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hage.24
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「チナ~、帰ろ」
「うん、じゃあね~、アイ」
チナツがオレに手を振って、校門で待っていたタケダと仲良く帰ってしまった。
部室を出てから、オレの右手はリツキに拘束されている。
右手をつかむリツキの、節くれだったデカい手が、なんか妙に気になる。
熱い。
熱くて、右側を見れねー。
「アイ、どっか寄る?」
ビクっ。
リツキの問いかけに大げさに肩を跳ね上げてしまった。
どどど、どっか、って。
ままま、まさか、…。
「おい、どっち向いてんだよ」
リツキがオレの頭をつかんで、自分に向き直らせる。
う、…
至近距離にリツキの顔が。
ききき、キスできそうな距離に。
「お前、なんか、赤くね?」
リツキがオレの額に手をのせて、
「ん?」
次いで、自分の額を触れ合わせた。
「いてぇ」
リツキがあんまり近すぎて、勢い余って、気づいたら頭突いてた。
「あ、あ、赤くねーよっ」
リツキから目を逸らしてそそくさと歩く。
「おい、待て。なんか、お前、変だぞ?」
けど、がっちりつながれた右手を引っ張られ、よろけて、リツキに突っ込んだ。
図らずもリツキの腕の中!
うおっ、ししし、心臓が半端ねー。バクバクが半端ねー。
「…ん」
なんでか、リツキがぎゅっとオレを抱きしめる。
「なな、何す、…」
まさか、こんな人通りの多い往来で、いいい、いかがわしいこととか、…
直立不動のまま、動けないオレに、
「アイって、抱き心地いいな」
のんきなリツキの声。
抱きっ!? 抱くって、つまり、抱くって、…
「ナツキのカピバラのぬいぐるみみてー」
…カピバラ?
カピバラってでかいネズミじゃねーかっ
下からリツキを頭突くと、またもリツキの顎にクリーンヒットしたらしく、
「いてーよ、アイ。いきなり暴れんな、舌噛むだろ」
リツキが顔をしかめながら舌を出す。
舌…
「お前、やっぱ、赤くね?大丈夫か?」
リツキがオレの額に触ろうとするけど、
「触んなっ」
その手を振り払ってしまった。
「あ?」
リツキが眉根を寄せる。
やべー、なんか怒らせたっぽい。
「お前、さっきから何なの?」
リツキがオレの前に立ちはだかる。
後ろに下がろうとしたら柵にぶつかって気づいたら逃げ場を失っていた。
「吐け」
リツキがオレのリボンを摘み上げながら、顔を近づける。
近い。マジで近い。
リツキの長いまつげとか、茶色がかった瞳とか。
オトコのくせにきれいな肌とか、艶やかな唇とかが近すぎてっ
「オレは別に、なんもやらしーことは考えてねーっ」
「うん、じゃあね~、アイ」
チナツがオレに手を振って、校門で待っていたタケダと仲良く帰ってしまった。
部室を出てから、オレの右手はリツキに拘束されている。
右手をつかむリツキの、節くれだったデカい手が、なんか妙に気になる。
熱い。
熱くて、右側を見れねー。
「アイ、どっか寄る?」
ビクっ。
リツキの問いかけに大げさに肩を跳ね上げてしまった。
どどど、どっか、って。
ままま、まさか、…。
「おい、どっち向いてんだよ」
リツキがオレの頭をつかんで、自分に向き直らせる。
う、…
至近距離にリツキの顔が。
ききき、キスできそうな距離に。
「お前、なんか、赤くね?」
リツキがオレの額に手をのせて、
「ん?」
次いで、自分の額を触れ合わせた。
「いてぇ」
リツキがあんまり近すぎて、勢い余って、気づいたら頭突いてた。
「あ、あ、赤くねーよっ」
リツキから目を逸らしてそそくさと歩く。
「おい、待て。なんか、お前、変だぞ?」
けど、がっちりつながれた右手を引っ張られ、よろけて、リツキに突っ込んだ。
図らずもリツキの腕の中!
うおっ、ししし、心臓が半端ねー。バクバクが半端ねー。
「…ん」
なんでか、リツキがぎゅっとオレを抱きしめる。
「なな、何す、…」
まさか、こんな人通りの多い往来で、いいい、いかがわしいこととか、…
直立不動のまま、動けないオレに、
「アイって、抱き心地いいな」
のんきなリツキの声。
抱きっ!? 抱くって、つまり、抱くって、…
「ナツキのカピバラのぬいぐるみみてー」
…カピバラ?
カピバラってでかいネズミじゃねーかっ
下からリツキを頭突くと、またもリツキの顎にクリーンヒットしたらしく、
「いてーよ、アイ。いきなり暴れんな、舌噛むだろ」
リツキが顔をしかめながら舌を出す。
舌…
「お前、やっぱ、赤くね?大丈夫か?」
リツキがオレの額に触ろうとするけど、
「触んなっ」
その手を振り払ってしまった。
「あ?」
リツキが眉根を寄せる。
やべー、なんか怒らせたっぽい。
「お前、さっきから何なの?」
リツキがオレの前に立ちはだかる。
後ろに下がろうとしたら柵にぶつかって気づいたら逃げ場を失っていた。
「吐け」
リツキがオレのリボンを摘み上げながら、顔を近づける。
近い。マジで近い。
リツキの長いまつげとか、茶色がかった瞳とか。
オトコのくせにきれいな肌とか、艶やかな唇とかが近すぎてっ
「オレは別に、なんもやらしーことは考えてねーっ」
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