どこにでもある異世界転移~第三部 俺のハーレム・パーティはやっぱりおかしい/ラッキースケベは終了しました!

ダメ人間共同体

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第三部 俺のハーレム・パーティはやっぱりおかしい/ラッキースケベは終了しました!

暴落と人間兵器

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「茜ちゃん、おんぶしてあげるよ」

あまりにも不自然な茜の歩き方を見かねた碧が言った。

「え? いいの、お兄ちゃん! してして・・・・・おんぶより・・・・・
 抱っこがいい!! 抱っこ!! お姫さま抱っこがいい!! お姫さま抱っこ!」

「え! おんぶじゃダメ?」

「ダメ!! お姫様抱っこ!! あの骨女のこと1回や2回くらいお姫さま抱っこしたんでしょ!!」

と七海を指しながら茜が駄々をこねた。

「茜ちゃん!! そんな言い方したらダメ!! 目上の人なんだから七海さんと言いなさい!!」

「何でもいいからお姫さまだっこ!! 抱っこ!!」

「あ~~分かったよ! 恥ずかしいな!」

と碧は茜を抱きかかえる前にマジックランドセルから七海用の犬のお面を取り出し手渡した。

「ありがとう。碧くん」

と少し顔を赤らめながら受け取った。

「あ~~! 悔しい!!何か悔しい!! 何か負けた感じがする!!」

両手に拳を握り締め碧の顔を見上げた。

「お兄ちゃん!! お姫さま抱っこ!!」

「分かったよーー」

しぶしぶ茜ちゃんを抱っこすると

「碧くんは茜さんには甘いのね」

「そうなんだよ七海さん。昔からアオ君は茜ちゃんに甘かったから」

「何よーー!! 兄は妹には甘いものなの!! いけない!! 
 妹を可愛がらない兄なんて、どの世界にもいないの!!」

と茜は拳をさらに強く握り締め七海と将太に力説した。

「くすくすくす」
「ぷははははは」
「くくくく」

後からひそひそと笑い声が聞こえる。
振り向くとクラスメイトの女子たちが笑いを押し殺していた。

「お前ら! 笑うんじゃない!!」

「ぶははははははははは!」

終に栗原が我慢しきれず腹を抱えながら爆笑した。
それに釣られ我慢していた他の女子たちも笑い始めた。

「白田! 妹さんには弱いんだな!」

井原が言う。

「そうよ! 兄は妹に尽くすためにいるの!! エッチ・スーツの先輩は分かっているじゃないですか!!」

「エッチ・スーツは止めて欲しい!」

と井原は下を向いた。

「白田! お前、妹にはメチャクチャ弱いんだな!」
「白田君、優しいのね」

「止めろ! 篠原、高沢! 俺も恥ずかしいんだ!!
 っていうより、お前らは付いて来るな!」

「え?なぜ? こんな面白いもの見逃す手は無いだろ!」

「なぜって・・・・・・あ、危ないだろ!
 まだズガーンダムが動くかも知れないだろ!
 な! 危険だろ! だから街に行ってろよ!」

「えーーーツマラナイじゃないか!」

「篠原!お前、性格悪いな!! 
 そうだ!! 女子たちは街の人たちの救護にあたってくれよ! なっ!それがいい! それがいい!!
 智弘もそう思うだろ!!」

「えっ!俺!?」

急に振られた智弘は驚いたが

「確かに街も被害を受けているからな~ お前たちは街の人たちを助けに行ってくれ!」

「「「え~~つまらない!」」」

女子たちが声を揃えた。

「つまらないじゃないの! 人助け! 人助け!!」

と俺が言うと女子たちは渋々街の方へ歩みを向けた。

「七海も危いかもしれないから街へ行ってくれ!」

と言うと七海は茜ちゃんを抱っこしている俺の右腕に胸を押し付けるように抱きついた。

(あぅふ! 胸が! 七海の胸がーーーーー!!)

