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hage.44
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『サルでも浮気!?カラオケで第二の男Tとラブラブ』
…新聞部、殺す!
オレに恨みでもあんのかよ!
せっかく、せっかく、リツキが好きっつってくれたのに~~~~~っ
締め上げようと思ったけど、リツキの無言で焼き尽くすような怒りの炎に当てられて、新聞部長自ら自主回収に乗り出していた。
「モテ期って困るよね~。なんでカブるかね?」
チナツが贅沢なことをのたまってくれてるけど、オレはまさかのモテ期なのか?
だとしても、喜べねー。
リツキの負のオーラがこえー。
「まあ、大丈夫だよ。そんなちゅープリ撮ってるくらいラブラブなんだから」
言われて、猛烈に恥ずかしさがこみ上げる。
ラブラブ…
そ。それほどでも~?
「アホ丸出しだ、ハゲ」
リツキがオレの横を通り過ぎ様に、リボンを引っ張っていく。
おい。シャレになんねーからっ
「…イチャついちゃって」
ちげーだろ?
「タカヤくんもチャレンジャーだよね。こんな嫉妬深い彼氏のいるアイに」
嫉妬?イジメだろ?
つーか、事あるごとに髪を引っ張るなっての。
こっちは死活問題なんだぞ!
「コマチ。噂になっちゃったね」
何を間違えたのか、超当事者のタカヤがふらりとオレのクラスに現れた。
「タカヤ、…っ」
気づけば、すげー視線を感じる。
クラス中の注目を浴びてる!?
「タカヤくん、あきらめたほうがいいよ?見てこのちゅープリ」
チナツが大胆にもオレのスマホをタカヤに見せた。
って、その方がよっぽどチャレンジャーだろっ
つか、勝手に見せんなって!
「チナツ…っ」
急いでタカヤの手から奪い返したけど、
「ふぅん。…キスなら、俺もしたし」
タカヤは涼しい顔で爆弾を落とし、
「えええ~~~」
クラスのざわめきをよそに、
「あ、チャイム鳴ったからまたね、コマチ」
颯爽と去って行った。
タカヤ、まさかの言い逃げ!?
この空気を一体どうしてくれて、…
「Goodmorning,everyone!」
固まるオレとどよめくクラスに一切構うことなく、カワシマが元気溌剌で登場した。
「Sitdown,please」
クラスメイトたちはやむなく席に着く。
助かった…?
と、思ったら。
がたっ
リツキが席を立ち、教室を出て行こうとする。
「リっくん?どうしたの?」
すかさず駆け寄るカワシマ。
「気分が悪いので保健室に行ってきます」
感情の欠片もない声で告げた後、
「…一緒に来る?」
リツキはほんの少しだけ口の端を上げて、カワシマを見た。
「きゃあ~、行く行く~っ」
おいっ!
カワシマが歓声を上げてリツキに着いて行こうとするのを、
「仕事して下さい。学校長に言いつけますよ!」
良識あるクラスメイトのハセガワが、止めにかかっていた。
ハセガワ、何気にいいやつ!
「行かせて~っ!人生最大のチャンスなのよ、自習してて~っ」
「給料もらってるんでしょ!!」
カワシマの防衛にチナツも参加していて、生徒たちが集まってもめているうちに、リツキが教室を出て行く。
「…リツ!」
たまらなくなって、後を追おうとしたオレの腕は、
「そうはさせないわ、古町さん!」
どんなバカ力技を使ったのか、ハセガワを振り切ったカワシマにがっちりと捕まった。
「や、オレもちょっと気分が、…」
なんとか腕を引き抜こうとするけど、カワシマはすっぽん並みの執念深さでどうにも離れない。
「だいたい、あなた!英語の成績、赤点じゃないの!来週期末考査だっていうのに、さぼってる場合なの!?」
急に権力を振りかざすカワシマ。
…新聞部、殺す!
オレに恨みでもあんのかよ!
せっかく、せっかく、リツキが好きっつってくれたのに~~~~~っ
締め上げようと思ったけど、リツキの無言で焼き尽くすような怒りの炎に当てられて、新聞部長自ら自主回収に乗り出していた。
「モテ期って困るよね~。なんでカブるかね?」
チナツが贅沢なことをのたまってくれてるけど、オレはまさかのモテ期なのか?
だとしても、喜べねー。
リツキの負のオーラがこえー。
「まあ、大丈夫だよ。そんなちゅープリ撮ってるくらいラブラブなんだから」
言われて、猛烈に恥ずかしさがこみ上げる。
ラブラブ…
そ。それほどでも~?
「アホ丸出しだ、ハゲ」
リツキがオレの横を通り過ぎ様に、リボンを引っ張っていく。
おい。シャレになんねーからっ
「…イチャついちゃって」
ちげーだろ?
「タカヤくんもチャレンジャーだよね。こんな嫉妬深い彼氏のいるアイに」
嫉妬?イジメだろ?
つーか、事あるごとに髪を引っ張るなっての。
こっちは死活問題なんだぞ!
「コマチ。噂になっちゃったね」
何を間違えたのか、超当事者のタカヤがふらりとオレのクラスに現れた。
「タカヤ、…っ」
気づけば、すげー視線を感じる。
クラス中の注目を浴びてる!?
「タカヤくん、あきらめたほうがいいよ?見てこのちゅープリ」
チナツが大胆にもオレのスマホをタカヤに見せた。
って、その方がよっぽどチャレンジャーだろっ
つか、勝手に見せんなって!
「チナツ…っ」
急いでタカヤの手から奪い返したけど、
「ふぅん。…キスなら、俺もしたし」
タカヤは涼しい顔で爆弾を落とし、
「えええ~~~」
クラスのざわめきをよそに、
「あ、チャイム鳴ったからまたね、コマチ」
颯爽と去って行った。
タカヤ、まさかの言い逃げ!?
この空気を一体どうしてくれて、…
「Goodmorning,everyone!」
固まるオレとどよめくクラスに一切構うことなく、カワシマが元気溌剌で登場した。
「Sitdown,please」
クラスメイトたちはやむなく席に着く。
助かった…?
と、思ったら。
がたっ
リツキが席を立ち、教室を出て行こうとする。
「リっくん?どうしたの?」
すかさず駆け寄るカワシマ。
「気分が悪いので保健室に行ってきます」
感情の欠片もない声で告げた後、
「…一緒に来る?」
リツキはほんの少しだけ口の端を上げて、カワシマを見た。
「きゃあ~、行く行く~っ」
おいっ!
カワシマが歓声を上げてリツキに着いて行こうとするのを、
「仕事して下さい。学校長に言いつけますよ!」
良識あるクラスメイトのハセガワが、止めにかかっていた。
ハセガワ、何気にいいやつ!
「行かせて~っ!人生最大のチャンスなのよ、自習してて~っ」
「給料もらってるんでしょ!!」
カワシマの防衛にチナツも参加していて、生徒たちが集まってもめているうちに、リツキが教室を出て行く。
「…リツ!」
たまらなくなって、後を追おうとしたオレの腕は、
「そうはさせないわ、古町さん!」
どんなバカ力技を使ったのか、ハセガワを振り切ったカワシマにがっちりと捕まった。
「や、オレもちょっと気分が、…」
なんとか腕を引き抜こうとするけど、カワシマはすっぽん並みの執念深さでどうにも離れない。
「だいたい、あなた!英語の成績、赤点じゃないの!来週期末考査だっていうのに、さぼってる場合なの!?」
急に権力を振りかざすカワシマ。
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雨月黛狼
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