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葉月カイト

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すれ違い

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「んっ」



由貴くんは首筋が弱いらしくいつも首筋を舐めると首をすくめる。




「由貴くん。可愛い」



由貴くんに気持ちを告げていないのに。
そんな資格ないのに。




「由貴くん。俺のお願い聞いて?」
「何?」
「俺以外に抱かれたりしないで」



由貴くんには俺以外の男を知って欲しくない。



俺の独占欲なのはわかってる。




「颯太」
「由貴くん……」
「俺は颯太以外としたいと思わないししようとも思わない」


由貴くんは俺の髪を引っ張りながら言ってきた。



「翼に触られるのも気持ち悪いって思ったくらいなんだから」




あの時も気持ち悪かったんだと思う。
助けがくるまで由貴くんは耐えたんだ。



もう少し早く助けに来てたらと何度思ったことか。


「颯太。どうしたんだよ?」
「え…………」
「何泣きそうな顔してるんだよ」
「そんな顔してないよ」




多分泣きそうな顔してる。
由貴くんに気持ちを伝えれないなんてどれだけヘタレなんだ。
俺は。




「ねぇ、由貴くん。今日は自分で挿れてみてよ」



一瞬戸惑いしたものの由貴くんは俺の膝に跨がってきた。



「ゆっくりでいいからね。はい、コレ」



そう言って由貴くんにゴムを渡すんだけど…………。




「いらない」


そう言ってゴムを投げ捨てた。



はい?
由貴くん?



あっこの子はまさか!




「何回言えばいいの?」
「何回も聞いたけどっ。颯太最初の頃着けないでしてたじゃん」




ハイ。
確かに由貴くんと生でしてました。
でもね。



由貴くん?




俺はいいんだよ。
性病になろうが。
自業自得だから。
今まで散々遊んできたんだから。




「でも、今はダメー」
「何でだよ?」



由貴くん。
キミはオメガなんだよ?
女の子と一緒で避妊しなきゃ妊娠しちゃうんだから。
万が一デキても責任は取るよ??
いい加減気づいて欲しい。
由貴くん。



俺がそれだけキミを大切に想っているということを。



「颯太を直に感じたい」




・・・。
由貴くん、どこでそんなセリフ覚えてくるの!?




「はぁ、あ、んんっ」


由貴くんは自分で挿いれる為。
自分で解している。
ローションを使って。



自分で解している由貴くん。
めちゃくちゃエロいんだけど。



「指3本入ってるね。そろそろ大丈夫じゃない?」




由貴くんに負けて今日は生ですることに。


由貴くんに可愛くおねだりされたら嫌だって言えないじゃない。



俺を直に感じたいって。



俺も生でする方が好きだし。
ぶっちゃけて言うと男相手にゴムなんか使ったことない。
だからオメガの男とスるのは由貴くんが初めて。



というか。
由貴くん以外には着けてしたいとはまっっったく思わない。
あ、女の子は別だけど。





「んんっ」
「ちょっとまだキツイね?由貴くん痛くない?」
「大丈夫っ」



由貴くんが動きやすいようにしてあげると。


由貴くん自ら腰降ってる。



「気持ちいい?」
「いいっあっ」


由貴くんが弱いとこをピンポイントで突くとさらにしめつける。




というか。
俺がヤバイんだけど。


「?颯太?」
「ごめん」
「?ごめんて何?っやぁあん」



限界に近かった俺は由貴くんに腰を打ち付ける。


そして。



「ごめん。中に出しちゃった」



不覚にも中に出してしまった。
由貴くんてば締まりがよくてっ。
中に出したら後が大変なのはわかってるし、妊娠しちゃうかもしれないのに。
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