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颯太と翼
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『由貴は○○区○○2-3-4ここにいる。
場所わかるなら来いよ』
颯太に由貴のスマホからメールした。
颯太は罠だとわかっててきた。
しかも住所は俺のたまり場にしていた家だしな。
そして。
颯太がくるタイミングを見計らって由貴を襲った。
颯太に見せつけるために。
そして。
颯太がタイミングよく入ってきた。
「由貴くんに何してるの?」
「なんだよ。今いいとこなのに」
颯太が怒っているのがわかった。
俺だったらキレてる。
誰だって恋人が他の奴に襲われたらキレるだろうし。
由貴のことは恋愛として好きじゃない。
弟というか颯太と同じ好きじゃない。
今はな。
あの時は本気で好きだったんだ。
颯太が憎いなんて思っていないのに。
俺は颯太を蹴りつけた。
「大丈夫だから」
颯太はそう言いながら由貴をかばっていた。
まるで由貴のお腹を守るように。
・
・
・
。
お腹を守るようにってまるで妊娠しているみたいじゃないか。
由貴は確かβだったよな?
颯太はそれでも関係ないと言って由貴と付き合っていたよな。
ただ。
Ωみたいによく体調崩していたけど。
そして。
俺は颯太に切りかかる。
「死ねぇー颯太!」
俺は颯太にそう言いながら切りかかった。
きっと颯太も俺を許さないだろう。
いや。
許してもらおうだなんて思っていない。
ただ。
・
・
・
。
陸。
お前を俺は許さないからな。
きっと。
颯太ならいつか思い出してくれる。
そう願って。
そして。
颯太の親父さんがきた。
「適当に罪状でっちあげて刑務所にぶち込んどいて」
そして。
由貴と颯太は救急車で病院に。
そして「こいつも。こいつ妊娠してるんで」陸也がそう言った。
はぁ?
妊娠してる?
「由貴。お前βじゃ……」
「大学に入ってからわかったんだよ。Ωだって」
そうか由貴Ωで妊娠してるのか。
相手は颯太だよな。
なんだろう。
まるでじぶんのことのように嬉しい。
陸は勝ち誇ったかのような笑顔を向けた。
警察の奴らに連れて行かれる時。
陸は俺にしか聞こえないように言ってきた。
『残念だったな』と。
残念じゃないさ。
これからだ。
これでいいんだ。
俺が留置所に入れられて三日後。
「面会?」
「あぁ。早く行け」
俺に面会とか物好きって誰だ?
「やぁ。翼くん」
面会にきたのは……。
颯太の親父さんだった。
「……」
「とりあえず座りなさい」
颯太と一緒で何言っても通じない。
「どうしたんです?」
「颯太にいい加減話したらどうだい?」
「まだ、早いです」
まだ時期じゃない。
「奥さんと由貴くんとうちの馬鹿息子のためか?」
颯太の親父さんだけは全て知っている。
だから手を貸してくれている。
特に颯太のことを。
陸からの情報をそのまま。
「気の済むようにしなさい。話がある時は連絡くれたら手続きするから」
言いたいことだけ言って颯太の親父さんは帰っていった。
こういうとこは颯太と似ている。
颯太は認めたがらないけど。
場所わかるなら来いよ』
颯太に由貴のスマホからメールした。
颯太は罠だとわかっててきた。
しかも住所は俺のたまり場にしていた家だしな。
そして。
颯太がくるタイミングを見計らって由貴を襲った。
颯太に見せつけるために。
そして。
颯太がタイミングよく入ってきた。
「由貴くんに何してるの?」
「なんだよ。今いいとこなのに」
颯太が怒っているのがわかった。
俺だったらキレてる。
誰だって恋人が他の奴に襲われたらキレるだろうし。
由貴のことは恋愛として好きじゃない。
弟というか颯太と同じ好きじゃない。
今はな。
あの時は本気で好きだったんだ。
颯太が憎いなんて思っていないのに。
俺は颯太を蹴りつけた。
「大丈夫だから」
颯太はそう言いながら由貴をかばっていた。
まるで由貴のお腹を守るように。
・
・
・
。
お腹を守るようにってまるで妊娠しているみたいじゃないか。
由貴は確かβだったよな?
颯太はそれでも関係ないと言って由貴と付き合っていたよな。
ただ。
Ωみたいによく体調崩していたけど。
そして。
俺は颯太に切りかかる。
「死ねぇー颯太!」
俺は颯太にそう言いながら切りかかった。
きっと颯太も俺を許さないだろう。
いや。
許してもらおうだなんて思っていない。
ただ。
・
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・
。
陸。
お前を俺は許さないからな。
きっと。
颯太ならいつか思い出してくれる。
そう願って。
そして。
颯太の親父さんがきた。
「適当に罪状でっちあげて刑務所にぶち込んどいて」
そして。
由貴と颯太は救急車で病院に。
そして「こいつも。こいつ妊娠してるんで」陸也がそう言った。
はぁ?
妊娠してる?
「由貴。お前βじゃ……」
「大学に入ってからわかったんだよ。Ωだって」
そうか由貴Ωで妊娠してるのか。
相手は颯太だよな。
なんだろう。
まるでじぶんのことのように嬉しい。
陸は勝ち誇ったかのような笑顔を向けた。
警察の奴らに連れて行かれる時。
陸は俺にしか聞こえないように言ってきた。
『残念だったな』と。
残念じゃないさ。
これからだ。
これでいいんだ。
俺が留置所に入れられて三日後。
「面会?」
「あぁ。早く行け」
俺に面会とか物好きって誰だ?
「やぁ。翼くん」
面会にきたのは……。
颯太の親父さんだった。
「……」
「とりあえず座りなさい」
颯太と一緒で何言っても通じない。
「どうしたんです?」
「颯太にいい加減話したらどうだい?」
「まだ、早いです」
まだ時期じゃない。
「奥さんと由貴くんとうちの馬鹿息子のためか?」
颯太の親父さんだけは全て知っている。
だから手を貸してくれている。
特に颯太のことを。
陸からの情報をそのまま。
「気の済むようにしなさい。話がある時は連絡くれたら手続きするから」
言いたいことだけ言って颯太の親父さんは帰っていった。
こういうとこは颯太と似ている。
颯太は認めたがらないけど。
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