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第一部 俺のハーレム・パーティがちょっとおかしい/ラッキースケベは必要ですか?

ナミラー冒険者ギルドにて

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イケメンを拾った後、ナミラーの町へ戻る。
途中、都度都度、将太がヒールを掛けた甲斐があったのだろうか。
意識は戻らないが心なしかイケメンの顔色が良くなってきたような気がした。
どうして良いか分からず、とりあえず冒険者ギルドへ行って相談する事にした。

冒険者ギルドへ言って事情を説明するとギルド内の救護施設で預かる事になり、担架を借り馬車からイケメンをゆっくり降ろす。
冒険者ギルドでネーナさんと会った。
何でも例の魔道師の一軒で相談に来ていたそうだ。

イケメンを馬車からギルド内へ担架で移送するとネーナさんがいきなり駆け寄ってきた。

「アレックス! アレックス!! ど、ど、どうして」

あの知的でいつも隙のないネーナさんが担架に飛びつき明らかに慌てている。
この動揺を見ると知人であることは間違い無さそうだ。
急遽ネーナさんも救護施設に付き添う事になった。

「碧さん、アレックスはどうしてこんな事に」

「グリフォンに追いかけられていたんですよ」

「なぜ、なぜ、こんな事に」

「ネーナさん、落ち着いてください。当人の体調が良くなってから聞きましょう」

「アレックスはマイソール家の人間です。イズモニアに研究のために行っていたはずなのですが・・・・・」

「マイソール家ってネーナさんの家のような名家のマイソール家ですよね」

「はい、そうです。アルファンブラ家は商業、マイソール家は学問の家柄です。アレックスも学術ギルドの上級会員です」

同じ名家だから面識があったということか。
それとも?

「私とは子供の頃からの幼馴染で同じ学校にも通っていました。ああああ、どうすれば」

そこへ冒険者ギルドの救護士おっちゃんがやって来てアレックスの症状を見ると。

「あぁ~ 大丈夫だよ。魔力切れだ。一晩寝れば良くなるから心配することは無い」

へっ?魔力切れると動けなくなっちゃうの? 知らなかった。
俺は魔法使えないし、則之もまだ使えない。
智弘は魔法をあまり多様しなかったし、七海は魔力切れとは無縁そうだ。
唯一、将太がやたらとヒールを使うけど倒れたことはなかったな。

安心したのかネーナさんはぺたりと床に女の子座りをして安心したのか泣き出した。

そこへ将太がハンカチを差し出す。
くそ~俺もハンカチを常に持ち歩くことにしよう・・・・・2,3日後には忘れているだろうが。

「ネーナさん、アレックスさんの家の人に連絡することは出来ます?」

「あぁ、そ、そうね。この町にもマイソールの家はあるから連絡してきます」

あの慌てようを見るとアレックスさんてネーナさんの彼かな?
二人の間に何かあるのだろうな・・・・・まぁ、大人の関係ってヤツか。
その辺を詮索するのは野暮ってもんだ。

またヒールを掛けたようなので体調も安定しているように見えた。
ここは将太たちに任せオークセットの買取をしてもらうことにした。


買取所にオークボール・おばちゃんがいないのを確認し、あの可愛いお姉さんのところに。

「お姉さん、買取をお願いします」

カウンターにオーク棒、玉を14セット出して確認してもらう事にした。
カウンターの上は男なら目を背けたくなる光景が広がった。
お姉さんの少し顔を俯き頬が赤くなる。

いいねいいね~この表情を見たかったんですよ!

「物と数の確認をお願いします」

「は、はい」

いいね、いいね~~可愛いお姉さんの困った表情。
お姉さんが数を確認し終わると手招きをして俺の耳元で

「オークのキバ28本 オークのピーー14本 オークのビビーー28個 合計14セットですね」

うは~~大声で言ってもらうのもいいが耳元で卑猥な言葉を囁かれるのも乙なものです。

「ご馳走様でした」
と思わず言ってしまった。

お姉さんは査定はできないようなのでオークボール・おばさんを呼びに言った。



・・・・・・・俺の頭上で地獄絵図が始る。
ビュ~~~~ンビュ~~~~ン
ブーンブーーン
ヒューヒュー

うわ~~~~~!!これをしなくては査定が出来ないという事を。
認めたくは無いものだ、自分自身のエロさゆえの過ちというものを!

同じオークの筈だが振り回すときの音が違う。
なぜだーーーー!
これが若さによる違いか!

そして玉をムンズと掴むとカウンターに叩きつけた。
以前とは明らかに叩きつける力が違う。

「BLのお兄ちゃん!」

ぐは!今度はBL呼ばわりかよ!
タマとどっちが良いかと言われると・・・・・微妙だ、どっちも微妙だ。

「今回のオークは全部年を食っているからあまり高く買い取れないよ」

「そうなんですか?」

「振り回したとき、音が間延びしてる音が多かったろ。ブーンとかビュ~~~ンとか、あれは伸びるからそういう音になるんだよ。
 若いと伸びないからビュンとかブンという音になるんだよ」

「そうなのか、あぁ~残念」

タマおばちゃん。知りたくない知識をありがとう。

「今回は全部で75万といったところかな」

「うわぁ~~半額以下ですね」

前回は3セットで20万だから大幅減額だ。

「前回は討伐依頼の料金も含まれていたからね。これでもオマケしているんだよ」

「では、その額でお願いします」


将太のところへ戻ると同時にネーナさんがアレックスさんの家の者を数人連れて戻ってきた。

「アレックス様」
「アレックス様」
家老のような出で立ちの老人が頑丈そうな男2人が連れ立ってきた。

「お前たち! アレックス様を屋敷に運ぶのだ。
 皆様がアレックス様を助けてくださったのですか?ネーナ様のお知り合いだそうで」

家老らしき老人がに話しかける。

「俺ではなく将太のヒールのおかげですよ」

「将太殿、ありがとうございました。このお礼は必ずさせていただきます」

「いえ、僕はヒールを掛けただけですから」

「ありがとうございます。では、これにて失礼させていただきます」

「みなさん、ありがとうございました」

ネーナさんは礼を言うとアレックスさんに付き添うために冒険者ギルドを出て行った。



そこへ冒険者ギルド長が現れた。

「ここにいる者だけでも聞いてくれ! 近々正式に仮面魔道師の討伐依頼が発表される。
被害があまりにも大きいので、これは全ギルドからの依頼になる。
全冒険者に参加要請が下ると思うのでそのつもりでいてくれ」

「おいおい、全パーティーかよ」
「こりゃ、大事だね」
「ガルメニアにも注意が必要だって言うのに何て時期に重なるんだ」

ギルド内がざわめく。

「うわぁ~俺たちにも確実に要請が来るということか」

小さくなったヘンタイ少女・智弘が呟いた。

「これならネーナさんの依頼を受けておけば良かったかもしれないな」

「確かに」

と言って肩をすくめる智弘だった。
遠からず俺たちも狩りだされる事になりそうだ。

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