好きって言ってみなよ？

高校入試

18

そして翌朝。
いつもより早く起きた。
暇なので、テレビを見ながら時間をつぶすことに。
父さんたちが死んでから、俺は瑠衣さんの世話になっていた。
もしかしたら、父さんたちがいなくなり頼る人間がいないから構っているだけかもしれないが。

以前の俺は瑠衣さんから少し距離を置いていた。



けれど最近は、少しずつ距離が縮まったような気がする。



瑠衣さんに何故俺に構うのか言わない。



面白いからとか言って、答えをごまかす。
瑠衣さんが俺を好きだなんて有り得ないけどな。



そろそろ時間だし、朝食をとることに。



そして卒業式が終わったあと。



「如月……」


この先生は去年の俺の担任。
俺が入院している間ずっと様子を見にきてくれてた。



「あ、先生!」
「卒業おめでとう」
「ありがとう」
「しかし、無事卒業できて良かった」
「？どういうことだ？」
「先生方は皆心配していたんだ。ご両親があんなことになったからな……」
「そっか……」



俺が先生が話してると沙希ちゃんがやってきた。



「あっちゃんー!」
「沙希ちゃん」
「生徒会の皆で写真撮ろう？」
「仕方ねぇな」



沙希ちゃんは俺を引っ張って、皆のいるところへ連れて行く。



そして……。



「疲れた……」



卒業式が終わりマンションへ帰ってくるとめちゃくちゃ疲れてた。