好きって言ってみなよ？

同棲生活

1

あれから。
体力も戻り退院することになった。



俺は父さんの弟である叔父さんから生活面での援助を受けつつ一人で暮らすことに。



マンションもセキリュティーがしっかりしているマンションにした。



瑠衣さんには退院したのは言ったけど、新しいマンションの住所は教えなかった。





＊＊＊＊＊＊＊＊



ピンポーン




誰が来たかはわかる。



「はーい｣
「来ちゃった｣



悪びれた様子もなく瑠衣さんはそう言ってきた。




「兄さんに住所聞いただろう？｣
「あったりー！よくわかったね？｣




どうせ兄さんに聞くだろうから言わなかったんだけど。




「とりあえずあがれば？｣
「そうするー！｣


俺の部屋みた瑠衣さんが一言呟いた。




「何と言うか殺風景だね｣




そう。
部屋には無駄にデカイテレビとキッチンには無駄にデカイ冷蔵庫があるだけ。
おばさんが買ってくれたんだけど。



「別に一人だし？こんなもんだろう？｣



そう一人なんだから。
もう、父さんも母さんもいない。




「晶くん。家に来る？｣
「え？｣
「寂しくないの？｣




寂しいよ。
父さんたちもいないんだから。