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大学最後の学園祭
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「由貴くん。明日由貴くんの女装手伝ってくれる奴がサークルの方に来るから」
ん?
女装を手伝ってくれる奴??
「それって男?それとも女?」
「女の子だけど、そんなじゃないよ」
どうたか!
昔の遊び相手とかじゃねぇの?
そして、翌朝。
「橘ー!私があんたの由貴くんを飛びっきり可愛くしてあげるから」
元気のいい女の人だった。
颯太とお似合いだなと思った。
「じゃあ俺はサークルの方に顔出してくるから。あ、由貴くん。そいつ、取って喰ったりしないから大丈夫だから」
取って食わないってそんなのするの颯太ぐらいじゃん。
「何よ!その言い方はっ!ね、橘の昔の話ししてあげようか?」
「え?」
颯太の昔の!?
聞きたい!
めっちゃ聞きたい!
「莉音?よけいなこと言うな」
莉音?
名前で呼び合う仲なんだ?
ふぅーん。
「やだ」
「やだじゃないし」
颯太は昔のことを話したがらない。
「由貴くんにへんなこと言うな」
そう言って藤澤さんとの打ち合わせに向かった。
「私ね橘が好きだったんだ」
颯太が行ったあと莉音ていうこの人はそう言ってきた。
「あ、私。唯川莉音(ゆいかわりおん)。莉音でいいからね!私も由貴くんて呼んでいい?」
「はい」
莉音先輩は気さくな話しやすい人。
「あ、橘はね?私が嫌いなんだよ?」
「何で?」
「私がうざいからよ。橘のことは友達としてしか見ないから大丈夫よ」
莉音先輩は話してくれた。
中学から高校卒業前まで付き合っていたと。
誰かと付き合っていたような気がしたけど。
莉音先輩だったんだ。
「橘さ見た目がいいでしょ?身長も無駄に高いし、αだし、寄ってくる奴はいっぱいいたんだよね」
「それはわかる気がする」
「ね、橘さ。去年の夏ぐらいまで髪黒かったじゃない?なのにいつの間にかオレンジに染めてるし」
「うん」
「いくら聞いても理由聞いても理由教えてくれないのよね」
それは俺が他人のふりするから。
忘れてるって思ったかららしい。
大学の藤澤さんとか何人か以外はある程度距離を置いている。
不本意とはいえ颯太は橘コーポレーションの御曹司。
それを利用し近づくやつは沢山いる。
それを颯太が嫌ってほど理解している。
だから。
颯太は俺に気を付けろと五月蝿いくらいに言ってくる。
電話番号教えるときも気を付けろと。
陸也に教える時もめっちゃ怒られたし。
しかめ俺は騙されやすそうだとか言ってきやがるし。
悪かったな!
騙されやすそうで!!
ちょっと話しただけでわかる。
莉音先輩がいい人なのは。
そして。
颯太はきっと莉音先輩のことが本気で好きだったんだと思う。
なんで別れたのかわからないけど。
ん?
女装を手伝ってくれる奴??
「それって男?それとも女?」
「女の子だけど、そんなじゃないよ」
どうたか!
昔の遊び相手とかじゃねぇの?
そして、翌朝。
「橘ー!私があんたの由貴くんを飛びっきり可愛くしてあげるから」
元気のいい女の人だった。
颯太とお似合いだなと思った。
「じゃあ俺はサークルの方に顔出してくるから。あ、由貴くん。そいつ、取って喰ったりしないから大丈夫だから」
取って食わないってそんなのするの颯太ぐらいじゃん。
「何よ!その言い方はっ!ね、橘の昔の話ししてあげようか?」
「え?」
颯太の昔の!?
聞きたい!
めっちゃ聞きたい!
「莉音?よけいなこと言うな」
莉音?
名前で呼び合う仲なんだ?
ふぅーん。
「やだ」
「やだじゃないし」
颯太は昔のことを話したがらない。
「由貴くんにへんなこと言うな」
そう言って藤澤さんとの打ち合わせに向かった。
「私ね橘が好きだったんだ」
颯太が行ったあと莉音ていうこの人はそう言ってきた。
「あ、私。唯川莉音(ゆいかわりおん)。莉音でいいからね!私も由貴くんて呼んでいい?」
「はい」
莉音先輩は気さくな話しやすい人。
「あ、橘はね?私が嫌いなんだよ?」
「何で?」
「私がうざいからよ。橘のことは友達としてしか見ないから大丈夫よ」
莉音先輩は話してくれた。
中学から高校卒業前まで付き合っていたと。
誰かと付き合っていたような気がしたけど。
莉音先輩だったんだ。
「橘さ見た目がいいでしょ?身長も無駄に高いし、αだし、寄ってくる奴はいっぱいいたんだよね」
「それはわかる気がする」
「ね、橘さ。去年の夏ぐらいまで髪黒かったじゃない?なのにいつの間にかオレンジに染めてるし」
「うん」
「いくら聞いても理由聞いても理由教えてくれないのよね」
それは俺が他人のふりするから。
忘れてるって思ったかららしい。
大学の藤澤さんとか何人か以外はある程度距離を置いている。
不本意とはいえ颯太は橘コーポレーションの御曹司。
それを利用し近づくやつは沢山いる。
それを颯太が嫌ってほど理解している。
だから。
颯太は俺に気を付けろと五月蝿いくらいに言ってくる。
電話番号教えるときも気を付けろと。
陸也に教える時もめっちゃ怒られたし。
しかめ俺は騙されやすそうだとか言ってきやがるし。
悪かったな!
騙されやすそうで!!
ちょっと話しただけでわかる。
莉音先輩がいい人なのは。
そして。
颯太はきっと莉音先輩のことが本気で好きだったんだと思う。
なんで別れたのかわからないけど。
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