好きって言ってみなよ?

葉月カイト

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高校入学

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「ねぇ、うちから通わない?」
「まだ言ってるのかよ?しつこいぞ?」



入寮まであと一週間という日。
瑠衣さんは相変わらず説得していた。



「だってー寮には、門限あるし」
「しつこい!」
「……」
「だから週末にはあんたとこに来るって言っただろう?」
「絶対来てね?」
「今までも来てただろう?」
「悠姫ちゃんは?」
「昨日有島のおばさんたちの家に行った」
「じゃあ、晶くんしかいないんだね?」



なんだろうめちゃくちゃ嫌な予感がする。



「何逃げてるの?」
「いや。嫌な予感がするし……」
「ね、晶くん?しようか?」
「ヤダ」
「何で?」
「こんな真っ昼間から盛るなよ!」
「そんな気分じゃない?じゃあそういう気にさせてあげる」
「ちょっ」



そう言って瑠衣さんは俺を抱き寄せた。



「っ……」
「晶くん?イヤ?」
「あーもう!わかったわかったから」



ったく仕方ねぇな。
そして、ことが終わると、俺は腰が痛くて起き上がれなかった。
そして、入寮日。



「晶ー!」
「うげっ」
「げって何?」
「いや。何で、タケがいるんだよ?」
「俺、寮に入ってたんだよ。知らなかった?」
「知るわけねぇだろう?」



寮の入り口に何故かタケがいた。
そして寮まで一緒に行くことに。



「会長?」
「この子、俺の幼なじみ」
「お名前お願いします」
「如月晶……」
「如月?あ、瑠衣先生の」
「あっしーしー」



ん?
瑠衣さんがなんだ?



「部屋は105号室です。こちらは寮の決まりか書いてあるので、よく読んでおいて下さい」



鍵と冊子を渡され俺は、105号室へと向かう。



「ここだ。わからないことあれば俺の部屋か携帯に電話しろよ」
「あぁ」
「あと体調悪い時は早めに言え」
「?早めにって……」
「寮のドクターはさ、なかなかつかまらないことが多々あるんだよ」
「晶。抑制剤は?」



はっ?
抑制剤って………。



「あれ?瑠衣先生から聞いてない?俺、瑠衣先生から聞いて知ってるってこと」
「瑠衣さんに無理やり持たされた」
「学内ならいいけど、寮内だと瑠衣先生は何もできないからな」




3年生以外は基本2人から3人部屋。
ルームメイトはΩだけはΩとだけ。
βとαは同じ部屋になることもあるらしい。
希望したらβ同士、α同士になる。
俺ははβだから。
というか瑠衣さんがそう書類を偽装した。
バレたらクビになるのに。
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