LOVE☆GAME

年末そして年明け

2

「颯太ー！」
「なぁに？」
「明日。陸也のとこにちょっと行ってくる」
「急にどうしたの？」
「陸也のとこに置きっぱなしのがあるから」



言ってくれたら取りに行くのに。
まぁ、いいか。



由貴くんが陸のとこに忘れ物取りにいったあと。
藤澤が連絡してきた。



このラインの仕方って多分莉音紹介してとかじゃないかな。
莉音は由貴くんのこと恋愛的な意味で好きなんだよね。
莉音は気づいてないけど。



それからしばらくして。
藤澤はやってきた。



年末由貴くんの実家に行くこと。



そして。
由貴くんが妊娠していることを話した。
藤澤にも話してなかったからね。






「何やってんだよ！｣
「楽しそうでしょ？｣



昨日由貴くんに実家いる間はシない宣言された。
で、楽しそうだから藤澤にそれを言った。


そしたら思った通りの反応だった。


「由貴くんが何て言って誘ってくれるかな｣
「お前な。あまり由貴いじめるなよ｣



失礼だな。
いじめてなんかいないって。



「俺が最初に言った何やってるんだよは何妊娠させてるんだって意味だからな」
「責任はもちろん取るよ？」
「当たり前だ！つーかお前、由貴の親父さんに殺されてこい！」



なんで藤澤にここまで言われなきゃいけないわけ？？






「由貴の親父さんに由貴やらないって言われたらどうすんだ？｣
「勿論。認めてもらえるよう頑張るよ！｣



それに。
今は由貴くん以外いらない。
由貴くん以外欲しくないから。



「藤澤もさいい加減彼女作れば？｣
「だーうるさい！｣



うちの大学の女の子たちは俺たちが付き合ってても好きみたいで。



由貴くんは俺が女の子に好かれるのが嫌みたいで。



由貴くんは女の子に好かれるのは迷惑って思ってるからね。
由貴くんは年上限定の女性恐怖症みたいなものだからね。





「なぁ、莉音ちゃんて彼氏いるのか？」




やっぱり。



「莉音はね由貴くんが好きだよ？」
「……それは恋愛的な意味で？」
「そ。でも、莉音は何も言わないしして来ないから」
「颯太！協力してくれ」
「今度は莉音？」
「いい加減顔で選ぶのやめたら？」




確かに莉音は可愛いと思うよ。
健気だし、ちょっと男前な部分もあるけど。




仕方ない。
手を貸してあげますか。



「もしもし？陸ー？教授に呼ばれたから由貴くんよろしく！迎えに行くから待ってるように言って」





これでよし！と。




「じゃあ行こうか？」
「はぁ？行くって？？」
「鈍いな！莉音に会う約束取り付けたから行くよ」



そして。
5分後。
待ち合わせのカフェへとやってきた。




「もう！遅いわよ」
「ごめん」
「確か藤澤くんだったわよね」
「こいつ知ってるの？？」
「あんたに唯一意見できる人物としてね」
「藤澤が莉音紹介しろってうるさくてさ」
「ちょっ！？颯太」
「俺を頼ったことは許してやってよ。莉音と仲良くなりたいんだってさ」
「仕方ないわね」
「じゃあ俺は行くからじゃあね」



2人は何気にお似合いだと思う。
とりあえず由貴くん迎えに行こうっと。