91 / 304
第二部 お兄ちゃん、待っててね!/ラッキースケベは必・・・あぁ! そんなものねぇーよ!!
聖女・早川詩織
しおりを挟む詩織の順番が来た。
詩織は何の職業を選んだのか茜は気になった。
そう、詩織の選んだ職業は『聖女』であった。
ぐは~~~、詩織は聖女を選んだのか!!ヒロイン属性が上がる!!
男子は聖女という言葉に弱いから・・・・・・・
と茜は思うのであった。
詩織は学年一の美少女と言われている。
女子視点から見ても綺麗で清楚で透明感があるのだ。
そして誰にでも優しく接することができ誰よりも思いやりがあり自分よりも周りを立てることができる女性なのだ。
茜が男子なら間違いなく詩織狙いだろう。
茜と詩織、加奈は最も親しい親友同士なのだが、ある事件を境に茜は詩織を警戒するようになった。
その事件とは碧と碧の友人のヘンタイ水原智弘が起こした『巨乳帝国60分の刑』という事件だ。
学校に持ってきた18禁本が教師にバレ、二人揃って首から『スケベ』『ヘンタイ』というプラカードを首から提げ職員室の前に60分正座させられた伝説的事件があったのだ。
兄の性癖が明らかになってから茜は巨乳女子を敵視するようになったのだ。
そう、詩織は絵に描いたようなバインバインの巨乳であった。
茜の警戒ランキング1位は学校でも有名な巨乳美少女、碧と同じクラスメイトの七海紫音。
そして2位は詩織であった。
詩織は碧とも面識があり茜を通じて親交もあるのでより一層、警戒しているのであった。
ちなみに加奈も碧と面識はあり親交もあるのだが胸が大人しい子なので警戒はしていない。
ちなみに3位は碧・茜の幼馴染の中世的美少年・緑山将太である。
茜から見ても将太はハッとするくらい可愛い顔をしており、子供の頃か碧と仲が良く高校まで碧と同じ高校を選び、一部の女子からBL疑惑を掛けられている。
まさかそんなことは無いと思うが警戒するに越したことは無いと思っているのであった。
「茜ちゃん、私も普通のステータスだって」
いかにも聖女らしい眩い笑みを振りまきプルンプルン胸を揺らしながら小走りで詩織が戻ってきた。
ムキー!なんか悔しい!!
「この胸か!この胸がいいのか!!」
発作的に詩織の胸にアイアンクローを噛ます茜であった。
「キャー!痛い、痛いよ、茜ちゃん!!」
周りにいた者はあまりにも突然なことなので反応に困っていた。
「おい、茜!!どうした? 詩織の胸を離せ」
一人だけ冷静な加奈だけが止めに入った。
「あぁ! ごめん、詩織。詩織の胸を見ていたら怒りがこみ上げてきて・・・・・・・
私の心の中から『巨乳は敵だ!!』と叫び声が」
「茜、何言ってるんだ? お前も大概巨乳だぞ!」
と加奈に言われ真顔に戻り詩織の胸から手を離した。
「え!そうなの?」
「そうだよ! 女子から見て理想的なサイズ、形をしているぞ。ツンと上を向いた理想的なバストだぞ!!」」
「そ、そうよ。私も茜ちゃんの胸のほうがいいわ。私は大きいだけだけど茜ちゃんは大きさも形も理想的よ」
「そうなのか・・・・・・・・
いや、私は騙されない! 女子の目は当てにならない! 男子の意見が重要よ!」
といきなり声を大にして言い出した。
そこにいた王や王子たちを含めた男達は目の前で繰り広げられていた様があまりにも突飛だったので訳の分からない顔をしていた。
茜はおもむろに男達の方を振り向き聞いた。
「ねぇ、男子達、私と詩織の胸はどっちが理想的?」
王を含めた男どもは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていた。
茜の後で腕まくりをして加奈が男たちを威嚇している。
その顔は
「お前たち、答えはわかっているんだろうな!!」
と。
勇者・織田を含めた男子は
「白田」
「白田」
「うん。白田が理想的」
「ヤッパリ白田だよ」
茜が王や王子、宰相のほうを振り向くと
「あ、茜様です」
「茜殿ですじゃ」
王は黙って頷き、茜が騎士団の方に顔を向けると全員が全力で頷いた。
茜は握り拳をしながら「よしっ」と一人ほくそ笑んでいた。
加奈は茜が単純で良かったと心の底から思うのであった。
0
お気に入りに追加
781
あなたにおすすめの小説
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
【完結】彼女以外、みんな思い出す。
❄️冬は つとめて
ファンタジー
R15をつける事にしました。
幼い頃からの婚約者、この国の第二王子に婚約破棄を告げられ。あらぬ冤罪を突きつけられたリフィル。この場所に誰も助けてくれるものはいない。
異世界に転生した俺は農業指導員だった知識と魔法を使い弱小貴族から気が付けば大陸1の農業王国を興していた。
黒ハット
ファンタジー
前世では日本で農業指導員として暮らしていたが国際協力員として後進国で農業の指導をしている時に、反政府の武装組織に拳銃で撃たれて35歳で殺されたが、魔法のある異世界に転生し、15歳の時に記憶がよみがえり、前世の農業指導員の知識と魔法を使い弱小貴族から成りあがり、乱世の世を戦い抜き大陸1の農業王国を興す。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます
ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。
何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。
何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。
それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。
そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。
見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。
「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」
にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。
「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。
「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。
召喚アラサー女~ 自由に生きています!
マツユキ
ファンタジー
異世界に召喚された海藤美奈子32才。召喚されたものの、牢屋行きとなってしまう。
牢から出た美奈子は、冒険者となる。助け、助けられながら信頼できる仲間を得て行く美奈子。地球で大好きだった事もしつつ、異世界でも自由に生きる美奈子
信頼できる仲間と共に、異世界で奮闘する。
初めは一人だった美奈子のの周りには、いつの間にか仲間が集まって行き、家が村に、村が街にとどんどんと大きくなっていくのだった
***
異世界でも元の世界で出来ていた事をやっています。苦手、または気に入らないと言うかたは読まれない方が良いかと思います
かなりの無茶振りと、作者の妄想で出来たあり得ない魔法や設定が出てきます。こちらも抵抗のある方は読まれない方が良いかと思います
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる