LOVE☆GAME

クリスマスそして年明け

15

それから1週間後。
クリスマスが終わり、大学も冬休みに入ったある日。


閉店したあと。
陸也に夕飯を食べさせてもらっていた時。



「由貴、実家に帰らないのか？｣
「帰らない！｣



あんな家にいたくない。


「なんでだ？｣
「あの人が嫌いだから｣



ホントは母さんじゃなくて夏兄だけど。



「由貴？｣
「兄さんたちと父さんには正月会うから大丈夫だから｣


颯太は家のことを知っている。
でも、陸也は知らないはずだから。
なんとなく言わない方がいい気がした。



「年末年始何するんだ？」
「颯太が泊まりに来い言うから颯太の家に行く」
「夜更かしもほどほどにな」
「大丈夫だよ」
「由貴。颯太の家に泊まりに行く前に店に来いよ。いいもんやる」
「わかった」
「颯太は？」
「何か教授に呼ばれたって」
「何やらかしたんだ？」
「颯太。一応、学生会の会長してるからそれで」
「だと思った。颯太はいい加減に見えるけどそうじゃないからな」



知ってるよ。
翼が死んで悲しいのに泣けなかった時泣けないならて俺が落ち着くまでずっと背中をさすってくれてた。




そう。
颯太は見た目はチャラいけどそういう気遣いができる本当は優しい奴なんだ。