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FINAL☆GAME
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帰ってきて燐に颯太と籍を入れたことを報告した。
燐はまるで自分の事のように喜んでくれた。
春兄なんか結婚祝いと颯太の卒業祝いを兼ねて商品券ウン十万円分をよこしてきた。
春兄家庭あるんだからもう少し考えてほしい。
それから月日はすぎ。
いよいよ、明日は颯太の卒業式。
またしてもどういう手を使ったかわからないけど。
俺も強制的に参加することになった。
卒業式の日はゆっくりゲームしてようと思ったのに。
そう言ったら…………。
「俺の勇姿を見てよ。最後なんだから」
そう言われた。
嘘泣きしながら。
送辞は学生会会長になった律なんだなけど。
律から変わろうか?とか言われた。
颯太が律に付き合ったことを伝えていて、それで知っていたから。
まぁ。
別にいいけど。
で急遽スーツ買いに行くことになった。
「由貴くんあきらめなよ?ね?」
「もう寝るから」
俺は颯太に抱きしめられながら寝た。
俺が卒業式に出たくない理由はただ1つ。
卒業式って正装じゃん?
俺が正装すると…………。
「由貴、まるで七五三だな?」
翌朝。
家に来た陸也に言われた。
そう。
ある程度身長があればいいんだろうけど。
顔も童顔だし身長も低いから七五三にしか見えない。
「あの颯太が今年社会人で結婚までしてもうすぐ父親か」
「余計なお世話。俺たち暇じゃないんだけど?」
「余裕のない奴は嫌われるぞ」
陸也はそう言って帰っていった。
「じゃあ車停めてくるから」
「うん」
「由貴!おはよう、早かったね?橘先輩は?」
「車停めに行った」
ん?律??
どうしたんだ??
「ねぇ、由貴。これから子ども産まれたら大変になると思うんだよね。何かして欲しい時やわからないとき、橘先輩に言わなきゃだめだよ?確かに先輩はそういう気遣いできるよ?でもさホントは由貴の口から言ってほしいって思うよ」
「……努力する」
「もう由貴は」
そんな話をしていると颯太がやってきた。
「何話してるの?」
「由貴言いたいこと言わなきゃだめだよって言っただけですよ?例えば育児してくれないとか」
そう言う律は颯太をすごい顔して見ていた。
「そろそろ式始まるから行くね」
颯太が講堂へ行こうとした時。
「颯太ー卒業式終わったら飯食いに行かないか?」
颯太と同じ学部の先輩たちが話しかけてきた。
「え?」
「いいよ。行ってこいよ」
「じゃあ猪熊くんもおいでよ」
「由貴くんが行くなら行く」
俺が行くならって。
最後なんだから飯食いに行けばいいのに。
「そういや。藤澤さんは?」
「もうすぐくるよ?」
そう言っているうちに藤澤さんがきた。
「そろそろ始まるから行こうか?」
颯太と手をつなぎながら講堂へ向かう。
燐はまるで自分の事のように喜んでくれた。
春兄なんか結婚祝いと颯太の卒業祝いを兼ねて商品券ウン十万円分をよこしてきた。
春兄家庭あるんだからもう少し考えてほしい。
それから月日はすぎ。
いよいよ、明日は颯太の卒業式。
またしてもどういう手を使ったかわからないけど。
俺も強制的に参加することになった。
卒業式の日はゆっくりゲームしてようと思ったのに。
そう言ったら…………。
「俺の勇姿を見てよ。最後なんだから」
そう言われた。
嘘泣きしながら。
送辞は学生会会長になった律なんだなけど。
律から変わろうか?とか言われた。
颯太が律に付き合ったことを伝えていて、それで知っていたから。
まぁ。
別にいいけど。
で急遽スーツ買いに行くことになった。
「由貴くんあきらめなよ?ね?」
「もう寝るから」
俺は颯太に抱きしめられながら寝た。
俺が卒業式に出たくない理由はただ1つ。
卒業式って正装じゃん?
俺が正装すると…………。
「由貴、まるで七五三だな?」
翌朝。
家に来た陸也に言われた。
そう。
ある程度身長があればいいんだろうけど。
顔も童顔だし身長も低いから七五三にしか見えない。
「あの颯太が今年社会人で結婚までしてもうすぐ父親か」
「余計なお世話。俺たち暇じゃないんだけど?」
「余裕のない奴は嫌われるぞ」
陸也はそう言って帰っていった。
「じゃあ車停めてくるから」
「うん」
「由貴!おはよう、早かったね?橘先輩は?」
「車停めに行った」
ん?律??
どうしたんだ??
「ねぇ、由貴。これから子ども産まれたら大変になると思うんだよね。何かして欲しい時やわからないとき、橘先輩に言わなきゃだめだよ?確かに先輩はそういう気遣いできるよ?でもさホントは由貴の口から言ってほしいって思うよ」
「……努力する」
「もう由貴は」
そんな話をしていると颯太がやってきた。
「何話してるの?」
「由貴言いたいこと言わなきゃだめだよって言っただけですよ?例えば育児してくれないとか」
そう言う律は颯太をすごい顔して見ていた。
「そろそろ式始まるから行くね」
颯太が講堂へ行こうとした時。
「颯太ー卒業式終わったら飯食いに行かないか?」
颯太と同じ学部の先輩たちが話しかけてきた。
「え?」
「いいよ。行ってこいよ」
「じゃあ猪熊くんもおいでよ」
「由貴くんが行くなら行く」
俺が行くならって。
最後なんだから飯食いに行けばいいのに。
「そういや。藤澤さんは?」
「もうすぐくるよ?」
そう言っているうちに藤澤さんがきた。
「そろそろ始まるから行こうか?」
颯太と手をつなぎながら講堂へ向かう。
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