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第三章 王立学校
霧の庭
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メアを連れてきた店は『霧の庭』と書かれた看板を出している。そう、ここは以前、シャロとロイドと一緒に来たあのパスタの店だ。店名はあの時見忘れていたので、あらためて記憶にその名を刻む。珍しい名前だからもう忘れなさそうだ。
「パスタの専門店みたいなところなんだけど、どうだ?」
「うん! ここがいい!」
「よし、じゃあ入るか……って、少し待ちそうだな……」
現在時刻は午後1時。タイミング的に混雑する時間帯だ。とはいえピークは過ぎているらしく、行列とまではいかないが、待機している人達が何組かがいる。
そうして待つこと20分、店員に案内されテーブル席に座った。
「何がいいかな」
前回は無難なカルボナーラを食べたが、それなら今回は少し冒険をしてみてもいいかもしれない。
「メアはどれにするんだ?」
「うーん……このキノコの奴も気になるし、こっちの魚介の方も美味しそうだし……」
「分かる、悩むよなぁ」
写真付きのメニューは空腹の体にかなり効く。思わず、食べきれる以上の量を注文してしまいそうだ。
「迷ってるのはその2つか?」
「うん。他も魅力的だけど、やっぱりこの2つかなーって」
「よし、じゃあ俺が魚介の方を頼むから二人で分け合おうぜ」
「えっ、いいの!?」
「ああ、俺も気になってたしな」
「ほんと!? やった!」
店員を呼んで注文を終える。忙しそうで、出来上がりに時間がかかるかと思われたが、案外10分足らずで料理が届けられた。
「わぁ……いい匂い……」
「ほんとだな。あんま嗅いだことの無い匂いだけど」
メアのもとに運ばれてきたキノコのパスタは、独特な匂いを発していた。しかし、不快な匂いではなく、とても食欲をそそるような匂いだ。
そして俺のところにも運ばれてきて、食べ始める。
「ん! これもうまいな!」
魚介のパスタということで、貝やら魚やらが入っている。全体的にさっぱりしていて、食べる手が止まらない。
「こっちも! こっちも美味しいよ!」
メアが喜んでくれて良かった。ここの店には心の中で星を3つ授けよう。
半分ほど食べ進めたとこで、メアが麺を絡ませたフォークを差し出してくる。
「あ、あーん……」
緊張しているのか、恥ずかしいからなのか、食器を持つ手が少し震えている。そんな様子にほっこりしながら、俺はそのフォークに食いついた。
「うんうん……こっちも美味しいなぁ。なんかこう、キノコの主張が良い感じになってる」
「なんか説明が大雑把じゃない?」
「悪かったな、食レポが下手で……」
味覚は鋭い方だと自負してはいるが、それを言い表せる程の語彙力がないのだ。
「ほ、ほら。次はイスルギの番……だよ?」
そう言って、メアはあーんを待つ態勢に入る。二人きりだからかいつも以上に甘えてくる様子がたまらなく可愛い。俺は自分のモノを巻き付け、それをメアの口に運んだ。
「んんん~!」
満面の笑みを浮かべていて、とても満足そうだ。この笑顔が見れただけで、俺の今日の目的は達したと言ってもいいくらいだ。
こうして食べ終わり、会計をして店を出た。清算の時に、見覚えのある白黒コンビが店内に居た気がした。
「パスタの専門店みたいなところなんだけど、どうだ?」
「うん! ここがいい!」
「よし、じゃあ入るか……って、少し待ちそうだな……」
現在時刻は午後1時。タイミング的に混雑する時間帯だ。とはいえピークは過ぎているらしく、行列とまではいかないが、待機している人達が何組かがいる。
そうして待つこと20分、店員に案内されテーブル席に座った。
「何がいいかな」
前回は無難なカルボナーラを食べたが、それなら今回は少し冒険をしてみてもいいかもしれない。
「メアはどれにするんだ?」
「うーん……このキノコの奴も気になるし、こっちの魚介の方も美味しそうだし……」
「分かる、悩むよなぁ」
写真付きのメニューは空腹の体にかなり効く。思わず、食べきれる以上の量を注文してしまいそうだ。
「迷ってるのはその2つか?」
「うん。他も魅力的だけど、やっぱりこの2つかなーって」
「よし、じゃあ俺が魚介の方を頼むから二人で分け合おうぜ」
「えっ、いいの!?」
「ああ、俺も気になってたしな」
「ほんと!? やった!」
店員を呼んで注文を終える。忙しそうで、出来上がりに時間がかかるかと思われたが、案外10分足らずで料理が届けられた。
「わぁ……いい匂い……」
「ほんとだな。あんま嗅いだことの無い匂いだけど」
メアのもとに運ばれてきたキノコのパスタは、独特な匂いを発していた。しかし、不快な匂いではなく、とても食欲をそそるような匂いだ。
そして俺のところにも運ばれてきて、食べ始める。
「ん! これもうまいな!」
魚介のパスタということで、貝やら魚やらが入っている。全体的にさっぱりしていて、食べる手が止まらない。
「こっちも! こっちも美味しいよ!」
メアが喜んでくれて良かった。ここの店には心の中で星を3つ授けよう。
半分ほど食べ進めたとこで、メアが麺を絡ませたフォークを差し出してくる。
「あ、あーん……」
緊張しているのか、恥ずかしいからなのか、食器を持つ手が少し震えている。そんな様子にほっこりしながら、俺はそのフォークに食いついた。
「うんうん……こっちも美味しいなぁ。なんかこう、キノコの主張が良い感じになってる」
「なんか説明が大雑把じゃない?」
「悪かったな、食レポが下手で……」
味覚は鋭い方だと自負してはいるが、それを言い表せる程の語彙力がないのだ。
「ほ、ほら。次はイスルギの番……だよ?」
そう言って、メアはあーんを待つ態勢に入る。二人きりだからかいつも以上に甘えてくる様子がたまらなく可愛い。俺は自分のモノを巻き付け、それをメアの口に運んだ。
「んんん~!」
満面の笑みを浮かべていて、とても満足そうだ。この笑顔が見れただけで、俺の今日の目的は達したと言ってもいいくらいだ。
こうして食べ終わり、会計をして店を出た。清算の時に、見覚えのある白黒コンビが店内に居た気がした。
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