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同棲生活
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「晶くん?大丈夫?」
「ん……」
眠気が…………。
「眠い?いいよ、寝てなよ」
「起きてからお風呂入ればいいんだしね?」
瑠衣さんにそう言われ俺はそのまま眠りについた。
雨?
ここは?
あぁ。
別邸にしていた。
あの日。
父さんたちが命を絶った場所。
『晶、すまない』
父さん。
『私たちはもう無理なんだ』
お願いだからそんなこと言わないでくれ。
俺も兄さんもいるじゃないかっ!
****************
「…………」
目覚ますと体が痛かった。
まぁ、あれだけヤったら痛いだろうけど。
「あ、起きた?」
「今、何時?」
「今?まだ夜中の2時だよ」
さっきの変な夢のせいか、ベタベタして気持ち悪い。
「お風呂入るなら沸いてるよ?」
「じゃあ入ってくる」
「一緒に入る?」
「入んない。瑠衣さんと入るとのぼせるからヤダ」
「誰もふろ場でシよう?とか言ってないよ?」
「っ!!」
「襲われたくなかったらお風呂入っておいで……」
俺は逃げるかのようにふろ場に向かった。
確かに言ってないんだけどさっ。
けど!
今まで風呂一緒に入って何もされなかったことないんだけど。
はぁ。
一人だと色々考え込んでしまう。
父さんは間違いなく俺を道連れにしようとした。
もしかしたら父さんは俺が嫌いだったのかもしれない。
これは全て憶測にすぎない。
だって。
父さんはいないし。
答えてはくれない。
「これ以上入ってたらのぼせる」
「上がった?おいで髪ふいてあげるから」
瑠衣さんと一緒にいる時に風呂入ると、必ず髪ふいてくれる。
「相変わらず髪細いね。柔らかいし」
「そうか?普通じゃね?」
「男の子はこんなに柔らかい髪の毛してないよ?」
瑠衣さんは笑いながらそう言っていた。
「まだ早いし寝てなよ?」
「…………」
正直、寝たくなかった。
寝ちゃえばまた嫌な夢見ちゃいそうで。
「寝たくない理由でもあるの?」
瑠衣さんには全てわかっているかもしれない。
「夜、寝れないんだ」
「寝れない?」
「あぁ。夜寝ると嫌な夢見ちゃうから……。あの日、父さんたちが死んだ時の夢を……」
「だから昼間寝てたの?」
「そうだよ」
「晶くん」
「うなされていたら起こしてあげるからまだ寝てなさい」
瑠衣さんは手を握ったままねっ?と言ってきた。
「ん……」
眠気が…………。
「眠い?いいよ、寝てなよ」
「起きてからお風呂入ればいいんだしね?」
瑠衣さんにそう言われ俺はそのまま眠りについた。
雨?
ここは?
あぁ。
別邸にしていた。
あの日。
父さんたちが命を絶った場所。
『晶、すまない』
父さん。
『私たちはもう無理なんだ』
お願いだからそんなこと言わないでくれ。
俺も兄さんもいるじゃないかっ!
****************
「…………」
目覚ますと体が痛かった。
まぁ、あれだけヤったら痛いだろうけど。
「あ、起きた?」
「今、何時?」
「今?まだ夜中の2時だよ」
さっきの変な夢のせいか、ベタベタして気持ち悪い。
「お風呂入るなら沸いてるよ?」
「じゃあ入ってくる」
「一緒に入る?」
「入んない。瑠衣さんと入るとのぼせるからヤダ」
「誰もふろ場でシよう?とか言ってないよ?」
「っ!!」
「襲われたくなかったらお風呂入っておいで……」
俺は逃げるかのようにふろ場に向かった。
確かに言ってないんだけどさっ。
けど!
今まで風呂一緒に入って何もされなかったことないんだけど。
はぁ。
一人だと色々考え込んでしまう。
父さんは間違いなく俺を道連れにしようとした。
もしかしたら父さんは俺が嫌いだったのかもしれない。
これは全て憶測にすぎない。
だって。
父さんはいないし。
答えてはくれない。
「これ以上入ってたらのぼせる」
「上がった?おいで髪ふいてあげるから」
瑠衣さんと一緒にいる時に風呂入ると、必ず髪ふいてくれる。
「相変わらず髪細いね。柔らかいし」
「そうか?普通じゃね?」
「男の子はこんなに柔らかい髪の毛してないよ?」
瑠衣さんは笑いながらそう言っていた。
「まだ早いし寝てなよ?」
「…………」
正直、寝たくなかった。
寝ちゃえばまた嫌な夢見ちゃいそうで。
「寝たくない理由でもあるの?」
瑠衣さんには全てわかっているかもしれない。
「夜、寝れないんだ」
「寝れない?」
「あぁ。夜寝ると嫌な夢見ちゃうから……。あの日、父さんたちが死んだ時の夢を……」
「だから昼間寝てたの?」
「そうだよ」
「晶くん」
「うなされていたら起こしてあげるからまだ寝てなさい」
瑠衣さんは手を握ったままねっ?と言ってきた。
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