どこにでもある異世界転移~第三部 俺のハーレム・パーティはやっぱりおかしい/ラッキースケベは終了しました!

ダメ人間共同体

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第三部 俺のハーレム・パーティはやっぱりおかしい/ラッキースケベは終了しました!

緑山 将太

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「このゾンビをこのまま放置しておくのもマズイな!
 町を焼くしか無いだろうな」

七海が作った土壁のおかげでゾンビはこちらにはやって来れないでいた。

「則之、みんなを乗せてナミラーへ向かってくれ。
 装甲車が出発し次第、ガソリンを撒いて町を燃やす。
 早く乗ってくれ!」

俺の言葉で女子たちは装甲車に乗った。

「碧くん、気をつけてね。
 緑山君を助けてあげてね」

「もちろんだ!
 将太をゾンビなんかにさせない!!
 則之! 七海を頼む!」


ハッチに登った則之に声を掛けた。

「分かっているでゴザルよ!
 安心して任せ欲しいでゴザル。
 将太殿をよろしくお願いするでゴザル!!」

「まかせろ!!
 さぁ、七海、乗り込んでくれ」

と言うと七海はコクリと頷き装甲車に乗り込んだ。

「白田! しょうちゃんを頼む!」
「緑山を助けてね」
「緑山君をお願い」

女子たちが代わる代わる声を掛けてくれる。
全員乗り込むと装甲車は走り去った。

「じゃ、俺たちも一仕事してから行くとしよう!
 ミリア、頼む」

ミリアは俺を、智弘は将太を抱え空へ舞い上がった。
マジックランドセルからカメに小分けしたガソリンを上空からくまなく撒く。

「ミリア、もう一度、教会へ行ってくれ」
教会に念入りにガソリンを掛けた。

ポン!

グレネード一発だけを発射するとガソリンに引火し炎が広がっていく。
ニーズの町が赤い炎と黒い煙を上げながら静かに燃えゾンビたちの呻き声も微かに聞こえた。
その中には小幡の声もあったのかもしれない。



智弘とミリアは並走しながら空を北へ向けて飛ぶ。
智弘は体重の軽い将太を、将太より重い俺はミリアに運んでもらう事にした。
最初は俺と将太をぶら下げるようしていたが腕が疲れてしまうため、背におぶさる事にした。
何時間飛んだろうか?
とりあえず食事&休憩を取る事にした。

「飯だ、飯にしよう!
 しばらくの間、体力が上がり、回復効果があるカレーとパスタがメインになるが我慢してくれ!」

マジックランドセルからカレーを出し皿によそり、魔道コンロを出し肉を焼いた。
将太には毒消しを多めに入れたサラダを出した。
毒消し草がゾンビ化に効果があるか分からない。
気休めにしかならないだろうが将太は文句も言わず苦味の利いたサラダを美味しいと言って食べた。
俺は豚とロックバードの肝を出し肉ダレを掛けて焼き、腹が膨れるまで食った。
そして

「ミリア、血を吸え!」

「そちはさっき出血したばかりじゃろうが! 無理するでない!」

「ミリアだって飛空魔法で魔力を消耗しているだろ。
 マジックポーションなどより血の方が美味いんだろ」

「貧血で倒れるぞ!」

「あぁ~まだ、大丈夫だ。 とにかく吸え!」

とミリアの口に腕を押し当て血を吸わせた。

「智弘は魔力を飛ぶのにほとんど使っているから、何かあったら、俺とミリアで迎撃する。
 その間に智弘は将太を連れて退避してもらう。いいな!」

マジックランドセルからマジックポーションを下を向いて何も言わない智弘に渡すと何も言わず飲み干した。
マットを引き智弘をうつぶせに寝かす。
背中と腰、足にマッサージを施すと智弘は一言「ありがとう」と言うだけだった。
 
そして、休憩が終わると北へ向けて飛ぶ。
これを数回繰り返し、やがて夜になる。
野宿するのに良さそうな開けた場所を寝床にする事にした。
装甲車を出し、床に布団を引き夜を明かす。
将太と向かい合って寝ると隣で話し始めた。

