LOVE☆GAME

空白の4年間

2

「颯？｣





颯太あくまからのメールって怖いんだけど。
何があったんだ？
もしかして、由貴に何かあったか？



『あのさ今から店に来てくれない？由貴くんの高校時代のことで聞きたいことあるから』



聞きたいこといったいなんだ？



「どうしてもか？？」
『どうしても！何か奢ってあげるから』


颯から奢ってもらうとかなんかあとが怖いから嫌なんだけど。
仕方ない。
由貴のことだったよな。



店の場所を聞いてバイクでそこへ向かう。





「純。会うの初めてだよな｣
「はじめまして。柳陸也です｣
「假屋純平です。…………言っとくけど、高校時代の由貴の話し聞いてて気分のいいもんじゃないからな｣
「いいよ。話して」



陸也さんに作ってもらった唐揚げ定食を食いながら話すことに。




由貴と颯太は由貴が中学一年の時に知り合ってそれからの付き合いらしい。



一時期噂が流れていた。



「猪熊由貴は男相手に売春行為をしている｣



そんな噂信じてはいなかった。
俺は。



由貴がそんなことするわけない。



そして。
しばらくして、由貴が再び登校してくるようになってきた。



「由貴。久し振り！｣
「純…………｣



由貴が学校来るようになったのが、俺は単純に嬉しかった。



けれど。
誰も由貴に近づこうとはしなかった。



「純平。猪熊由貴くんて知ってる？｣



颯と俺は家が近かった。
だから、よく昔は遊んでいた。



そして。
家から少し離れたとこにある由貴つーか猪熊財閥の存在を颯が知っていた。



颯の友人と付き合っているらしいとのこと。



それからしばらくして。
由貴が学校に来るようになった。



相変わらず顔に傷を作っていたけど。



「ん？猪熊はまた休みか。最近来るようになったのにな。高校はどうするんだ｣
「高校の先生に色仕掛けでもするんじゃね？｣



あの噂を信じている連中の下世話な言い方。



由貴を知らないクセに。
ふざけんな。
由貴を侮辱すんなよ！



「由貴はそんなことしねぇーよ｣
「なんだよ。純、あいつの肩持つ気かよ｣
「うるせー人をあまりバカにすんなよ｣
「確かに見てもいないのに人をバカにするのは先生も関心しないぞ｣



由貴がやる気になれば東大も全国模試もトップになれるくらい頭がいい。
それをこいつらは知らない。
なのにこいつらは好き勝手言いやがって。