好きって言ってみなよ？

修学旅行そして晶の秘密

15

「な、何だよっ」
「別に？早くお風呂入ってきなよ」



その間に俺はさっさと片づけちゃおうっと。



「とおるのヤツ、年下の癖に……」



とおるが悪戯でしたのはわかってるけどね。
さてとお風呂に入ろうっと。



「イヤだって言ったじゃん」
「俺もわかったとか言ってないよ。それに、たとえ、とおるでも晶くんにこれつけるのは許せないしね」



晶くんの体に悪戯を仕掛けると体がビクビクしてる。
可愛いー。



「ちょっ瑠衣さんっ風呂場ではっ」
「何で嫌なの？声響くから？でもやめないよ。それに今日は、晶くんの誕生日だし、可愛がってあげる」
「……ほどほどにしてくれるとありがたいんだけど」



でも俺が手加減なんてするわけないのにね。



翌朝。



「あー腰痛ぇー」
「あーごめんね？」
「あんたは毎回毎回！」



昨日ちょっと無理したせいで晶くんは起き上がれない。



「ほら、今日、学校休みだし、ねっ？」
「はぁ……」



なんて言うか休みの前日は特にそうだけど、抑えがきかないんだよね。
俺を煽っちゃう晶くんも悪いんだけど。



「あとは卒業式くらいしか行事ないでしょ？」
「それはそうだけど……」
「それに晶くん、最近お疲れみたいだからいいじゃない？」
「わかった。あんたはそろそろテストの準備あるんじゃないのか？」
「そうだね。じゃあ何かあったら呼んでね」
「はぁ？何があるんだよ」
「例えばお腹すいたとか？」
「瑠衣さん。あのな、俺は飯くらい作れるんだけど」



てっきり作れないかと思ってた。



「ホント？」
「あれ。言ったことなかったっけ？」
「初耳。ね、今度作ってよ」
「ヤダ。面倒くさいし」



面倒くさいって。
まぁ、晶くんらしいけど。
よし、それなら……。



「じゃあ、グラタン作って？」
「瑠衣さん。少しは人の話し聞けよ」



晶くんの話し聞いてるよ。
でも俺は晶くんの手料理食べたいからね。
ありとあらゆる手を使ってでもするよ。



だって好きな人からご飯作ってもらいたいなぁて思うでしょ？？