好きって言ってみなよ?

葉月カイト

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冬休みそして3学期

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そして2月になり、入試も終わったある日。




「もうすぐあっちゃん誕生日だね」
「そうなの?」
「あぁ……」
「いつ?」
「20日」
「じゃああきちゃん、好きなケーキかチョコ作ろうか?」
「じゃあ……」
「残念でしたー。晶くんは誕生日もバレンタインはうちにお泊まりだよ」



沙希ちゃんたちとそんな話しをしていると瑠衣さんが話しに加わってきた。



「えぇー!?瑠衣先生ずるいよ」
「龍ー俺はバレンタイン出かける予定はないぞ?」
「最近、晶くん冷たい」



この男は!
ウザイ。


ん?誰だ?



「はい?」
『兄ちゃん!僕だよ』
「……俺の知り合いに"僕"とか言う奴はいねぇ」
『むむっ僕、真だよ!』
「まこ、どうした?」
『あのね、20日ある?』
「20日?」
『ほら兄ちゃん誕生日でしょ?どこか遊びに行かない?』
「予定ないし行く」



まこと遊びに行くのも悪くないよな。



「20日は家に泊まり来る日じゃない!」
『……だってよ?』
「気にするな!」
『兄ちゃん。21日でもいいよ?』
「ちょっと待ってろ」
『あとで電話してよ』



はぁ。
瑠衣さんは仕方ないな。



「21日はまこと出かける。それならいいか?」
「いいよ!」



瑠衣さんはなんだかんだ言いながらイベント好きなんだよな。


「まこか?」
『兄ちゃん。で?』
「21日なら大丈夫だ」
『どこに待ち合わせる?』
「瑠衣さん家に来いよ」
『うん。じゃあ21日迎えに行くね』



ホント瑠衣さんて……。



「誰かさんよりまこの方が大人だよなー」
「晶くんは俺が子供だって言いたいの?」
「別に?」
「でもさ、今年は14日は休みだから大変だよね」
「晶くん。19日の夜に迎えに行くからきちんと外泊届出しとくんだよ?」
「へーへー」
「あっちゃんー今日は帰ろうよ」
「そうだな」
「いいよね?」
「そうだね。じゃあ今日は終わり」



そして俺は沙希ちゃんと街に出かけた。
まこの誕生日プレゼントを買いに。
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