【完結】乙女ざかりハゲざかり〜爆笑ハイテンションラブコメディ

remo

文字の大きさ
上 下
10 / 118

hage.10

しおりを挟む
気がついたら、保健室のベッドで寝ていて、他に人がいなくて、なんでかリツキが迫ってくる。

「…誘う、お前が悪い」

なんのハナシっ??

抵抗する間もなく、リツキがオレに口づける。

形のいいリツキの唇がもてあそぶようにオレの唇を食み、
甘いリツキの舌先がオレの口内を我が物顔で動く。
舌と舌を絡ませられると身体の奥から熱いものが込み上げてきて、
息が上がって、すがるようにリツキに手を伸ばしていた。

リツキがオレの手に手を絡めてベットに縫い止めた。

リツキの唇とリツキの舌が繰り返し繰り返し、オレに注がれる。
身体中から力が抜けて、リツキが触れる唇だけが全てになる。
息も絶え絶えになったころ、リツキが一度離れて、舌で唇をぬぐった。
そのしぐさがハンパなくエロくて、直視できない。

そんなオレを満足そうに眺めた後、もう一度唇に軽く触れてから、

いっ…!?

リツキは鎖骨辺りに強く吸いつき、フッと口の端を上げて、やっと離れた。

なんかもう、ぐったりして怒る気力もないオレに、

「先生呼んでくるから待ってろよ」

言い残して、リツキが保健室を出て行った。
起き上がって、何気なく頭に手をやり、

リボンがない! やべー、ハゲがバレるっ

慌ててベットや保健室の中を探すけど、どこにも見つからない。
保健の先生とリツキが戻ってきて

「ボールぶつかったところ、まだ痛む?」

頭を押さえているオレを心配してくれたけど、ただのハゲ隠しです、とは言えず曖昧に笑ってごまかした。

帰り道、頭から手を離せないオレに、何も言わず、リツキがコンビニに寄って、髪ゴムを買ってくれた。

金色のゴムを取り出して、オレの頭にくくり付ける。

「ちょんまげになってねぇ?」

妙に優しいリツキに慣れなくて、オレがぶつぶつ言うと、

「首輪だろ。似合ってるよ」

ヤツは、ものすごく楽しそうに笑った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

AGAIN 不屈の挑戦者たち

海野 入鹿
青春
小3の頃に流行ったバスケ漫画。 主人公がコート上で華々しく活躍する姿に一人の少年は釘付けになった。 自分もああなりたい。 それが、一ノ瀬蒼真のバスケ人生の始まりであった。 中3になって迎えた、中学最後の大会。 初戦で蒼真たちのチームは運悪く、”天才”がいる優勝候補のチームとぶつかった。 結果は惨敗。 圧倒的な力に打ちのめされた蒼真はリベンジを誓い、地元の高校へと進学した。 しかし、その高校のバスケ部は去年で廃部になっていた― これは、どん底から高校バスケの頂点を目指す物語 *不定期更新ですが、最低でも週に一回は更新します。

君のために僕は歌う

なめめ
青春
六歳の頃から芸能界で生きてきた麻倉律仁。 子役のころは持てはやされていた彼も成長ともに仕事が激減する。アイドル育成に力を入れた事務所に言われるままにダンスや歌のレッスンをするものの将来に不安を抱いていた律仁は全てに反抗的だった。 そんな夏のある日、公園の路上でギターを手に歌ってる雪城鈴菜と出会う。律仁の二つ上でシンガーソングライター志望。大好きな歌で裕福ではない家族を支えるために上京してきたという。そんな彼女と過ごすうちに歌うことへの楽しさ、魅力を知ると同時に律仁は彼女に惹かれていった……… 恋愛、友情など芸能界にもまれながらも成長していく一人のアイドルの物語です。

