LOVE☆GAME

クリスマスそして年明け

13

『由貴、好きなケーキは？』
『俺、生クリームのフルーツたっぷりのケーキが好き』




この間。
由貴に好きなケーキ聞いたらそう言ってきた。
なら作ってやる。



今年は颯太に作らせようと思ったけど由貴の好きなケーキを作りたくなった。



「陸ー」
「パパー」
「悪かったな」



妻ななたちに買い物頼んでいた。
さてと。
じゃあ作るかな。



「パパーケーキつくるの？」
「おにいちゃんたちにな」
「そうたおにいちゃんに？」
「そうだ」



美希は颯太に懐いていた。
何回か遊んで貰ってたしな。




「いいなぁ。みきもフルーツのケーキ食べたい」
「ケーキあとで作ってやるよ」


可愛いなぁ。
美希は。






「よし！出来た」
「奈々ー出かけてくる」




アイツらがいる場所へ。



「あ！陸ー｣
「楽しんでるか？由貴たちは？｣
「あっち｣



＊＊＊＊＊＊＊＊


「由貴、ケーキ持ってきたぞ？｣
「陸也作ったのか？｣
「おう！｣
「もしかしてこの間聞いてきたのってクリスマスケーキのためだった？｣
「気にすんな｣
「由貴くん。早く食べないとみんなに取られちゃうよ？｣



そう言いながら颯太は、ちゃかり由貴の分までちゃっかり確保してるしな。



「はい。あーん｣


颯太？
お前は何をしてるんだ？



「あー由貴、狡い！颯太！俺も俺も｣
「やだよ。何で食べさなきゃいけないわけ？｣
「じゃあ由貴には何で食べさせてるんだよ｣
「そんなの俺が食べさせたいからだよ｣


いや。
最もな言い分だけどな？
颯太。
それ、由貴が好きだって遠回しに言ってるぞ。


けど…………。
ようやく自覚したか。
それでいいんだよ。
それで。