「私も付いてて行きます!」

「七海さん! アオ君にくっつきすぎじゃない!!」
「おっぱい女!! お兄ちゃんに近すぎ!! あっち行きなさいよーー!!」

将太と茜ちゃんが抗議の声を上げる。

「え? 私、碧くんの彼女ですよ! これくらい問題ないですよ。
 ねーーー碧くん」

と七海が右腕に捕まりながら俺の顔を見上げる。

「おっ、おう」
(う、七海、やっぱり、可愛い。まだ骸骨状態だけど・・・性格もまた可愛い!!)

茜ちゃんが足をジタバタさせ七海に蹴りを入れようとするが体はくっつけたまま顔だけ距離を取る。

「「くすくすくす」」

智弘と則之の笑いを押し殺した声が聞こえる。

「碧さん、モテモテですね~ いつからこんなにモテ男になったんです?
 私の知っている碧さんは、こんなにモテませんでしたよ」

「いや、モテるというのと少し違うでしょ」

なんか加奈ちゃんの声が冷たい。その加奈ちゃんが続けて言った。

「あの~碧さん。実は・・・・・・・・・」

「どうしたの? 加奈ちゃん!?」

めずらしく加奈ちゃんが少し口ごもりながら言葉に詰まっている。
加奈ちゃんはいつもハキハキとした口調なのに珍しい。

「実は・・・・・日本もちょっと色々と大変な事になっていまして・・・・・」

「え!? 異世界から侵略者が攻め入っているとか!!」

「いえ、そうではないのですが・・・・・・」

加奈ちゃんの言葉に俺は『なに?どういうことか?』と言う顔をして茜ちゃんの顔を見た。
すると目を背けあさっての方向に茜ちゃんは目をやった。

「実は日本、いえ、私たちの住む地球で金が大暴落して・・・・・
 白金もですけど・・・・・」

「金!? 白金ていうとプラチナ?」

「ええ、そうです」

「なぜ? 暴落したの?」

「それはこの子が」

というと加奈ちゃんは茜ちゃんの頭を杖で小突いた。

「この子がハルフェルナから大量に持ち出して・・・・政府に売りつけまして・・・・・」

「え!! 茜ちゃん! 何してるの!!」

「え! いいじゃない! 役得役得!! お兄ちゃん! 我が家はお金持ちよ!!」

と言いつつも茜ちゃんの目は泳いでいた。

「お金持ちは嬉しいけど、異世界の物を持ち込んじゃ色々とマズイでしょ!!」

「だって、ハルフェルナにはゴロゴロ転がっているのよ!! 山の中をちょっと掘ればザクザク出てくるのよ!! 
 それに政府公認だし!!」

「おい! 碧! 山だ! 山! 山行くぞ! まだシャベル持っているだろ!! 掘って掘って掘りつくすぞ!!」

智弘の目がランランと輝いた。

「ちょっと待て!! 金とかプラチナって塊じゃ取れないだろ」

「それがハルフェルナでは塊で取れるんですよ。拳くらいの塊で取れるんですよ」

「拳の全部が金なの?」

「はい、金です」

「おい、ズガーンダムは後回しだ!! 碧!金堀に行くぞ! お前のマジックランドセルに詰めるだけ詰めようぜ!」

「トモ君。加奈ちゃんが大暴落してるって言っていたじゃない。
 もう遅いんじゃないの?」

「そうですよ。政府の方で規制しちゃって・・・・・
 無暗に売れないようになりまし。主にこの子のせいで!」

と加奈は茜の頭を杖で小突き回した。

「オリハルコンとかアダマンタイトのようなこっちの世界特有の鉱石は売れるだろ!!」

まだ智弘は欲の皮を突っ張らせているようだった。

「それがこっちの世界特有の鉱石は、私たちの世界の空気に触れた途端、崩れてしまいました。
 剣のように加工された状態でないと形を維持できませんでした。
 私たちの世界で加工する技術もないので剣や盾のままです。
 それにオリハルコンなどはこちらでも希少なので持ち出すことは躊躇いますね」

