254 / 304
第三部 俺のハーレム・パーティはやっぱりおかしい/ラッキースケベは終了しました!
ナミラーへ帰還・則之チーム
しおりを挟む「紫音、大丈夫!」
「紫音!」
「紫音!!」
七海を介護している高沢、芦沢の周りに栗原、井原、篠原が心配そうに駆け寄ってきた。
「魔道師さん、大丈夫ですか?」
「魔道師さん」
戦士のアマネと獣人のサリムが駆け寄ってくる。
「ヒー!」
「ダメ! ミリア! ヒール掛けちゃダメ!
ヒールを掛けようとする神官のミリアの口を魔術師のサリムが塞ぐ。
「魔道師さんはリッチだからヒールを掛けるとダメージを負ってしまう!」
その言葉に神官のミリアは危なかったという顔をする。
「魔道師殿!! 、大丈夫ですか!!
お前らはあいつらを追え!」
ナミラーの騎士団長・ヘルムートが部下に命令を下す。
「七海殿!!」
則之が慌てて駆け寄ってくる。
「碧殿に合わせる顔が無いでござるよ!!」
「大丈夫よ。黒木くん。 痛みはあるけど、しばらくすれば治ると思うから」
七海は高沢に体を預けながら上半身だけ起こした。
その顔は骨が剥きだしの骸骨であった。
則之は装甲車の中に入りスペアの犬のお面を取りに行った。
(あの女騎士・・・・・松平の剣捌きに似ていたでゴザル)
カバンの中から七海用の犬のお面を取り出しながら。
(赤い鎧に二本の角・・・・・オーガ!
まさか紅姫!?・・・・・・それにしては、あまり強くはなかったでゴザル。
我輩でも何とかなりそうでゴザルな~)
則之が犬のお面を七海に届けたとき騎士団長のヘルムートが声を掛けた。
「騎士殿、あの者たちに心当たりはあるか?
赤い鎧を着た女騎士はオーガのようにも見えたが、まさか紅姫ということは・・・・」
「多分、それは無いでゴザルよ。
拙者でも相手が出来そうな気がしたので。
数々の伝説を残した茜殿を倒した紅姫なら、もっと強いはずでゴザル」
「そうか、なら良いのだが。
ガルメニアと戦になっている今、クリムゾンと争うとなると負ける未来しか浮かばないのでな。
奴らはここで何をしていたのだ?」
「立ち入り禁止の中に入ってシャベルで穴掘りをしていたでゴザル。
ズガーンダムを掘り返そうとしていたではないかと思うでゴザルよ」
「人力であのサイズの物を掘りかえすと言うのか?」
「そこまでは何とも言えないでゴザル。
白い鎧を着ていた者が一人で掘っていたでゴザル。
他の二人は周りにいるだけだったでゴザル」
「緑のローブを着ていた者は魔道師かもしれないな。
何かアイテムを使う予定だったのかもしれない」
ヘルムートは顎に手をやり考える素振りをした。
「騎士殿、碧殿はいないようだが。
それに知らない顔も多く見かけるのだが?」
「今は訳あって別行動をしているでゴザル。
このあと、拙者らもリーパスに向かい合流する予定でゴザル」
則之は将太がゾンビ菌に犯されている事を話さなかった。
それは、智弘からあまり余計な情報を与えるなと言明されていた。
「お仲間が増えているようだが?」
則之は合流したクラスメイトの事を話すべきか一瞬、躊躇した。
が、クラスメイトを救出するためにガルメニアに向かったのだから、ここで変に誤魔化す必要もないはず。
救出したことだけは正確に話しておいた。
「それは良かったではありませんか!
ということは、召喚者ということになりますな!
是非とも、何としてもガルメニアなどの情報を教えて頂きたい!
我が国に力添えをお願いします」
ヘルムートは深く頭を下げた。
「拙者の一存では決められないので相談してくるでゴザル」
則之としては将太のことが気になり、一刻も早くリーパスへ向かい碧たちと合流をしたかったのだが、クラスメイトの女子たちも疲労が隠せない。
何より七海の回復を待つべきでは無いかとも思う。
相談の上、ナミラーで2,3日の休養を取る事になった。
0
お気に入りに追加
781
あなたにおすすめの小説
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
異世界に転生した俺は農業指導員だった知識と魔法を使い弱小貴族から気が付けば大陸1の農業王国を興していた。
黒ハット
ファンタジー
前世では日本で農業指導員として暮らしていたが国際協力員として後進国で農業の指導をしている時に、反政府の武装組織に拳銃で撃たれて35歳で殺されたが、魔法のある異世界に転生し、15歳の時に記憶がよみがえり、前世の農業指導員の知識と魔法を使い弱小貴族から成りあがり、乱世の世を戦い抜き大陸1の農業王国を興す。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます
ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。
何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。
何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。
それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。
そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。
見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。
「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」
にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。
「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。
「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした
せんせい
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる