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第一部 俺のハーレム・パーティがちょっとおかしい/ラッキースケベは必要ですか?

ガルメニア軍 襲来

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「大変です!ギルド長! ガルメニア軍が来ました!!」

「騎士団長、ガルメニアの騎兵部隊が駐屯地へ侵攻してきました!」

二人の武装した男が会議室に飛び込んできた。
一人は冒険者らしい軽装、一人は鎧を着た男だった。

「なに!」
「なんだと!」

ギルド長ドリスタンと騎士団長ヘルムートは立ち上がった。

「イズモニアと二正面作戦をとると言うのか! 何を考えているんだフェルナンド王は」

「ドリスタン!冒険者ギルドも力を貸してくれ!」

「分かっている! 冒険者たちにも力を貸してくれるように頼んでみる」

「商業ギルドも支援いたしますので、何かあったら言ってください」

「サリム、お前たちは力を貸してくれるか?」

「ギルド長の頼みとあれば断れないだろう。
  俺たちはこの町を気に入っているからな。 
  みんなもいいだろ?」
サリムさんたちのパーティ全員が頷く。

「カレー屋、お前たちのパーティーも力を貸してくれないか?」

「・・・・・・・・俺は何人か人を殺してますけど、他の仲間はモンスターは殺しても人を殺していないんですよ。
  仲間に人殺しをさせるのは気が引けるので不参加にさせて頂きたいのですけど。
  無理ですかね?」

「碧、そういう訳にはいかないだろう。俺たちも参加するべきだと思う」
智弘はそう答えるが・・・・・

「分かった、無理強いはできん。好きにしろ」

ドリスタンとヘルムートは部屋を飛び出て行った。

「とは言ったものの・・・・・どうする? 
  俺はガルメニアの人間、まして騎士だっったら平気でナイフを投げつけることができるけど。
  みんなに人殺しをさせるのは気が進まないよ」

「とにかく駐屯地の方へ行くべきだな。そこで考えよう」

智弘の言うとおり駐屯地へ向かう事にした。



騎士団の駐屯地は南へ2kmほど行った所にある。
5人で街道を走しっていると時々火柱が上がる。
騎兵部隊だけではなく魔法部隊もいるようだ。
駐屯地へ近づくと剣と剣が当たる金属音が聞こえてくる。

第2陣と思われるガルメニアの歩兵部隊が街道を走ってくる。
どうやら東側から突入してくるようだ。

「どうする?」

「七海、特大のアースウォールで歩兵部隊を足止めできるか?」
智弘がとっさにアイデアを提示する。

「やってみる         アースウォール!!」

魔法を唱えると幅50m高さ10mほどの壁が地面から競りあがってきた。

「七海、左右にアースウォールを展開して歩兵部隊の侵入を防いでくれ」

「アースウォール!アースウォール! アースウォール アースウォール」

土の壁がガルメニア歩兵部隊の行く手を遮る。
ナイス時間稼ぎ。
さすが智弘だ、機転が利く。
さすがリッチ!
魔法に関しては最強なんじゃ無いか?


則之は騎兵隊の中へ飛び込み応戦し始めた。

「止めろ、則之! 馬上の敵は分が悪いぞ! 下がれ! ファイヤーボール!!」

智弘が騎兵に魔法を撃ちこみ馬から落ちたところを則之がくじら君で頭をブッ叩く。

ガン!!

くじら君でも鎧から騎士をブッタ斬ることは出来ないが圧倒的質量を誇るくじら君に叩かれると失神するようで動きが止まった。
このコンビネーションで何人かを無力化していた。

その間、俺もサックブラッド・ナイフを投げつけるが・・・・・・・役立たず。
当たるには当たるのだが鎧に当たってはじかれるだけだ。
まぁ、これが俺の本来の実力。
そうこうしているうちに第2陣の歩兵部隊が迂回して駐屯地へ突入してきた。

「七海、土の壁にウォーターボールを打って向こう側に倒すことはできるか?」
智弘はとっさに指示を出した。

「分からない、やってみる」

「アースウォール、ブレイク!  ウォーターボール ウォーターボール ウォーターボール」

グググ バターーーーッン

七海が左側から連続して土の壁に3m大のウォーターボールを打ち込むと綺麗に土の壁がゆっくりガルメニア軍の方向へ倒れた。
どうも土の壁の下の部分を脆ろくしてから壁の上部にアイスボールをぶつけてあちら側へ倒したようだ。
土煙が舞い上がる。

