LOVE☆GAME

自覚した想い

2

「よう、颯太｣



翼のとこからそのまま病院に来ると陸がいた。




「陸、来てたんだ？｣
「どこ行ってたんだ？｣
「翼に聞きたいことあったから聞いてきた。あとからかって遊んできた｣
「お前な…………｣
「由貴くんさ、後期のテスト受けれなくて単位が足りないから留年だって｣
「あー由貴が嘆く姿が見える。颯太、教授に掛け合うとかできないのか？｣
「できなくもないけど、テスト終わっちゃったし。いくら俺でも無理かな」


可哀想な気もするけど、由貴くんに必要なのは休養だし。




「どうせ由貴にゆっくり休んで欲しいからとかだろう？｣




あらら。
バレてるし。




「それよりも由貴目覚まさないな｣
「…１ヶ月ちょっと監禁されてたんだから｣
「なぁ、颯太。由貴の身体中の痣だけどさ｣
「あぁ。翼が由貴くんをヤッたあとだよ｣
「お前も大人になったな｣
「そう？でももう少し翼をボコってたら良かったな｣
「俺の気のせいだったみたいだな」



由貴くんを傷つけて。
翼を俺はきっと許せない。
許そうとも思わない。



「じゃあ俺は仕込みあるから帰るな｣



そう言って陸は帰って行った。
陸は本当は忙しいはず。

なのに毎日きて。



あれから２週間。
由貴くんは全く目を覚まさない。

腕には点滴、全身包帯が巻かれている。
右腕は骨折していた。
複雑骨折らしい。


「ねぇ、由貴くん。目を覚ましてよ？｣



憎まれ口でもいい。
俺を見て話して。
いっぱいキミを愛してあげるから。