【完結】限界離婚

仲 奈華 (nakanaka)
大衆娯楽
もう限界だ。 「離婚してください」 丸田広一は妻にそう告げた。妻は激怒し、言い争いになる。広一は頭に鈍器で殴られたような衝撃を受け床に倒れ伏せた。振り返るとそこには妻がいた。広一はそのまま意識を失った。 丸田広一の息子の嫁、鈴奈はもう耐える事ができなかった。体調を崩し病院へ行く。医師に告げられた言葉にショックを受け、夫に連絡しようとするが、SNSが既読にならず、電話も繋がらない。もう諦め離婚届だけを置いて実家に帰った。 丸田広一の妻、京香は手足の違和感を感じていた。自分が家族から嫌われている事は知っている。高齢な姑、離婚を仄めかす夫、可愛くない嫁、誰かが私を害そうとしている気がする。渡されていた離婚届に署名をして役所に提出した。もう私は自由の身だ。あの人の所へ向かった。 広一の母、文は途方にくれた。大事な物が無くなっていく。今日は通帳が無くなった。いくら探しても見つからない。まさかとは思うが最近様子が可笑しいあの女が盗んだのかもしれない。衰えた体を動かして、家の中を探し回った。 出張からかえってきた広一の息子、良は家につき愕然とした。信じていた安心できる場所がガラガラと崩れ落ちる。後始末に追われ、いなくなった妻の元へ向かう。妻に頭を下げて別れたくないと懇願した。 平和だった丸田家に襲い掛かる不幸。どんどん倒れる家族。 信じていた家族の形が崩れていく。 倒されたのは誰のせい? 倒れた達磨は再び起き上がる。 丸田家の危機と、それを克服するまでの物語。 丸田 広一…65歳。定年退職したばかり。 丸田 京香…66歳。半年前に退職した。 丸田 良…38歳。営業職。出張が多い。 丸田 鈴奈…33歳。 丸田 勇太…3歳。 丸田 文…82歳。専業主婦。 麗奈…広一が定期的に会っている女。 ※7月13日初回完結 ※7月14日深夜 忘れたはずの思い~エピローグまでを加筆修正して投稿しました。話数も増やしています。 ※7月15日【裏】登場人物紹介追記しました。 ※7月22日第2章完結。 ※カクヨムにも投稿しています。

Missing you

廣瀬純一
青春
突然消えた彼女を探しに山口県に訪れた伊東達也が自転車で県内の各市を巡り様々な体験や不思議な体験をする話

彼氏と親友が思っていた以上に深い仲になっていたようなので縁を切ったら、彼らは別の縁を見つけたようです

珠宮さくら
青春
親の転勤で、引っ越しばかりをしていた佐久間凛。でも、高校の間は転校することはないと約束してくれていたこともあり、凛は友達を作って親友も作り、更には彼氏を作って青春を謳歌していた。 それが、再び転勤することになったと父に言われて現状を見つめるいいきっかけになるとは、凛自身も思ってもいなかった。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

実在しないのかもしれない

真朱
恋愛
実家の小さい商会を仕切っているロゼリエに、お見合いの話が舞い込んだ。相手は大きな商会を営む伯爵家のご嫡男。が、お見合いの席に相手はいなかった。「極度の人見知りのため、直接顔を見せることが難しい」なんて無茶な理由でいつまでも逃げ回る伯爵家。お見合い相手とやら、もしかして実在しない・・・? ※異世界か不明ですが、中世ヨーロッパ風の架空の国のお話です。 ※細かく設定しておりませんので、何でもあり・ご都合主義をご容赦ください。 ※内輪でドタバタしてるだけの、高い山も深い谷もない平和なお話です。何かすみません。

【完結】あの日、君の本音に気付けなくて

ナカジマ
青春
藤木涼介と清水凛は、中学3年のバレンタインで両片思いから両想いになった。しかし高校生になってからは、何となく疎遠になってしまっていた。両想いになったからゴールだと勘違いしている涼介と、ちゃんと恋人同士になりたいと言い出せない凛。バスケ部が楽しいから良いんだと開き直った涼介と、自分は揶揄われたのではないかと疑い始める凛。お互いに好意があるにも関わらず、以前よりも複雑な両片思いに陥った2人。 とある理由から、女子の好意を理解出来なくなったバスケ部男子と、引っ込み思案で中々気持ちを伝えられない吹奏楽部女子。普通の男女が繰り広げる、部活に勉強、修学旅行。不器用な2人の青春やり直しストーリー。

処理中です...