好きって言ってみなよ?

葉月カイト

文字の大きさ
上 下
74 / 585
合同合宿・前編

10

しおりを挟む
「まず、マスコミ関係者は完全にシャットアウトでお願いします」
「はぁ!?冗談じゃねぇ」



こいつは馬鹿か!?
少し考えればわかるだろうが!



「マスコミは絶対紛れてくる。あんたらは生徒たちを守れるのか!?」
「マスコミが来るのはお前のせいだろうがっ!」
「晶のせいじゃないじゃない!何もかも晶のせいにして」
「部外者が口出すなよ」
「部外者じゃないもん!私は晶の幼なじみだもん」
「それを、部外者つうんだよ!」
「あなたは晶の会社の傘下だったくせに、よくそんなにつっかかるわね」




あすかも気が強いからな。
飯島もあすかとケンカなんて……。



「そんなに憎いのか?」
「あぁ、憎いさ」
「憎いなら俺を殺すか?」
「!?」



皆驚いていた。
そりゃあ普通じゃないよな。
殺したいかなんて聞くのは。



「憎いんだろう?自分の親の会社を傾けた如月家を」
「あぁ憎いさ」
「なら殺せよ。如月の血を継ぐ者がいなくなりゃあ清々するだろう?」



飯島は俺の首をしめる。
そして俺の脳裏には、あの日の父さんの姿が。
悲しそうな悔しそうな複雑な顔をした父さんの顔が浮かぶ。



「っ……」



ヤバいっ!
呼吸がっ。



「飯島やめろっ」
「飯島さんやめろ」



タケと会長が飯島をとめる。
そして運がいいのか悪いのかそこへ瑠衣さんがやってくる。



「何してるの?晶くん?どうしたの?」



瑠衣さんはそう言うが、誰も答えない。
瑠衣さんは俺に近づきそして抱き上げる。



「よいしょっと。今日はこれで終わり。いい?」
「ちょっ瑠衣…っ」
「いいから!」



瑠衣さんは俺を抱き上げたまま、ペンションに戻る。



「何があったかは今は聞かないけど、少し休んでなさい」



そう言って瑠衣さんに、ベッドの上に寝かされた。


そして。
俺は気づかなかった。

下腹部が僅かに疼いていてそれが発情期の前触れだってことに。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

キサラギムツキ
BL
長い間アプローチし続け恋人同士になれたのはよかったが…………… 攻め視点から最後受け視点。 残酷な描写があります。気になる方はお気をつけください。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

ヤンデレBL作品集

みるきぃ
BL
主にヤンデレ攻めを中心としたBL作品集となっています。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

処理中です...