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始動編
0話:この世界
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僕は今生きているこの世界が嫌いだ。
朝起きて、ご飯を食べて、仕事に行って、
帰って来て、ご飯を食べて、お風呂に入って寝る。
そんなどうでもよく、つまらない毎日が繰り返されるこの世界が嫌いだ。
こんな世界ではなく、もっと面白味のある
別の世界に生まれたかったとつくづく思う。
仕事から家に帰っている途中だった。
そんなことを考えながら歩いていたせいで、
僕はどうやら横断歩道の赤信号が
見えていなかったらしい。
そして、僕は、
そのまま横断歩道を渡ろうとして_____
車に轢かれて死んだ。
(本っ当に、どうでもいいことしか
起こらないな、この世界は…)
僕は死に際にもそう思った。
____________________
次に目が覚めたのは、真っ白な部屋の中
だった。
そして、僕の目に最初に入ったのは
目の前に立っている、白髪の青年だった。
「あの、えっと…貴方は?
というか、ここは…?」
僕はその青年にそう言った。
すると、彼は
「私の名前なんかどうでもいいよ。
それと、ここはどこでもない。」
と言った。
「どこでもないって…どういう、
「私も忙しくてね。あまり説明は
出来ないんだ。だから、確認だけする。」
僕の言葉を遮って彼は言う。
「君は、この世界がつまらないかい?」
その質問に、僕は当然こう答える。
不思議と自然に答えられた。
「もちろん、つまらないです。」
「なら良し。」
青年のその言葉をきっかけに、
僕の足元が青く光りだす。
「えっ、ちょ、何が…」
「今から君は、別の世界に行く。
…次の世界は面白いといいね?」
「はい!?別の世界!?」
「んじゃ、行ってらっしゃい。」
「ちょっと待ってまだ全然話し聞いてな…」
また、視界が暗転する。
____________________
「うぐぇ!」
衝撃。地面に叩きつけられたらしい。
「痛てて…なんだったんださっき…の…」
僕は思わず息を飲んだ。
僕が放り出されたのは、丘だった。
その眼下には、辺り一面の草原。
そして、小さな街があった。
現代ではありえない景色。
先程までのわけわからん話。
僕は確信した。
「えっと…
つまり…異世界転生ってこと…?」
ああ、異世界転生モノなのに名乗り忘れていた。
「僕」のなまえは彼縄 八名だ。
覚えておいてくれ。
朝起きて、ご飯を食べて、仕事に行って、
帰って来て、ご飯を食べて、お風呂に入って寝る。
そんなどうでもよく、つまらない毎日が繰り返されるこの世界が嫌いだ。
こんな世界ではなく、もっと面白味のある
別の世界に生まれたかったとつくづく思う。
仕事から家に帰っている途中だった。
そんなことを考えながら歩いていたせいで、
僕はどうやら横断歩道の赤信号が
見えていなかったらしい。
そして、僕は、
そのまま横断歩道を渡ろうとして_____
車に轢かれて死んだ。
(本っ当に、どうでもいいことしか
起こらないな、この世界は…)
僕は死に際にもそう思った。
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次に目が覚めたのは、真っ白な部屋の中
だった。
そして、僕の目に最初に入ったのは
目の前に立っている、白髪の青年だった。
「あの、えっと…貴方は?
というか、ここは…?」
僕はその青年にそう言った。
すると、彼は
「私の名前なんかどうでもいいよ。
それと、ここはどこでもない。」
と言った。
「どこでもないって…どういう、
「私も忙しくてね。あまり説明は
出来ないんだ。だから、確認だけする。」
僕の言葉を遮って彼は言う。
「君は、この世界がつまらないかい?」
その質問に、僕は当然こう答える。
不思議と自然に答えられた。
「もちろん、つまらないです。」
「なら良し。」
青年のその言葉をきっかけに、
僕の足元が青く光りだす。
「えっ、ちょ、何が…」
「今から君は、別の世界に行く。
…次の世界は面白いといいね?」
「はい!?別の世界!?」
「んじゃ、行ってらっしゃい。」
「ちょっと待ってまだ全然話し聞いてな…」
また、視界が暗転する。
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「うぐぇ!」
衝撃。地面に叩きつけられたらしい。
「痛てて…なんだったんださっき…の…」
僕は思わず息を飲んだ。
僕が放り出されたのは、丘だった。
その眼下には、辺り一面の草原。
そして、小さな街があった。
現代ではありえない景色。
先程までのわけわからん話。
僕は確信した。
「えっと…
つまり…異世界転生ってこと…?」
ああ、異世界転生モノなのに名乗り忘れていた。
「僕」のなまえは彼縄 八名だ。
覚えておいてくれ。
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