好きって言ってみなよ?

葉月カイト

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春休み

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「兄ちゃん!」
「まこ?」
「開けてー」



いきなりどうしたんだ?



「どうしたんだ?」
「遊びにきちゃった」
「あがれよ。あ、瑠衣さん仕事でいないけど……」
「そうなんだ?瑠衣さんて何してるの?」
「言ってなかったか?あの人はうちの高校の数学教師なんだよ」
「え……」



瑠衣さんは教師ってイメージじゃないよな。



「まぁ、まこの言いたいことはわからなくもないけどな」
「でも、瑠衣さんが教師ってわかるかも。だって瑠衣さんってなんだかんだ言いながら兄ちゃんの面倒見てるし。ね、瑠衣さんとのセックスそんなにいいの?」
「は?」



まこの奴何聞いてくるんだ?



「兄ちゃん。さっちゃんのこと本気で好きだったじゃない?そのさっちゃんとの婚約を解消するから」
「仕方ねぇだろう?俺も何であんな意地悪な奴好きなんだって思うくらいだしな」



俺だって沙希ちゃんが好きだった。
沙希ちゃんと結婚するつもりだったし。



「沙希ちゃんに俺が残酷なことしてる自覚はある。けど、沙希ちゃんをほっとけない」
「兄ちゃん……、ごめん」
「まこも沙希ちゃん好きだったからな」
「えっき、気づいてっ!?」
「気づいてる。お前自覚なしかよ?俺が沙希ちゃんといるとお前凄い顔してただろう?」
「恥ずかしい」
「あ、瑠衣さんにメールしとくか」
「何で?」
「あのな!ここは瑠衣さんのマンションなの!」



まこの奴、そういう常識はないんだよな。



そして夕方。



「ただいまー」
「おかえり」
「瑠衣さん!お邪魔してます」
「でもさ、真くん、堂々とうろついて大丈夫?」
「平気!如月真はこの世にいないし」
「……真は晶くんと正反対だよね?」
「それよく言われてた」
「兄ちゃんはがさつで慎重派。ぼくはおおざっぱて」



何だよ?
いきなり笑い出して変な奴。



「瑠衣さん?」
「まこほっとけ。まこ、今日どうするんだ?」
「うん。泊まっちゃダメかな?」
「じゃあ泊まっていけよ」
「兄ちゃん、勝手に決めちゃダメじゃない」
「真くんいいんだよ。遠慮しないで泊まっていって」



瑠衣さんがそういうとまこはめちゃくちゃ嬉しそうだった。
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