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hage.02
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「あ、やぁん。リツキくん、見られちゃう~」
玄関開けたら3秒で後悔。
オレん家の三戸どなりは、天敵・本多リツキのウチなんだけど、エロリツが共有廊下で、どっかの女子と派手なキスをかましていた。
しかも、リツキは俺を認めてにやりと笑う。
なんつーハレンチなヤツ!
逮捕だろ、逮捕!
「て、てめー、リツ!わ、わ、ワイセツ罪で訴えてやるからなっ!」
叫んで、ダッシュでヤツらの横を抜けるオレ。
リツキのやつ、制服に手入れてなかったか?
む、む、胸に触ってなかったか?
なんてヤツ!なんてヤツ!
ハレンチすぎて顔が熱くなる。
オ、オレは見たくて見たんじゃねー!
「アイ。何つけてんだよ」
ダッシュで逃げたはずなのに、いつの間にかリツキがオレの後ろにいて、あろうことかリボンで結んだ髪を引っ張りやがった。
「何すんだよっ」
急いで頭を押さえる。
ヤロー、オレの大事な髪の毛がこれ以上抜けたらどうしてくれんだっ
「はぁぁ?アイがリボン~?」
これ以上ないほどうさん臭そうな顔でオレを見るリツキ。
「リ、リ、リツには関係ねーだろ」
頭を押さえたまま、じりじり後ずさるオレに、迫りくるリツキ。
こいつ、なんでこんな背が高いんだ?
上から見るな! だから頭頂部を見下ろすな!
「ふぅん、関係ない、ねぇ」
いとも簡単にオレを塀まで追い込んだリツキが、
「むぅ」
片手でオレの両頬をつぶし、否応なくアヒル口を作ると、
「そんな悪い口にはオシオキが必要かなぁ」
もう一方の手でオレの唇をつつく。
「あめろろ、りう」
なんか、悪い予感しかしない。
そんな近づいてくんじゃねー。
か、か、顔が近いっ
ハレンチリツがどっかの女子とキスしてた唇をオレに近づけてくるから、
「やめろって!」
両手で突き飛ばすと、リツキはあっさり立ち上がって、一瞬でオレのリボンをほどきやがった。
「わっ」
慌てて手で隠そうとしたのに、
「…ハゲ?」
リツキの長い指がオレの髪をかき分けて、オレの絶対のヒミツを暴く。
「てめー、リツ!何してくれんだっ!言うなよっ、絶対言うなよっ」
オレが飛び上がって、リボンを奪い返そうとすると、
何を思ったかリツキは携帯を取り出し、
カシャ。
「ハゲ、激写」
悪魔のスマイルを浮かべた。
「な…、な…」
あまりの非情ぶりに言葉が出ない。
普通、オンナノコのハゲを撮るか?!
「てめー、消せよっ!今すぐ、消せ!!」
俺が詰め寄ると、リツキは悪魔の笑みを浮かべたまま、
「そ~うしん」
携帯を操作した。
「残念だったな、アイ。お前のハゲはパソコンに転送された」
「リツキ、てめー、…」
鬼か?鬼なのか?
怒り沸騰で詰め寄るオレを、
ダン!
その長い腕で塀に囲うと、
「俺、口軽いから、しゃべっちゃうかもよ?」
嫌味に顔を近づけやがる。
「なな、なんだよ、リツ…」
なんか、逃げ場がなくなっていく気がする。
「そうだな~。アイが俺の言うことを聞けば、黙っててやってもいい」
楽しそうにオレの唇を人差し指でたたく。
玄関開けたら3秒で後悔。
オレん家の三戸どなりは、天敵・本多リツキのウチなんだけど、エロリツが共有廊下で、どっかの女子と派手なキスをかましていた。
しかも、リツキは俺を認めてにやりと笑う。
なんつーハレンチなヤツ!
逮捕だろ、逮捕!
「て、てめー、リツ!わ、わ、ワイセツ罪で訴えてやるからなっ!」
叫んで、ダッシュでヤツらの横を抜けるオレ。
リツキのやつ、制服に手入れてなかったか?
む、む、胸に触ってなかったか?
なんてヤツ!なんてヤツ!
ハレンチすぎて顔が熱くなる。
オ、オレは見たくて見たんじゃねー!
「アイ。何つけてんだよ」
ダッシュで逃げたはずなのに、いつの間にかリツキがオレの後ろにいて、あろうことかリボンで結んだ髪を引っ張りやがった。
「何すんだよっ」
急いで頭を押さえる。
ヤロー、オレの大事な髪の毛がこれ以上抜けたらどうしてくれんだっ
「はぁぁ?アイがリボン~?」
これ以上ないほどうさん臭そうな顔でオレを見るリツキ。
「リ、リ、リツには関係ねーだろ」
頭を押さえたまま、じりじり後ずさるオレに、迫りくるリツキ。
こいつ、なんでこんな背が高いんだ?
上から見るな! だから頭頂部を見下ろすな!
「ふぅん、関係ない、ねぇ」
いとも簡単にオレを塀まで追い込んだリツキが、
「むぅ」
片手でオレの両頬をつぶし、否応なくアヒル口を作ると、
「そんな悪い口にはオシオキが必要かなぁ」
もう一方の手でオレの唇をつつく。
「あめろろ、りう」
なんか、悪い予感しかしない。
そんな近づいてくんじゃねー。
か、か、顔が近いっ
ハレンチリツがどっかの女子とキスしてた唇をオレに近づけてくるから、
「やめろって!」
両手で突き飛ばすと、リツキはあっさり立ち上がって、一瞬でオレのリボンをほどきやがった。
「わっ」
慌てて手で隠そうとしたのに、
「…ハゲ?」
リツキの長い指がオレの髪をかき分けて、オレの絶対のヒミツを暴く。
「てめー、リツ!何してくれんだっ!言うなよっ、絶対言うなよっ」
オレが飛び上がって、リボンを奪い返そうとすると、
何を思ったかリツキは携帯を取り出し、
カシャ。
「ハゲ、激写」
悪魔のスマイルを浮かべた。
「な…、な…」
あまりの非情ぶりに言葉が出ない。
普通、オンナノコのハゲを撮るか?!
「てめー、消せよっ!今すぐ、消せ!!」
俺が詰め寄ると、リツキは悪魔の笑みを浮かべたまま、
「そ~うしん」
携帯を操作した。
「残念だったな、アイ。お前のハゲはパソコンに転送された」
「リツキ、てめー、…」
鬼か?鬼なのか?
怒り沸騰で詰め寄るオレを、
ダン!
その長い腕で塀に囲うと、
「俺、口軽いから、しゃべっちゃうかもよ?」
嫌味に顔を近づけやがる。
「なな、なんだよ、リツ…」
なんか、逃げ場がなくなっていく気がする。
「そうだな~。アイが俺の言うことを聞けば、黙っててやってもいい」
楽しそうにオレの唇を人差し指でたたく。
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