好きって言ってみなよ?

葉月カイト

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高校入学

2

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「あきちゃんー」
「お前龍!な、何で!?」



部屋に入ると何故か龍がいた。



「瑠衣さんがここの教師ならあきちゃんもここに来るかなって」



……あれ?
俺話したっけ?
瑠衣さんの勤務先。



「なんで瑠衣さんの勤務先知ってんの?」
「あきちゃんが目を覚ます前に色々話してくれたよ」
「はぁ……」
「な、何そのため息は……」



龍とそんな話しをしていると、携帯がなる。
発信者を見ると瑠衣さんからだった。


「何?」
『今からご飯食べに行かない?』
「断る」
『そんな即答しなくても。きちんと話しは通してあるから、じゃあ1時間後に玄関にいてね』
「あっちょっ……」



相変わらず人の話しを聞かないんだから、瑠衣さんは。
一方的に言いたいこと言って電話を切られた。



「龍。俺1時間後にちょっと出かけてくるから」
「わかった」
「俺の荷物邪魔ならどかしていいけど、勝手にあけるなよ?」
「もしかして、エロ本とか隠してるとか?」



龍が嫌な顔してそう言ってくる。



「はぁ!?エロ本とか持ってねぇよ!」
「またまた!エロ本の一冊や二冊……」
「だーしつこい」




そして1時間後。



「何で、までいるの?」
「勝手についてきた」



瑠衣さんがくるから玄関で待ってたら、龍がくっついていたのが気に食わないのかそう言ってきた。



「ね、ね、あきちゃんさ、エロ本持ってないって有り得ないよね?」
「エロ本?そんなの人の勝手でしょ?」
「え、でも……」
「じゃあな。俺はもう行くから……」
「あきちゃん冷たいっ」
「冷たくて結構!」



そう言って俺は瑠衣さんの車で出かける。。



「あんたはいつまでも笑ってるんだよ!」
「だってーくっくっく。ねぇ、晶くん?」



瑠衣さんはさっきからずっと笑っていた。



「エロ本持ってないのって、俺としてるから必要ないってこと?」
「関係ないだろう?」
「そんなことないよ?」
「……」
「晶くん?」
「そうだって言ったら?」
「じゃあ俺とするのは、性欲処理?」
「違う……」
「じゃあ何故?」
「嫌いじゃないから。もういいだろう?」
「これ以上お腹すくと晶くんの機嫌が悪くなるからね……」




俺は何で言えないんだろう。
瑠衣さんが好きだからって。
瑠衣さんは、どんな顔する?
俺が瑠衣さんを好きと言ったら。
そして店に向かう間俺と瑠衣さんは特に会話がなかった。
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