サリムさんやアマネさんたちもガルメニア騎士団と刃を交えている。

「ファイヤーボール!!」

最大火力で情け容赦無しにライムさんも騎士に魔法を打ち込む。
騎士は鎧の上から火達磨になり生き絶えた。

その後も七海が壁を崩し歩兵の突入を食い止める。
10mサイズの土の壁が自分たちの方へ倒れてくる。
想像しただけでも恐怖だろう。
歩兵部隊は突入どころではなくなり統制は完全に崩れていた。


「そろそろガルメニアは引くぞ。 俺たちも無理するのは止めよう」
智弘が全員に声を掛ける。
時間にして1分もしないうちに

「撤退だ! 撤退!」

どこからとも無く大声が響き渡るとガルメニアの騎士たちが引き始めた。


「くそー! お前だけでも死ね!」

ガルメニアの騎士の一人が馬の上から将太に斬りかた。

ブサッーーーー

肩口から血が垂れ膝まづいた。

「しょうたーーーーーー!!」

逃げようとした騎士の馬めがけサックブラッド・ナイフを投げつけた。
馬は前のめりに倒れ騎士は投げ出された。
騎士は立ち上がり必死に逃げようとした。

「てめー!この野郎! ぶっ殺す!!」

俺は中華鍋を左手で騎士めがけ投げつけると頭部に見事に命中し、今度は騎士が前のめりに倒れた。
まぐろ君を両手に持ち倒れている騎士に飛びかかり鎧の上から突き刺した。
まぐろ君は鎧を突き抜け騎士に刺さった。
血が吹き出る。

「死ねや、このクソ野郎が!!」

怒りにまかせ刺しては抜き刺しては抜きを繰り返す。。
狂ったように3回4回と騎士の後頭部にまぐろ君を突き刺す。

「死にさらせ、クソがーーーー!」

完全に常軌を逸していた。
将太が斬られた事に激怒してパニックを起こしていた。
そして、我に返った。

「将太、将太、将太は無事かー」

慌てて将太の元に駆け寄る。

智弘とミリアさんがヒールを掛けてくれていた。

「将太、将太、大丈夫か」

「大丈夫だよ、アオ君。大袈裟なんだから」

にこりと笑って答えてくれた。

「良かった、良かった」

と膝から崩れ落ちた。。

「大丈夫だから。アオ君こそ、ほっぺたから血が出ているよ。ヒール」

ミリアさんのレディースパーティの人たちが集まってきた。

「お前たち、やっぱり、BLだろ」
「うん、聖女様が斬られたときのキレ方は尋常じゃなかったわね」
「聖女様は普通の性癖では無いのですね」
「BL、絶対、BL!」

やばい、色々とヤバイ状況だ。
これで誤解がまた広がっていく。

「違いますからね。皆さんだって仲間が斬られたら許せないでしょ」

「お前のキレ方は異常だよ」
サリムさんが呆れた顔をして冷たい言葉を放つ。


「おい、BLパーティー大丈夫か?」

「お手柄だ」

冒険者ギルド長ドリスタンと騎士団長ヘルムートがやって来た。

「カレー屋、お前スゴイな! 
 剣も名剣なのだろうが鎧を貫通させるなんて普通は出来ないぞ。
 グリフォンを倒しただけのことはあるな」

「魔道師殿、ありがとうございます。助かりました。
 撃退できたのも土壁のおかげです。
 感謝します。ご無礼を平にご容赦を」

「私は何もしていませんから。水原君の言うとおりにしただけですから」

「慎み深い方ですな」
ヘルムートさんも七海の事を分かってくれたようだ。

「壁を作って倒すなんてよく思いついたな」

「うちの作戦参謀はこういう狡すっ辛いことが得意なんですよ」
と幼女・智弘を前に連れ出す。

「何にせよ、あのまま歩兵部隊が乱入していたら、ここを支えきれなかったから大変な事になっていたからな。感謝する」
ヘルムートさんが頭を下げてくれた。
礼より七海に理解を寄せてくれたことのほうがありがたかった。


「怪我している方はいませんか? ヒールを使えますから声を掛けてください」
傷口が塞がったと思ったら怪我人を探す将太であった。


「こっちだ、こっちへ来てくれ」
騎士が手招きをして救護施設へ招き入れた。
智弘も後について行き救護を手伝っているようだ。


俺に出来る事は無いか・・・・・
そうだ、作り置きしていたカレーを出そう。
体力が回復するから良いんじゃないか。
七海と則之に手伝ってもらいカレーライスを配る事にした。
おっと、ここは金は取らないよ。
俺もそこまで腐れ外道じゃないからね。
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