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大学初めての学園祭
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颯太が由貴に好意を持っていたのはわかっていた。
颯太が気づいていないだけで。
あの遊び人だった颯太が。
由貴が入学してくるってだけで遊ばなくなった。
由貴が入学する前に遊ぶのやめるって言ってきたぐらいだし。
「ったく。世話のやけるやつ」
「まぁまぁ。藤澤さん」
颯太は気に入っている奴に好意を持っていると攻撃的になる。
きっとαだからだろう。
αはΩに危害を加えようとするとそいつに対して攻撃的になるらしいし。
颯太も学生会会長という立場を利用して色々としてきたしな。
だから。
颯太を恨んでいる奴もいる。
だから。
必要なんだろう。
学生会会長という地位というか立場が。
去年までは教授に言われてだったけど。
今年は絶対に譲らない。
そんな言い方していたしな。
そして。
その颯太がいつもは連絡してこないのに昨日珍しく連絡してきた。
そもそも拒否されてるぽいけどな。
『明日の午後、学生会の仕事変わってくれない?』
「何でだ?」
『明日。由貴くんと学祭回りたいんだよね』
「いいのか?」
『……いいよ』
颯太と学祭まわるということは颯太のお気に入り。
つまりは、颯太の好きな相手と認識されてしまう。
サークルのメンバーは
さっきの言い方からすると。
颯太も腹を括ったというか覚悟を決めたということだろう。
「颯太は最初から由貴を好きだったのに気づかないって」
由貴を襲った奴を退学に追い込むぐらいキレてたし。
『颯太。松永、退学って何したんだ?』
『俺の名前使って倉庫に呼び出して襲いやがった!』
『だから退学にしたのか?』
『退学にしたんじゃない。退学してもらったんだよ。それに、俺が許せなかったんだよ』
『お前のせいじゃないんだからそんな顔するとまた女が近づいてくるぞー』
颯太は変なとこが真面目なんだよな。
「けど、厄介な奴がいるからな」
この間来ていた颯太の昔の彼女のミナミ。
高校の時の彼女で颯太が本気で好きだった唯川莉音ちゃん。
さらに。
莉音ちゃんは颯太と同じ学部。
で、颯太にベタ惚れ中の龍輝。
学部が由貴と同じという厄介な奴。
龍輝だけは由貴に何をしでかすか分からない。
まぁ。
莉音ちゃんは由貴を気に入るだろうけどな。
「藤澤さん。颯太なら大丈夫だよ」
「だな。颯太は必ず由貴を守るさ。あいつは好きな奴を必ず守る、そんな奴だからな」
適当にダラダラと遊んでいた頃とは違うから。
ただ。
颯太、お前。
陸也さんになついているけど。
懐く相手間違っているぞ。
陸也さんはお前からとある記憶を消した奴だろうが!
それに、お前をあの家から連れ出したのは陸也さんじゃねぇぞ。
早く気づけよ!!
颯太が気づいていないだけで。
あの遊び人だった颯太が。
由貴が入学してくるってだけで遊ばなくなった。
由貴が入学する前に遊ぶのやめるって言ってきたぐらいだし。
「ったく。世話のやけるやつ」
「まぁまぁ。藤澤さん」
颯太は気に入っている奴に好意を持っていると攻撃的になる。
きっとαだからだろう。
αはΩに危害を加えようとするとそいつに対して攻撃的になるらしいし。
颯太も学生会会長という立場を利用して色々としてきたしな。
だから。
颯太を恨んでいる奴もいる。
だから。
必要なんだろう。
学生会会長という地位というか立場が。
去年までは教授に言われてだったけど。
今年は絶対に譲らない。
そんな言い方していたしな。
そして。
その颯太がいつもは連絡してこないのに昨日珍しく連絡してきた。
そもそも拒否されてるぽいけどな。
『明日の午後、学生会の仕事変わってくれない?』
「何でだ?」
『明日。由貴くんと学祭回りたいんだよね』
「いいのか?」
『……いいよ』
颯太と学祭まわるということは颯太のお気に入り。
つまりは、颯太の好きな相手と認識されてしまう。
サークルのメンバーは
さっきの言い方からすると。
颯太も腹を括ったというか覚悟を決めたということだろう。
「颯太は最初から由貴を好きだったのに気づかないって」
由貴を襲った奴を退学に追い込むぐらいキレてたし。
『颯太。松永、退学って何したんだ?』
『俺の名前使って倉庫に呼び出して襲いやがった!』
『だから退学にしたのか?』
『退学にしたんじゃない。退学してもらったんだよ。それに、俺が許せなかったんだよ』
『お前のせいじゃないんだからそんな顔するとまた女が近づいてくるぞー』
颯太は変なとこが真面目なんだよな。
「けど、厄介な奴がいるからな」
この間来ていた颯太の昔の彼女のミナミ。
高校の時の彼女で颯太が本気で好きだった唯川莉音ちゃん。
さらに。
莉音ちゃんは颯太と同じ学部。
で、颯太にベタ惚れ中の龍輝。
学部が由貴と同じという厄介な奴。
龍輝だけは由貴に何をしでかすか分からない。
まぁ。
莉音ちゃんは由貴を気に入るだろうけどな。
「藤澤さん。颯太なら大丈夫だよ」
「だな。颯太は必ず由貴を守るさ。あいつは好きな奴を必ず守る、そんな奴だからな」
適当にダラダラと遊んでいた頃とは違うから。
ただ。
颯太、お前。
陸也さんになついているけど。
懐く相手間違っているぞ。
陸也さんはお前からとある記憶を消した奴だろうが!
それに、お前をあの家から連れ出したのは陸也さんじゃねぇぞ。
早く気づけよ!!
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