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お母さん
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「明日の昼頃に帰るから」
さっき。
由貴からメールがきた。
由貴が産みの親の墓参りに行くということで行かせた。
余計な颯太までついて行ったが。
しかし。
前もって行ってて良かった。
だってそうだろう?
じゃなきゃお前が由貴の兄貴だって思われるだろう?
俺が由貴の兄貴なんだよ。
そう思ってもらわなきゃ困るんだよ。
奈々は覚えてないのか。
俺は奈々にだけは能力を使っていない。
一体何を考えてるんだ?
奈々。
お前の目的はなんだ?
由貴へ復讐か?
そして。
午後3時。
由貴が帰ってきた。
「ただいま」
「由貴、颯太。お帰りなさい」
「由貴。弟は?」
「昨日の朝帰った」
「ちゃんと起きれた?」
「……あぁ」
「嘘ついちゃダメでしょ?俺が叩き起こしてやっと起きたじゃない」
「なっあ、あれはっ颯太が」
「でも、由貴くんが煽るからだよ?言ったよね?どうなっても知らないからねって」
「おいっ、二人とも奈々と美希の前でそんな話しすんな」
ったく。
奈々はいいとして美希の前でそんな話しすんなよ。
颯太。
いい加減由貴に気持ち伝えろよ。
つか。
由貴に跡つけすぎ。
なんだ?
このキスマークのあとは。
由貴が疲れたから部屋で休むと言って部屋に戻ったあと。
「颯太。由貴のことで話しておきたいことある」
「何?」
「由貴の親父さんは俺たちの母さんのことを知ってる」
「それって由貴くんが陸の家で暮らしてるのと関係ある?」
「由貴の親父さんは母さんのことを知ってた。知った上で付き合ってた。でな、由貴をうちで預かるってなった時に言われた。…………もし、猪熊家に何かあった時、その時は由貴を俺たちの養子にしてくれと」
「確か由貴くんとこの分家の奴らが何かしようとしてるしね」
颯太には話しておこう。
由貴の親父さんは由貴を守るため。
由貴は溺愛されてるよな。
目の前のこいつを筆頭に。
まあ。
由貴を猪熊家に迎え入れるまで大変だったらしいけどな。
「でもさ、今さらなんで話したの?」
「母さんの遺言だ」
なんてな。
そんな遺言存在しないけどな。
全て俺が偽装したんだし。
俺は由貴のことは嫌いじゃない。
お前の兄貴があんなことを言い出さなかったらな。
「陸は由貴くんに"お兄ちゃん"て呼んで欲しいんじゃない?」
「それ失敗してるのよ?」
「そうなの?」
「由貴が翼に連れられてたまり場にくるようになった時に言ったのよ。"俺のことお兄ちゃんて呼んでいいぞ"って。でも、由貴はやだよって」
「奈々ーそんな話しどうでもいいじゃん」
「由貴くんにふられちゃったんだ?かわいそー」
颯太。
なんかムカつく!
「そういう颯太こそ、早く由貴に気持ち伝えろよ」
どうせ言ってないだろうしな。
早くお前らがくっついてくれなきゃ次にいけねぇだろう?
その時は翼、お前は終わりだけどな。
さっき。
由貴からメールがきた。
由貴が産みの親の墓参りに行くということで行かせた。
余計な颯太までついて行ったが。
しかし。
前もって行ってて良かった。
だってそうだろう?
じゃなきゃお前が由貴の兄貴だって思われるだろう?
俺が由貴の兄貴なんだよ。
そう思ってもらわなきゃ困るんだよ。
奈々は覚えてないのか。
俺は奈々にだけは能力を使っていない。
一体何を考えてるんだ?
奈々。
お前の目的はなんだ?
由貴へ復讐か?
そして。
午後3時。
由貴が帰ってきた。
「ただいま」
「由貴、颯太。お帰りなさい」
「由貴。弟は?」
「昨日の朝帰った」
「ちゃんと起きれた?」
「……あぁ」
「嘘ついちゃダメでしょ?俺が叩き起こしてやっと起きたじゃない」
「なっあ、あれはっ颯太が」
「でも、由貴くんが煽るからだよ?言ったよね?どうなっても知らないからねって」
「おいっ、二人とも奈々と美希の前でそんな話しすんな」
ったく。
奈々はいいとして美希の前でそんな話しすんなよ。
颯太。
いい加減由貴に気持ち伝えろよ。
つか。
由貴に跡つけすぎ。
なんだ?
このキスマークのあとは。
由貴が疲れたから部屋で休むと言って部屋に戻ったあと。
「颯太。由貴のことで話しておきたいことある」
「何?」
「由貴の親父さんは俺たちの母さんのことを知ってる」
「それって由貴くんが陸の家で暮らしてるのと関係ある?」
「由貴の親父さんは母さんのことを知ってた。知った上で付き合ってた。でな、由貴をうちで預かるってなった時に言われた。…………もし、猪熊家に何かあった時、その時は由貴を俺たちの養子にしてくれと」
「確か由貴くんとこの分家の奴らが何かしようとしてるしね」
颯太には話しておこう。
由貴の親父さんは由貴を守るため。
由貴は溺愛されてるよな。
目の前のこいつを筆頭に。
まあ。
由貴を猪熊家に迎え入れるまで大変だったらしいけどな。
「でもさ、今さらなんで話したの?」
「母さんの遺言だ」
なんてな。
そんな遺言存在しないけどな。
全て俺が偽装したんだし。
俺は由貴のことは嫌いじゃない。
お前の兄貴があんなことを言い出さなかったらな。
「陸は由貴くんに"お兄ちゃん"て呼んで欲しいんじゃない?」
「それ失敗してるのよ?」
「そうなの?」
「由貴が翼に連れられてたまり場にくるようになった時に言ったのよ。"俺のことお兄ちゃんて呼んでいいぞ"って。でも、由貴はやだよって」
「奈々ーそんな話しどうでもいいじゃん」
「由貴くんにふられちゃったんだ?かわいそー」
颯太。
なんかムカつく!
「そういう颯太こそ、早く由貴に気持ち伝えろよ」
どうせ言ってないだろうしな。
早くお前らがくっついてくれなきゃ次にいけねぇだろう?
その時は翼、お前は終わりだけどな。
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