「なんかこうやって添い寝をするのも久しぶりだね。
 幼稚園のお昼寝の時間を思い出すね」

「あの頃はよく一緒に寝ていたな」

「アオ君はほとんど寝なかったでしょ。
 僕の顔をツンツン突っついて遊んでばかりいたでしょ~ 」

「そうだったか?」

「いつもイタズラばかりしていたでしょ」

「う~~ん、忘れた」





少し無言の時間が流れた。
 
「アオ君、無理させてごめんね」

「大丈夫、大丈夫」

「こういう時のアオ君の『大丈夫』はアテにならないからな~」

「大丈夫だよ!」


将太と俺はほぼ1年くらい生まれに差がある。
俺は4月、将太は翌年の3月。
だか俺には年長者の意識はあるのだが・・・・・・頭の中身も気遣いも将太に負けている。
俺が勝っているのは体力と身長くらいなものだ。
性格もおとなしすぎて、よくイジメの対象になり、俺や茜ちゃんが良く助けた。
小・中学校では優しすぎる性格なため、高校では中性的な顔で一部の女子にやたらと人気があり、モテない男どもの嫉妬の対象として。


「もし、もし僕がゾンビになったら・・・・・・・
 ゾンビになっちゃったら・・・・・



 アオ君が僕を殺してね。
 お願い」

ハッと俺の呼吸が止まった。

「な、何言っているんだよ!
 ゾンビなんかにさせやしない!
 一緒に日本に帰るんだよ! 分かったな!!」

「でも、もしゾン」

「させない! 絶対にゾンビなんかにさせない! 
 俺の弟をそんな不幸にはさせない! いいな!」

将太の言葉を遮るように言い将太の頭を胸に抱きかかえた。

「七海さんにアオ君のことお願いしておいたから」

そして、強く抱きしめ眠りに就いた。





^-^-^-^-^-^-^


「アオ君、アオ君」

遠くで将太の声が聞こえる。

「朝だよ。起きて」

と俺の体を揺する。
一筋の光が目を射る。

「う、う~~ん、朝か」
起きなくては。
一刻も早く、霊峰へ行かなくては!!
体を起こし伸びをする。

「アオ君、大丈夫、疲れていない?」

というと将太はいきなり抱きついてきた。

「うん? 将太、どうした?」

ガブ!!

プッシュー

血が噴出したのが分かった。

「将太!!! 止めろ」
「ウガー!ウガーウガー!!」

将太は首を左右に振り首筋から肩にかけて俺の肉を食いちぎった。
そして、もう一度、首に喰らいつく。
左手で将太を押しのけ、枕元に置いておいたマジックランドセルを探りマシンガンを取り出す。

「将太! 将太! 意識をハッキリ持て!!」

「ウガーウガー」

そこには俺の知っている将太はいなかった。

「将太! 将太!!」

マシンガンの銃口を将太の左こめかみに充てる。

止めろ! 俺! 止めるんだ!!
何をしているんだ! 俺は!

右人差し指に力が入る。

止めろ!止めろ!! 止めるんだ!

止めろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

ズキューーーーン!!

銃声が装甲車の中に響いた瞬間、ガクッと俺に齧りついていた将太の体から力が抜ける。


将太ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!


俺は声にならない叫びを上げた。
そして、悪魔に心臓を握り潰された感覚がした。








ハッ!! として目を醒ました。

目の前には優しい顔をした将太が眠っていた。

夢だ。夢だ。夢だ。
俺の体は汗で湿っていた。
嫌な汗だ。
こんなに嫌な汗をかいた記憶は無い。
体を起こし濡れた服を脱ぎ着替える。

夢で良かった。
本当に夢で良かった。

・・・・・・あんなにも簡単に将太に向けてもトリガーを引いてしまうのか。
モンスターやガルメニア人に容易くトリガーを弾いてきた罰なのだろうか。
西原や赤城を殺した罪なのだろうか。

・・・・・・そうかもしれない。
俺は一体何人殺したのだろうか?
日本に帰るためにあと何人殺さないといけないのだろうか?

もし、将太がさっきのようにゾンビになって俺に襲ってきたら、あのまま齧り殺されるのも良いのかもしれない。
日本に帰るために何人も殺さないといけないのなら、いっそのこと将太に・・・・・・


将太は少し苦しそうな寝息をたてていた。
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