好きって言ってみなよ？

由貴との生活

2

「晶くんの学費は私達が払うわよ？」



専門学校に進学することを報告しにきたら有島のおばさんからそう言われた。



「でも、瑠衣さんが払うって」
「私たちに払わせて？晶くんは私たちの息子だからね！瑠衣くんは步夏ちゃんのために、ね？」



瑠衣さんもこう言われたら引き下がるしかない。




「ホントは晶くんの高校にかかるお金は私たちが払いたかったのに」


膨れっ面でそう言われた。



そう。
高校の入学金や授業料もおばさんは払うつもりだったけど。
俺が奨学金を申請したって言った時もガッカリしてた。



「有島のおばさんがそういうなら」




おばさんの好意に甘えることにした。　



それからしばらくして。
瑠衣さんは修学旅行に引率していくことに。



「明日から？」
「そ。修学旅行だから」
「作るの面倒なら步夏と食べに行ってもいいし出前でもいいからね。その代わり」




そう。
その代わりきちんと勉強はしろ。
そういうこと。




「パパおみやげかってきてね」



步夏はそう瑠衣さんに言っていた。
瑠衣さんいないのか。



「晶くん。そんな顔しないの！お土産いっぱい買ってすぐ帰って来るからね」



步夏がいるのにキスしてきた。