エトワールズ×バトルロイヤル α

星月結友

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第一章 誰も望まないゲームスタート

ゲームスタートが鳴り響く

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赤黒い液体とよく分からない塊…肉片が散乱していて吐き気をもよおす。
アルファあいつはどこから出したのかも分からない謎の大砲のようなもので人を撃ったのだ。


「お前様たちさぁ…少しぐらい僕様の話聞いてくれない?」


さっきまでざわめいていたがもう声は聞こえない。
当然だ、殺されるのが怖いのだろう。

私もこの状態で誰かとこの状態について喋る元気がなく黙りこんでいた。


「おぉー!お前様達やれば・ ・ ・できるじゃん!」

「……」

「じゃあ今から言う僕様の話もちゃんと聞いてね!」


その「やれば」はどの「やれば」なのか…
皆は恐怖で頷くことしか出来ない様子でアルファに頷いて返事をしようとする。


「今からお前様達にやってもらうのはコロシアイだよ!!」

「え…?」


あまりに驚きすぎて声が漏れてしまう。
皆の目がこちらを向く。


「どうしたの有後夏乃さん?なにか質問ある?」

「いえ…なにも…」

「はいはい!ぼく質問ある!」


口ごもった私の後ろから明るい声が聞こえた。
まるで死ぬことを全くもって考えてないかのように。

…サラは元気よく手を挙げている。


「おぉー!元気なのはいいことだよ来杏紗良さん!質問どうぞー!」

「コロシアイをするとしても男女差とかでぼくなんかはすぐ死んじゃうと思うんだ…だからこのコロシアイは不公平じゃない?」

「ふむふむ…確かにそうだね!じゃあこうしよう!」


ご機嫌になったのか「まだ開けちゃダメだよー」と言いながら一人一つずつ折り畳んだ黒い紙を渡す。
すべての人に紙を渡し終わったあとアルファはさっきいた位置に戻る。


「今からお前様達は電脳世界でコロシアイをしてもらうよ!
身体能力とか見た目は同じだけど全員がそこの黒い紙に書いた"特殊能力"を持っているよ!」


そう言い説明を続けていく。


「もちろん、電脳世界で死んだら向こう側・ ・ ・ ・でも死ぬから注意してね!」


"向こう側"…ということはつまりすでにここは電脳世界…というわけだ。
だからさっきのぐちゃぐちゃの死体は何処かへ無くなっているのだ。あんなにあった血だまりも今はもうない。


「僕様の能力は"体内製造"って言って体内で色んなものが製造できるんだよ!勿論さっきの大砲だって…ね?」


能力次第で体格が小さな子でも最強になるってことだ…
生きるかどうかは自分の能力次第…ってことになる。


「あ、忘れてた!一応生き残れるのは"1人だけ"または"4人以内のチーム"だよ!
まぁみんなチーム組むと思うし8人死んだらそこで終わり!」


全員が辺りを見渡している、
強い能力を持っていそうな人を見つけた方が生き残れる確率が高くなるからだろう。


「あとコロシアイする気がないって判断したらその場でお前様達の大切なものもなくなるから!…それはその黒い紙に書いてあるよ!」

「えっ!?おいちょっと…」


真っ青になったアークがアルファの所にいこうとする…が。


「もう話すことはこれ以上ないよーそれじゃあ、ゲームスタート!」


そう言った後パチンと綺麗な音が鳴り視界が真っ暗になった。

こうして私たちの望んでもいないゲームが始まった。




第1章 誰も望まないゲームスタート
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