「くそ~~『楽してウハウハ作戦』は上手くいかないな!」

智弘の欲の皮は弾けたようだ。

「あの~加奈さん。魔法とかは使えるのですか?」

七海が加奈に尋ねた。

「はい、使えます」

「「「え!」」」

「マジかーー!!」

「使えますが威力は弱くなっています・・・・この子を除いて!」

加奈が何か言う直前、茜は空に目をやり『何のことか分かりません!?』という雰囲気を醸し出す。
その度に加奈は持っている杖で茜の頭を小突いた。

「茜は私たちの世界では『人間兵器』として恐れられています」

「「「「エーーーーーー!!!」」」」

「ちょっと茜ちゃん!! 俺たちの世界で何してんの! 何したの!!」

「べ、べ、別に、な、な、なにも・・・・・ちょっと人助けをしたら・・・・・
 なんかこうなっちゃって・・・・・ねぇ~加奈!?」

と茜は一生懸命誤魔化すのであった。

「な、な、何したの!?」

「一番有名なのは超大型台風を吹き飛ばしました」

「吹き飛ばした!!?? どうやって!! 茜ちゃん!!」

「え、大魔王さんが教えてくれたハゲハゲ波を使って。何も被害は起こしていないから、大丈夫よ! お兄ちゃん!!」

「ちょっと待って! 茜ちゃんが有名人って家の前に人だかり出来ていたりしてない!?
 俺は嫌だよ! 元の世界に帰ったら静かに暮らしたいんだから!」

「このお面を被って顔がばれないようにしていたから大丈夫」

「でも有名なんでしょ!? 茜ちゃんの正体知っている人とかいないの?」

「ですから政府の関係者が知っています」

「政府!? なんだか元の世界も色々面倒臭い事になっていそうな気がするんだけど」

「今のところは大丈夫なのですが・・・・・色々な事に巻き込まれるのも時間の問題では無いかと」

「うわ~~面倒臭そう~」

と俺は天を仰いだ。

「もういい! 現代の話はもういい! 帰ってから細かいことは考えよう!ズガーンダム! 星野がどうなっているかの確認だ!! いいな! みんな!!」

俺は未来に待ち受けるであろう様々な問題を考えることを放棄し目の前の事に集中した。

「お兄ちゃん! 星野って誰?」

茜はお姫様抱っこされたまま碧に尋ねた。

「俺たちのクラスメイトでズガーンダムのパイロット」

「えっ! あのロボットに人が乗っていたの? 私、切断しちゃったけど星野さんも切断しちゃったかな・・・・」

「茜さま! 星野のことを気に病む必要はありませんよ。星野はズガーンダムに乗りガルメニアの王・フェルナンドの手先になってハルフェルナの人々を苦しめてきたんですよ! 
 アイツは殺されても文句は言えない極悪人です」

「ガルメメニア?フェルナンド王?」

「姫様、東のガルメニア、西のワイハルトと言われている現在のハルフェルナ2大強国です。
 ガルメニアはイズモニ皇国を侵略し、皇王をはじめ多くの人々を殺めました。
 そしてフェルナンドは多くの人々を殺し魔王になりました」

再降臨して詳しい事情が分からない茜、加奈のためにブラドーが説明した。

「俺たちはフェルナンドに召喚されたんだよ。茜ちゃん!
 そして俺はフェルナンドを許さない。
 最初は気に入らない王様くらいだったけどヤツのせいで俺はクラスメイト数人を殺める事になったんだ。
 ヤツの息の根を止めるまで現代に帰ることはできない」

「お兄ちゃん!任せて!私がフェルナンドを退治してみせる!」

「それは心強い・・・・・・・
 ついさっきまで俺は茜ちゃんの仇の紅姫をも許せなかったんだけどね。
 今はその憎き紅姫が味方になってくれるなんて・・・・・・」

色々な感情が俺の中に渦巻きながらも我が家のワガママ姫と再会出来き、安堵した途端、一筋の涙がこぼれた。
何も言わず茜ちゃんは、その涙をぬぐってくれた。

 
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