160 / 304
第二部 お兄ちゃん、待っててね!/ラッキースケベは必・・・あぁ! そんなものねぇーよ!!
作戦参謀・加奈
しおりを挟むウオレル国への出発の日、ライキンを先頭に人狼部隊、猫人、犬人、牛人、エルフの部隊と続き最後尾に茜、加奈、ブラドー、フェネクシーが馬車に乗り続いた。
ライキンを初め大柄な種族は徒歩で小柄な猫人やエルフは馬車に乗って移動をすることになった。
詩織、千代、織田は町を守る守備隊と共に居残りになった。
詩織は茜に着いて行く事を希望したが町に何かあったとき強力な回復魔法を使える者を一人残しておいた方が良いと言う事になった。
幾度かウオレルの部隊と交戦はあったが進軍はきわめて順調に進んだ。
・・・・・順調すぎる。
順調すぎるのだ。
多くの部隊を『北の森』へ派兵したからといって全軍を派兵するわけではない。
あまりにも抵抗が少なすぎた。
茜は加奈をお姫様抱っこをしながら馬車から飛空魔法で飛び立ち先頭のライキンの元へ近づいた。
「なんかウオレルの反撃というか兵隊が少ない気がするんだけど?ライキンさん、何故?」
と茜がライキンに尋ねる。
「ハハハハハハ! ウオレルの奴ら我々に恐れをなして城に引っ込んでいるんだろう」
「な、分けないでしょ!! ライキンさん!!」
と加奈に一喝されライキンは怯むのであった。
内心、ここに机がなくて良かったと思うライキンであった。
「絶対何か企んでいるわ!! 注意が必要よ。
偵察を強化した方がいいわ。
ライキンさん、悪い事は言わないから大魔王さんかブラドーさんに参謀になって貰ったほうがいいわよ」
「断る!! 誰がフェネクシーやブラドーの世話になるものか!」
「何をそんなに意地を張っているのよ! ライキンさんのプライドで部下が死んじゃうでしょ!
大魔王さんなんか子供の頃からの知り合いなんでしょ」
「あのじじーは口うるさいんだよ!」
「あーー分かる、分かる。ライキンさんのその気持ち。口うるさいのが近くに居るとね~~」
と茜はライキンのほうを見て頷く。
「そのうるさいと言うのは私のことかな?茜くん。
そういうふざけた事を言う口はこうだ!」
と言うと茜にお姫様抱っこをされながらも両側のほっぺたを引っ張るのであった。
「ふみ~~ごめんなしゃ~~い」
「お前!よく茜にそんなこと出来るな! 肝の据わった女だ!
茜もよく反撃しないな!」
「反撃したら数100倍の報復が返って来るから・・・・・怖くて」
「なんか酷い言われようね! 茜ちゃん!!」
と言うと再度茜のほっぺたを引っ張る加奈であった。
「そうだ! お前が作戦参謀になれ! 作戦を全部任せる!」
「ハー!? 何言っているの? 私は素人よ!
戦いなんて知らないわよ!」
「いいんじゃない!? 加奈がやってあげたら? ライキンさんの突撃と後退よりはマシなんじゃない?」
「な!そうだろ! 茜! いいアイデアだろ!ハハハハハハ」
「あんたたち二人は一度痛い目にあった方がいい!!」
と加奈は首を振りながら答えた。
「安心しろ! 獣人は人間よりはるかに強く頑丈だ!
俺の雑な作戦でも今までやってこれたのだから、女! お前の作戦ならもっと上手く行く!!」
有り得ない!・・・・・やっぱり、このライオン、バカだ。
こんなバカに育てられるネギトロが不憫た。
ちゃんと立派に育てることが出来るのだろうか?
せめて学習能力だけは身に付けて欲しいと加奈は思ったが口に出しては言わなかった。
「ふー」
とため息を付いた後に
「アドバイスくらいしか出来ませんからね。
決定はライキンさんがしてくださいね!
それと大魔王さんやブラドーさんが意見したら聞くこと。 いいですね!!」
「チッ! じじーとブラドーもかよ!」
「チッじゃないの! チッじゃ! 分かりました? 返事は!!」
「お、おう!」
「何か策略があるかもしれないから常に冷静で慎重にね。
勢いで突撃はしないでくださいね。
いくらライキンさんや茜が強いからと言って独断専行はしないでくださいね。
二人が勝手に前進したら他の獣人さんたちが狙い撃ちされるかもしれませんからね。
常に集団行動。
魔法が来たら散開!!
いいですね!!」
「お、おう」
ライキンの返答は分かったような、分からないような頼りない物であった。
加奈はライキンを圧倒するのであった。
そして一人の男を思い出した。
碧の友人の水原智弘を。
学校では『ヘンタイ』と言う通り名で評判の悪い男であるため、本来なら接点などあるはずは無いのだがのだが碧の友達なのでそこそこ親交はある人物だ。
学年でも有数の秀才でこういう事にやたらと詳しい男だ。
勉強だけではなく雑学の知識も多く・・・・・少々、偏っている気もしないではないが頭が良く回転も速い。
自ら『勝つためには卑怯な手でも、邪道な手でも躊躇無く俺は使う!』と豪語する男だ。
なぜこんな極悪な人間が碧さんの友人なのかいつも疑問に思う加奈であったが、彼なら完璧にこういう事をこなしてくれるだろうと。
0
あなたにおすすめの小説
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる