好きって言ってみなよ？

日常生活編

7

新学期が始まり、もうすぐゴールデンウィークというある日。



「もしもし？」



俺の携帯にいつものように、あの人から電話がきた。



「晶くん!俺だよ」
「俺という名の知り合いはいません」



いつもやられぱなしだし。
たまにはいいだろう？

「仕方ないな。キミの大好きな瑠衣さんだよ」
「！？誰が誰を好きだって？」
「え？晶くんが俺を」
「瑠衣さんなんか好きじゃねぇし」
「ふぅーん。ね、晶くん。晶くんは、好きでもない相手に抱かれちゃうの？」


今日の瑠衣さん変だな。
やけに絡んでくるというか。






「何か用？」
「うん。あのさ今から会わない？」



瑠衣さんからのお誘い。
それは瑠衣さんの気が向いた時に俺は呼び出される。
俺と瑠衣さんは体を繋ぐだけの関係。
いつもなら、断らないんだけど……。




「あー悪い。父さんに呼ばれてるんだ」



嘘じゃない。
さっき急に呼ばれた。



「……お父さんから呼び出されたんなら無理強いできないじゃない」



瑠衣さんはそう言いながら、がっかりした声を出してきた。



「まぁいいや。晶くんの可愛い姿を思い出しながら１人でするからいいよ」



この人はっ!



「あのさ、わざわざ言うなよ!そんなことは」
「恥ずかしい？自分が抱かれてる時のをおかずにされてるのは」



本当は嫌だけど、瑠衣さんにならいいと思う。



「じゃあ、俺は行くからじゃあな」
「じゃあまた電話するよ」



そして俺は急いで父さんの元に向かう。