LOVE☆GAME

由貴の過去・前編

1

練習が終わり、みんなと別れたあと。



「あ、明日のサークルのこと言うの忘れてた」



スマホで……。
確か由貴くん家って、この辺だったよね。
なら、 由貴くん家に行こうっと。



由貴くんどんな反応するかな？
驚くかな？





「確かこのコンビニを左に曲がって、信号を２つ渡ってから……」
「……ろ！」



今の声は……。
由貴くん？
どうしたんだ？



「いいじゃん！俺とお前の仲だろ？」



むむっ。
俺とお前のって。
こいつ、由貴くんのなんなの？



「ふざけんな！」



というか、あの男わかってないね。
由貴くんが嫌がってるのが。
そもそも嫌われてるし。



そいつは由貴くんにキスしようとした。



ガンッ



俺はその辺の壁を蹴った。
2人は驚いてこっちを振り向いた。



「え、颯太！？」
「……明日のサークルのことで言い忘れあったから」



なんだろう、止められない。
由貴くんは悪くないに。



こいつといるのを見た途端イライラしてしまう。