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夏合宿
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あれから三日。
熱も下がりようやく退院した。
で、退院した俺に陸也が言ってきた。
「由貴、そこの颯太と家でいちゃつくなよ?」
「じゃあ夏休みの間由貴くんは家にいなよ」
「大却下」
「何で?」
「颯太お前は由貴に無茶させすぎなんだよ」
「だって、由貴くん可愛いから」
陸也に颯太と付き合うというのを颯太から聞いたらしくそう言ってきた。
「由貴。颯太の家に行きたいなら、勝手にしろ」
「本当に?ありがとう!」
「お前のためじゃない!由貴のためだ」
颯太が夏休みの課題とスマホだけもってこい言ってくるから着替えはって聞いたら買いに行こうと言ってきた。
「じゃあ早速買い物行こうか?」
自分の分は自分で買おうとしたら颯太が全部カードで買った。
「由貴くん!ご飯どこかで食べて行かない?」
「ヤダ」
「何で?」
「…………だって」
颯太の作ったのがいいて言ったら笑われるかな。
「何?」
「颯太が作ったのがいい」
「いいよ。じゃあ買って帰ろうか?冷やし中華でいい?」
近所のスーパーに寄って帰ることに。
「じゃあ由貴くんは休んでて?」
「俺も手伝う」
「じゃあ手伝ってもらおうかな」
*****
「由貴くん。あーん」
「え?」
「味見」
「毒味じゃなくて?」
「そんな不味いもの由貴くんに食べさせたりはしてないよ?」
「本気にすんなよ」
味見はいいけどさ。
そのあといつもキスしてくるんだよな。
「というわけで明日から合宿だけど。由貴は颯太と同じ部屋な」
合宿前日。
藤澤さんにそう言われた。
「嫌か?」
「別に嫌なわけじゃ…………」
「じゃあなんだ?颯太が他の奴と同じ部屋でもいいのか?」
それはそれで嫌だ。
「颯太には由貴に手出すなって言っといたから大丈夫だ」
そう。
去年の夏合宿の時、俺が拒否しなかったのをいいことに、毎日練習のあとにしてたら体が疲れたみたいで最終日に熱出して寝込んだんだよな。
「わかった」
「ホントお前は素直じゃないよな」
「別にいいじゃん」
「由貴、燐とダブルス組むのか?」
「燐がダブルス組みたいみたいだから」
それに関しては颯太に言われた。
『藤澤ー由貴くん捨てられた』なんて大げさなこと言ってたけど。
しかも。
嘘泣きつきで。
というかうちのサークルのメンバーには、俺たちのことが知れ渡っているから、誰も気にしていない。
またじゃれてるぐらいにしか見られていない。
「でも、由貴。次の試合はシングルスで出場な」
「何で?」
「俺がそれがいいって思ったから」
問答無用でシングルスで出場になった。
「あ、由貴くん」
颯太は俺にしか聞こえないように言ってきた。
抑制剤忘れないようにって。
俺がΩだと知っているのは藤澤さんと純と律ぐらい。
熱も下がりようやく退院した。
で、退院した俺に陸也が言ってきた。
「由貴、そこの颯太と家でいちゃつくなよ?」
「じゃあ夏休みの間由貴くんは家にいなよ」
「大却下」
「何で?」
「颯太お前は由貴に無茶させすぎなんだよ」
「だって、由貴くん可愛いから」
陸也に颯太と付き合うというのを颯太から聞いたらしくそう言ってきた。
「由貴。颯太の家に行きたいなら、勝手にしろ」
「本当に?ありがとう!」
「お前のためじゃない!由貴のためだ」
颯太が夏休みの課題とスマホだけもってこい言ってくるから着替えはって聞いたら買いに行こうと言ってきた。
「じゃあ早速買い物行こうか?」
自分の分は自分で買おうとしたら颯太が全部カードで買った。
「由貴くん!ご飯どこかで食べて行かない?」
「ヤダ」
「何で?」
「…………だって」
颯太の作ったのがいいて言ったら笑われるかな。
「何?」
「颯太が作ったのがいい」
「いいよ。じゃあ買って帰ろうか?冷やし中華でいい?」
近所のスーパーに寄って帰ることに。
「じゃあ由貴くんは休んでて?」
「俺も手伝う」
「じゃあ手伝ってもらおうかな」
*****
「由貴くん。あーん」
「え?」
「味見」
「毒味じゃなくて?」
「そんな不味いもの由貴くんに食べさせたりはしてないよ?」
「本気にすんなよ」
味見はいいけどさ。
そのあといつもキスしてくるんだよな。
「というわけで明日から合宿だけど。由貴は颯太と同じ部屋な」
合宿前日。
藤澤さんにそう言われた。
「嫌か?」
「別に嫌なわけじゃ…………」
「じゃあなんだ?颯太が他の奴と同じ部屋でもいいのか?」
それはそれで嫌だ。
「颯太には由貴に手出すなって言っといたから大丈夫だ」
そう。
去年の夏合宿の時、俺が拒否しなかったのをいいことに、毎日練習のあとにしてたら体が疲れたみたいで最終日に熱出して寝込んだんだよな。
「わかった」
「ホントお前は素直じゃないよな」
「別にいいじゃん」
「由貴、燐とダブルス組むのか?」
「燐がダブルス組みたいみたいだから」
それに関しては颯太に言われた。
『藤澤ー由貴くん捨てられた』なんて大げさなこと言ってたけど。
しかも。
嘘泣きつきで。
というかうちのサークルのメンバーには、俺たちのことが知れ渡っているから、誰も気にしていない。
またじゃれてるぐらいにしか見られていない。
「でも、由貴。次の試合はシングルスで出場な」
「何で?」
「俺がそれがいいって思ったから」
問答無用でシングルスで出場になった。
「あ、由貴くん」
颯太は俺にしか聞こえないように言ってきた。
抑制剤忘れないようにって。
俺がΩだと知っているのは藤澤さんと純と律ぐらい。
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