけて部屋に向かうオレに、
「…ヤってないって」
「やっぱアイじゃ無理か」
残念そうに会話するハナクソ親子は、音量を落とす配慮もしない。
一体、何を期待してんだってハナシだし!
「ちょっと、アイ~、リツキがソノ気になるように、もうちょっと色気出す努力しなよ。元がサルなんだから、あんたにはもう努力しかないじゃん」
オレの部屋はハナクソの部屋でもあるわけで、我が物顔で入ってくるハナクソを止める手立てはねー。
「うるせー、ハナクソ」
「ああ~ん?初体験もまだの小娘が何ナマイキ言ってくれちゃってるのかなぁ?」
「うぉ、ギブギブ。…ハナお姉さま、サルめが失礼いたしました」
相変わらずハナクソのバカ力は半端ない。
こうやってオレのストレスは増加し、ハゲが拡大していくんだな。
「今やリツキは泣く子も黙るスーパーイケメンに成長したんだからね!捨てられる前に既成事実よっ」
もうやだ、こんなハナクソ。
「えええ~っ、一晩中、一緒に寝て、何もナシ~~~??」
急いでチナツの口をふさいで廊下に連れ出す。
同じクラスにリツキがいるんだっつの。
うさんくさいハナクソ親子のいる家から逃げ出し、学校でチナツをつかまえた。
カワシマとの対決(?)から心配と応援をしてくれたチナツに、一部始終を報告すると、ニシモトの話には戦闘モードになったけど、そのうち、ニヤニヤしてニマニマして、…冒頭に至る。
「いくら相手がアイだからってあり得なくない?リツキくんのベッドに誘われて」
「…二段ベッドだけどな」
「それにしたってさぁ。別に後ろからでも出来るわけだし」
チナツちゃんっ!かわいい顔して何言ってんの。
「もおお、リツキくん、溜め過ぎぃ~」
まぁ、厳密には何もなかったわけじゃねーけど。
…身体中にリツキの温もりが残る。
いつの間にか、オレはリツキの腕の中にいて、明け方、リツキのキスで起こされた。
「いやぁ、ついにアイもオンナになったのね!」
「どうだった?リツキ、優しかった?」
「初めての朝帰りとか照れるぅ~~~~~」
…なに、この母娘。
オレが自宅の玄関を開けると、満面笑顔の母親とハナクソに拍手で迎えられた。
しかも二人して腰をくねらせてたりしてキモさ爆発。
「ねえ、婚約?結納?本日はお日柄もよく?」
「あらやだ、そう?早速、本多さんと相談しなきゃかしら」
「そりゃそうだよ。善は急げよ!いつ、リツキが心変わりするかわかんないよ」
「それは大変!リツキくんを逃したら、アイに後はないわっ!ちょっと今から、…」
「いーかげんにしろっ!オレら、何もしてねーよ!!」
親クソとハナクソを押しのけて部屋に向かうオレに、
「…ヤってないって」
「やっぱアイじゃ無理か」
残念そうに会話するハナクソ親子は、音量を落とす配慮もしない。
一体、何を期待してんだってハナシだし!
「ちょっと、アイ~、リツキがソノ気になるように、もうちょっと色気出す努力しなよ。元がサルなんだから、あんたにはもう努力しかないじゃん」
オレの部屋はハナクソの部屋でもあるわけで、我が物顔で入ってくるハナクソを止める手立てはねー。
「うるせー、ハナクソ」
「ああ~ん?初体験もまだの小娘が何ナマイキ言ってくれちゃってるのかなぁ?」
「うぉ、ギブギブ。…ハナお姉さま、サルめが失礼いたしました」
相変わらずハナクソのバカ力は半端ない。
こうやってオレのストレスは増加し、ハゲが拡大していくんだな。
「今やリツキは泣く子も黙るスーパーイケメンに成長したんだからね!捨てられる前に既成事実よっ」
もうやだ、こんなハナクソ。
「えええ~っ、一晩中、一緒に寝て、何もナシ~~~??」
急いでチナツの口をふさいで廊下に連れ出す。
同じクラスにリツキがいるんだっつの。
うさんくさいハナクソ親子のいる家から逃げ出し、学校でチナツをつかまえた。
カワシマとの対決(?)から心配と応援をしてくれたチナツに、一部始終を報告すると、ニシモトの話には戦闘モードになったけど、そのうち、ニヤニヤしてニマニマして、…冒頭に至る。
「いくら相手がアイだからってあり得なくない?リツキくんのベッドに誘われて」
「…二段ベッドだけどな」
「それにしたってさぁ。別に後ろからでも出来るわけだし」
チナツちゃんっ!かわいい顔して何言ってんの。
「もおお、リツキくん、溜め過ぎぃ~」
まぁ、厳密には何もなかったわけじゃねーけど。
…身体中にリツキの温もりが残る。
いつの間にか、オレはリツキの腕の中にいて、明け方、リツキのキスで起こされた。
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